NPOな人

NPOの現状や日々の雑感などを徒然なるままにお伝えします。

日本奥地紀行

2019年09月07日 | 江戸

本屋さんで、「日本奥地紀行」という本を見つけました。

著者はイギリス人の女性旅行作家のイザベラ・バードです。

イザベラ・バードは、江戸の香りが色濃く残る明治初期・1878年に来日し、欧米人では初めて東北から北海道までの旅を敢行しました。

道内では、アイヌの人々と親しく接しアイヌ文化をつぶさに観察しています。

その後、京都や伊勢を旅して、新島穣の家にも招かれています。

しかし、我が家にあるのは「日本紀行」の上下巻なのですが?

2巻を合本して「日本奥地紀行」にしたのかと思ったら、訳者が違うのと、「日本奥地紀行」には関西についての記述が無いんですね。

しかし、こんなマイナーな本が2種類もあるとは!

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江戸モデル封建制

2019年06月29日 | 江戸

これまで江戸に関する本は、町方の生活を中心に200冊以上は読んでいますが、どうしてもすっきりしないことがありました。

それは、士農工商という身分制度についてです。

武士も町人も同じ湯屋に入り、句会でも同席していた時代の士農工商をどう理解したら良いのかということです。

それが、江戸文化再考(中野三敏著)を読んで、ようやくストンと落ちました。

中野は、西川如見が書いた教訓本である「町人嚢」を引いて江戸の身分制を次のように解説しています。

江戸の人間の場合に、身分というものは中国の儒教的な身分制に沿って、天子、諸侯、卿大夫、士、庶人の五段階に定まっている。

第一に天子でこれは天皇、第二の諸侯は諸大名、第三の卿大夫は老中や若年寄などの幕府直属の役人、第四の士は徳川家の旗本御家人、そして五番目の庶人は庶民。

「生まれながらに六位に準じ給う例なり、公方様の侍の外は、諸家中ともにみな陪臣といふて、又内の侍いずれも庶人のうちなりと知べし。」

侍には二通りがあり、徳川家以外の家の大名の侍たちは、「又内の侍」といって要するに庶民なんだ。

「其外国々の諸侍、扶持切米の面々、いずれもみな庶人なり。」

扶持切米というのは、領地・領民を持たない給料取りの侍のことですが、それは皆庶民である。

要するに、第五番目の庶人の中に士農工商の士が入っているというのです。

侍には、支配階級の侍と非支配階級の侍がいたということですね。

ヨーロッパの封建制や中国の封建制とは異なる江戸モデルの封建制があったということで、ようやくすっきりしました!!!

 

 

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ナンバ歩き?

2019年02月21日 | 江戸

某の後ろ姿を見て、カミさんが「歩き方が変だ」といいます。

確かに腕はほとんど振らないし、足の裏全体で着地しているので違和感があるようで、ナンバ歩きに近いのかも知れません。

江戸時代、刀を差していた武士は腰をひねらないし、駕籠かきや飛脚など物を担いでいた人も今のような走り方はできなかったようです。

そもそも草鞋では指が出ているのでつま先で蹴るような歩き方はできずに、足の裏全体で着地していたはずです。

伊能忠敬たちが長距離を歩けたのもナンバ歩きだったからだと言われています。

ナンバ歩きは、疲れが少ないのです。

 

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山下白雨

2017年12月12日 | 江戸

注文していた浮世絵が、アダチ版画研究所から送られてきました。

葛飾北斎の富嶽三十六景の「山下白雨」です。

黒富士と言われるもので、遥か下界の雷を見下ろす富士の雄大な姿を描いた絵は、無駄のまったくない極限の美しさを見せてくれます。

復刻版とは言え、いずれも江戸時代と同じ方法で彫師が板を彫り、摺師が和紙に一枚一枚色を重ねて摺りあげたものです。

これで富嶽三十六景は、赤富士と言われる「凱風快晴」と、最もよく知られている「神奈川沖浪裏」と合わせて3作品となりました。

そろそろ一休みですかね。

 

 

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外国人が見た幕末・明治の日本

2017年12月08日 | 江戸

いつものように本屋さんの江戸物コーナーを眺めていたら、興味深い本を見つけました。

森田健二著の「外国人が見た幕末・明治の日本」という本です

幕末から明治にかけて日本を訪れた外国人たちの旅行記、報告書、手紙、論文などを膨大に渉猟して、当時の西洋人が見た日本の姿をあますことなく紹介した渡辺京二の「逝し世の面影」という偉大な著書があって、これ以上の研究成果を出すことはできないために、この本が出た後は同様の研究を著書にする者はほとんどいないと思っていたからです。

「外国人が見た幕末・明治の日本」、これはこれで結構面白い内容だと思いましたが、百冊を超える参考文献が日本語訳された本ばかりというのには些か驚きました。

原書を読んだのかは定かではありませんが、二次資料だけで本を書くという方法もあるんですね。

 

 

 

 

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江戸絶景~雪月花

2017年02月26日 | 江戸
原宿の太田記念美術館で開催中の「江戸絶景~雪月花」を鑑賞してきました。

歌川広重を中心に葛飾北斎、歌川国芳などが描いた絶景を「雪」「月」「花」「山と水辺」「寺社」のテーマにわけて紹介する展示は、なかなか見応えがありました。

そしてお土産は、赤富士カップと七代目市川団十郎が愛用した図柄「かまわぬ」の判じ物の手ぬぐいです。

赤富士カップは焼酎にぴったり、でも新人さんが入る余地がないぜよ・・・










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古地図でタイムスリップ

2017年02月06日 | 江戸
何気なく古本屋さんの棚を眺めていたら、「江戸古地図物語」という本を見つけました。

戦後、特に東京オリンピックを開催するにあたって東京の都市開発は進み、昔の面影がどんどん少なくなってしまいました。

残る手段は、古地図を片手に街歩きですもんね。

と思って家に帰ったら、ほかにもかなりの数の本があることに気が付きました・・・

でも江戸時代は265年間、古地図と言っても時代によって随分と変わっていますから、とは言い訳ですかね。






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外国人が見た江戸時代

2016年05月18日 | 江戸
昨日、Eテレの知恵泉という番組で、「明治の旅行家 イザベラ・バード」を紹介していました。

イザベラ・バードは、明治11年に来日し、日本の原風景的色彩を色濃く残す地域の探訪を試みています。

6月から9月にかけては、東京から日光、新潟、北海道にいたる北日本を旅しており、北海道ではアイヌの生活ぶりや風俗に接しています。

また、10月からは神戸、京都、伊勢、大阪を尋ねており、新島襄・新島八重夫妻にも面会しています。これらの体験は、「日本紀行」にまとめて紹介しています。

外国人が見た日本については、幕末から明治初期にかけて来日した外国人の記述を詳細に検証した渡辺京二さんの名著「逝し世の面影」がありますが、日常生活で当たり前と思っていることは記録には残さないことが多いものなので、日本を知るためには、こうした外国人が日本を客観的に観察した記録が貴重な資料になるんですよね。






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士農工商とは?

2016年05月17日 | 江戸
江戸時代のことに思いを巡らせていると、鎖国と士農工商というネガティブなイメージを正しく理解する必要に迫られます。

鎖国について解説した文献は多くみられますが、士農工商については以外にも少ないんですよね。

いつもは丸の内の丸善を覗くことが多いのですが、久しぶりに八重洲ブックセンターに行ってみました。

同じように江戸物コーナーがあるのですが、随分と品揃えが違うことに驚きました。

でも、偶然に「士農工商 儒教思想と官僚支配(植松忠博著)」という本を見つけました。

これで少しは理解が深まると良いのですが・・・




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「平成しぐさ・ふるさとしぐさ」コンクール

2012年11月19日 | 江戸
昨日は、人形町の日本橋社会教育会館でNPO法人江戸しぐさが主催する「わたしの『平成しぐさ』『ふるさとしぐさ』コンクール」の優秀作品発表会が開かれました。

今年で5回目となるコンクールは、江戸時代の豪商たちが生み、後継者育成に力を入れていくうちに、江戸の町の人々も自然に身につけていった「江戸しぐさ」の良さを改めて学ぼうという趣旨で開催されていますが、年を追うごとに盛んになっています。

プログラムの第1部は、篤姫を始めNHKの大河ドラマの時代考証を数多く手掛けている大石学さんによる「江戸時代がつくった日本人」と題する講演です。

「江戸の時代劇というとチャンバラがお決まりだが、武士が刀を抜くことはめったになかったし、民衆の識字率も70%に達していた」「士農工商は身分ではなく、役割である」「時代劇は革新されるべき」というお話はとても印象的でした。





第2部は、江戸しぐさを分かりやすく学ぶための人形劇の実演です。





締めくくりの第3部は、小学生から社会人まで多数の応募から選ばれた優秀作品の表彰式が行われました。





改めて、江戸しぐさの必要性を痛感する1日となりました。

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江戸しぐさ事典

2012年09月20日 | 江戸
今日は、出来立てホヤホヤの「江戸しぐさ事典」のご紹介です。

9月16日に参加した、NPO法人江戸しぐさの会員向け講座で入手したもので、未だ本屋さんには並んでいません。
アマゾンで確認したら、9月25日の発売予定で予約を受け付けていました。





内容は、江戸しぐさの関連事項についての小百科ともいうべきもので、収録されているキーワードは400を優に超えています。

様々な江戸しぐさに加えて、江戸の社会や暮らしに関する説明もありますので、江戸しぐさの内容が大変イメージしやすくなっています。

また、巻頭に読者の関心度に応じて、「知る」「考える」「磨く」というキーワード別分類から、「美しいしぐさを身につける」「新社会人のために」「経営者と管理職の心得」という目的別分類まで、読者の立場を考慮した索引がついていることが大きな特徴です。

江戸しぐさは、江戸商人たちが築いた上に立つ者の意構(心構え)です。
現代社会は様々な問題を抱えていますが、江戸しぐさにその解決方法を見出す方も少なくないと思います。

ぜひ、お読みいただきたい一冊です。


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折型礼法

2012年06月25日 | 江戸
昨日は、NPO法人江戸しぐさの入門講座に参加しました。

7回目となる今回の講座は、理事長から名誉会長となられた越川禮子さんによる「江戸しぐさこぼれはなし」と、山根折型礼法教室主催者の山根一城さんによる「紙に見る日本の精神文化史」と題する講演でした。

山根さんは、外資系企業で活躍されていましたが、御父上である礼法研究家・美学者の故山根章弘氏の後継者となられて、現在は折型を通して和紙文化の普及推進に取り組まれている方です。

折型とは、ものやお金を和紙で包む方式で、武家社会を中心に秘伝として伝えられてきた礼法の一つです。

講演では、見事な折型の展示とともにその文化史や紙の歴史などについてのお話を伺いました。

また、何種類かの貴重な和紙に実際に触れさせていただき、日本文化の奥深さを指で確認するという素晴らしい機会に恵まれました。

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風呂敷のワークショップ

2012年05月22日 | 江戸
日曜日は、NPO法人江戸しぐさの入門講座に参加しました。

プログラムは、正会員の尾崎栄子さん(小笠原礼法師範)による「江戸しぐさ講演」、桐山勝副理事長の「手ぬぐいと日本」についての解説、風呂敷&和文化コンシェルジュのつつみ純子さんによる「風呂敷にみる日本文化」と題する講演とワークショップです。

つつみさんは風呂敷の歴史や文様、包み方などについて造詣が深く、2011年秋には国際交流基金の日本文化紹介事業の講師としてポーランド、グルジア、イスラエルに派遣され海外でも高い評価を得ている方です。

大変興味深いお話の後、いよいよ包み方のワークショップが行われました。













日本文化って、奥深いですね!

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江戸しぐさに学ぶ

2011年11月23日 | 江戸
今日は、二宮町の百合が丘社会福祉協議会で、江戸しぐさのお話をさせていただきました。

会場の「サロン・ふらっと」には、用意したレジュメが足りなくなるほど大勢の方にお集りいただき感激です。

江戸時代は260年以上もの間、戦争のない平和な時代が続きましたが、それを支えた「江戸しぐさ」について、江戸の町の成り立ちや人々の暮らしぶりなどを交えてお話させていただきました。

江戸しぐさは、別名「繁盛しぐさ」と言われる商人たちの行動哲学です。よき商人としていかに生きるべきかという商人道で、人間関係を円滑にするための知恵でもありました。

それは江戸町衆のセンスと言えるものですが、現在でもグローバルスタンダードとして十分に通用するものだと考えています。

お集りいただいた皆さんには大変熱心に聞いていただきましたが、終了後は抹茶のおもてなしもあり、とても良い時間を過ごすことができました。

百合が丘地区の皆さん、有り難うございました。



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平成しぐさ・ふるさとしぐさコンクール

2011年11月16日 | 江戸
私の所属するNPO法人江戸しぐさでは、11月20日(日)に第4回「わたしの『平成しぐさ・ふるさとしぐさ』コンクール」優秀作品発表会を開催します。

当日は、作家の童門冬二氏をお迎えしての記念講演も予定されています。
「江戸しぐさ」を知りたいと思っていらっしゃる方々、この機会にどうぞご参加ください。

<日 時> 2011年11月20日(日)13:00~16:00(開場12:30)
<場 所> 日本橋社会教育会館
<費 用> 無料
<内 容> 13:05~13:30 コンクールにあたって/越川理事長
      13:30~14:30 記念講演 『戦国武将にみるリーダーシップ』童門 冬二
      14:30~16:00 コンクール表彰式

*参加をご希望の方は、NPO法人江戸しぐさ事務局までお電話にてお申し込みください。
(電話)03-5456-6493

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