道を歩いていて、キンモクセイの芳香にふと足を止める季節となりました。かなり遠くまで香りが届くことから、「九里香」という別名があるそうです。キンモクセイより香りが弱いギンモクセイは「七里香」と呼ばれることもあるようです。
思い切って「萬里香」と書き添えてみました。「白髪三千丈」式の大げさな言い方です。
ハングルの方は「香りをたどってゆけばキンモクセイ」というような感じの意味です。キンモクセイの香りにふと足を止めて、あたりを見回してもキンモクセイの木が近くに見当たらないことがあります。それだけ遠くから香りが届いているのでしょうね。
キンモクセイの花冠を白ワインに漬け込んだ「桂花陳酒」というお酒があります。よい香りのするお酒です。たまにいただくことがあります。
キンモクセイは大変よい香りがしますので、芳香剤に盛んに使われたことがあります。今も「キンモクセイの香り」と書かれた芳香剤が売られていますが、一時期は芳香剤のかなり多くの部分をキンモクセイが占めていたことがあります。そのことから一部年代の人たちにとって、キンモクセイの香りをかぐとトイレを連想することもあるようです。