目を覚ましても
喉は痛くなかった。
空調対策として、
マスクを買って置いたのが
功を奏したようだ。
いつものように、
顔と歯を磨いて、
出発の準備に取り掛かる。
支度を済ませてから
カウンターで料金を払い、
外に出てみると、
まさかの豪雨だった。
天気予報では曇りだったのに・・・
とりあえずしばらくの間、
漫画喫茶の駐車場で
雨が上がることを待ち望んでいたのだけれど、
そんな期待を裏切るように、
雨は一向に上がる気配がなかった。
しょうがないので、
雨が上がるまで再度、
漫画喫茶で待つことにした。
漫画喫茶の中では、
昔読んだことのある漫画を
ひたすらに読みふけっていた。
何度か読んだことのある漫画だけれど、
何回読んでも面白く感じてしまう。
そうしているうちに
午後になってしまい、
電話をかける振りをしながらカウンターを通り、
外の状況を確認するも、雨の勢いは変わらずだった。
いまから出発してもどうせ
そんなに距離は稼げないので、
本日は体力回復のためにもう一泊しよう。
そのように自分に都合のいいように考えて
漫画の続きを読み始める。
そういうときの時間というものは、
自分が思っているよりも早く流れるもので、
漫画を読み終わったときには夜の時間帯になっていた。
とりあえずシャワーを浴びて、
漫画喫茶の味気ないうどんを食べる。
食べ終えてから、
次の漫画を読む気にもなれず、
ただ横になって過ごしていたら、
いつの間にか眠りに落ちていた。
一日が勿体ないとも思ったりしたけれど、
旅・そして人生そのもの自体、
焦ってもいいことはないよ。
そのように自分に
言い聞かせていた一日だった。
つづく