高速船のデッキからは
神秘的な慶良間諸島の島々を
遠望することができる。
昨日は友人とその友達で
飲んでいたのだけれど、
その友達の勧めから
慶良間諸島の阿嘉島に
行くことになった。
当初の予定では
沖縄諸島に位置する
久米島に行こうとしていたのだけれど、
久米島より友達が話す阿嘉島に
魅力を感じてしまい、
久米島は次の機会にして
阿嘉島に行くことにした。
行くことを決めると
アルコールが入ったこともあり、
テンションが上がってそのまま朝まで
友達共々飲み明かしてしまい、
案の定午前中の便には乗れず、
午後の便で向かうこととなった。
出航は友人の実家から近い
泊港からで、阿嘉島までは
高速船で約40分程度。
2~30分波に揺られていると
幾つかの小さな島々が見えてきて、
その光景には映画ジュラシックパークの
オープニングを彷彿させるかのような
壮大さが含まれている。
男子なら心躍ること
間違いなしの光景だ。
高速船は島と島の間を縫いながら
阿嘉島の小さな港に近付いてゆく。
船着き場には幾人かの人たちが待っており、
みんな宿泊施設の関係者だろうと推測できた。
高速船は無事に着き、
船を下りると予約していた民宿の
名前が入ったプラカードを持った
男性を見つけて近寄った。
男性は50代ぐらいの痩せ形で、
笑った時にしっかりと
日焼けをした顔から覗かせる
白い歯が特徴的だった。
その男性が運転する民宿の
白いワンボックスカーに乗り、
民宿まで細い道を通りながら向かう。
乗車時間は5分も掛からず、
これなら歩きでもいいのにな~
と思ったりもする。
民宿は宿泊場所と食堂が
別棟にあり、二階にある宿泊部屋は
畳6畳のシンプルな部屋だった。
窓からは青い海が展望でき、
そのロケーションは部屋の
シンプルさとはかけ離れている。
荷物を置き、
一通り説明を聞き終えると、
手ブラで散歩に行くことにした。
民宿から1分もかからない場所に
前浜ビーチが広がり、
珊瑚礁の破片が綺麗に広がった
浜辺を歩くことに多少の戸惑いを
感じながらもゆっくりと歩いた。
珊瑚礁の擦れる音が
心地よく感じる。
浜辺から防波堤に上がると、
狭い路地に入った。
両脇には赤瓦の特徴的な民家や
神社が立ち並び、そのどれもが
僕を現実から遠ざける。
路地を抜け、
先ほどの船着き場に出てからは
海岸線を歩いた。
15分ほど歩くと岩場に囲まれた
ビーチがあり、何気なく岩を登ると
その下に釣り人がいたので写真を
撮ってもらった。
つづく