平成28年9月7日(水)
中共の習近平主席にとっては、
東シナ海と南シナ海における国際法無視の軍事的攻勢が世界から注目されずに
内実はともかく、平穏にG20を終えることができた。
北朝鮮のミサイル発射は誤算だったであろうが、幸いあれは、
中共とは無関係の北朝鮮の兄ちゃんの暴挙・火遊びと受け止められた。
シナにとって、
兵は「詭道」、つまり闘う前に相手を騙すことであり、騙される方が悪いのだ。
習近平は、笑顔で平穏を装い、日米首脳と会談し、G20を終えた。
一年前に、不愉快そうにそっぽを向いて安倍総理と握手した習近平とは、別人だった。
これ、「詭道」の成果である。
従って、問題は、G20が終わったこれから顕在化する。
そして、我が国は、この顕在化する問題、
即ち、「大陸国家の海洋への軍事的攻勢」に
自力で立ち向かわねばならない。
自力で立ち向かうとは、
空と海において、空軍力と海軍力を以て「前面に出る」ということだ。
アメリカが前面に出ることはもはや期待できない。
では、何故、中共と書かずに「大陸国家」と書いたのか。
それは、軍事攻勢を仕掛けている国は、
中共だけではなくロシアも仕掛けているからだ。
この度の中露会談での「対日歴史認識での協力」と公表された議題の中身は
「中露の対日軍事協力」ではないか。
ロシアのプーチン大統領は、G20後の記者会見で、
南シナ海における中国の行動を支持した。
そして、南シナ海で九月中旬に予定している中露海軍の合同軍事演習を、
「両国の安全保障のためのもので他国の利益を侵害しない」と述べた。
この九月のロシア海軍の南シナ海における中共と合同した軍事演習を知れば、
本年六月、ロシアの軍艦が、中共の軍艦と相前後して、つまり協働して、
我が国の尖閣周辺の接続水域を航行したことを思い出さねばならない。
そもそも、我が国の北と南の
太平洋上における我が国の領土や他国の領土において、
ぬけぬけと自国の「軍事基地化工事」を実施している国は何処か。
それは、ロシアと中共ではないか。
即ち、ロシアは
我が国の北太平洋に位置する国後と択捉を着々と軍事基地化している。
中共は、南シナ海の南沙、西沙諸島を軍事基地化し、
我が国の東シナ海の尖閣諸島を軍事基地化しようと迫ってきている。
つまり、中共とロシアは、
共に我が国周辺の海洋にある我が国や他国の領土を
「軍事基地化」しているではないか。
従って、
プーチンは、南シナ海における中共の行動を支持したのだ。
ロシアの、我が北方領土における軍事基地化行動の正当性を確保せんがためである。
その上で、プーチンは、南シナ海での中共と合同で行う海軍演習を
「ロシアの安全保障の為」だとの認識を示した。
これは何を意味するのか。
プーチンは、西太平洋における覇権を中共と分け合おうとしているのだ。
十九世紀半ばに、ユーラシアの東端に達した帝政ロシア以来の
西太平洋の覇権を獲得するという願望を、
あのプーチンは抱いていると思われる。
よって、
習近平は、ニコニコ笑って握手し、
ロシアのプーチンも、
何度も安倍総理と会談を重ねて両者が信頼関係で結ばれているとアピールし、
北方領土の返還は現実のものになりつつあるかのように、
一部の日本のマスコミを浮き足立たせているが、
両人は、期せずして、また、意図的に、
相連携して、両大陸国家が西太平洋に出るときの最大の障害である
ユーラシア大陸の東の海上に南北に存在する列島の国家である
我が日本を排除しようとしているのだ。
百十年前の日露戦争前夜のロシアの意図を、
ロシア海軍軍令部の編纂した「露日海戦史」は次ぎのように記している。
「日本に勝利するためには、一・五倍の兵力が必要であり、
兵力増強が完了するまで二年間は対日戦争を避けるべきである」
「たとえ、多大の譲歩をしても、対立を回避するのが得策であり、
海軍は今後二カ年を経て日本に対して宣戦するの堅き決心を以て、
不撓不屈戦備を修めるべきである」
(以上、平間洋一著「日露戦争が変えた世界史」)
これで明らかなように、日露開戦前に、ロシアが静かだったのは、
戦備を整えていたからである。
ロシアはその時、シベリア鉄道と旅順の要塞を建設していた。
そして、百十年後の現在、
その準備をしているのは、中共である。
そこに、またあのロシアが加わってきているのだ。
そのことが露骨に見え始めたのが
本年六月のロシア軍艦の中共海軍と連携した尖閣周辺出没と
この度のG20、
そして、九月中旬の南シナ海における中露海軍軍事演習である。
中露の、共に内部に巨大な疾患を抱えた独裁者、
習近平とプーチンが、
日本を取り巻く西太平洋で、同じ戦略目的を以て動いている。
そして、我が国は、
その攻勢に自力で立ち向かわなければならない。
我が国の内閣は、中露との首脳会談の実現で安心してはならない。
相手は、ともに「詭道」を旨とするロシアとシナである。
彼らが、ニコニコ笑った後が、要注意だ。
我が国家の存亡の危機が迫っている。
あのどうしようもない野党の党首選などに、注意をはらう暇などない。
国民は、
我が国家と台湾と東アジアの平和を確保する大切な戦略的要衝である
尖閣防衛に関心を集中させるときが来ている。
西村眞悟の時事通信より。
中共の習近平主席にとっては、
東シナ海と南シナ海における国際法無視の軍事的攻勢が世界から注目されずに
内実はともかく、平穏にG20を終えることができた。
北朝鮮のミサイル発射は誤算だったであろうが、幸いあれは、
中共とは無関係の北朝鮮の兄ちゃんの暴挙・火遊びと受け止められた。
シナにとって、
兵は「詭道」、つまり闘う前に相手を騙すことであり、騙される方が悪いのだ。
習近平は、笑顔で平穏を装い、日米首脳と会談し、G20を終えた。
一年前に、不愉快そうにそっぽを向いて安倍総理と握手した習近平とは、別人だった。
これ、「詭道」の成果である。
従って、問題は、G20が終わったこれから顕在化する。
そして、我が国は、この顕在化する問題、
即ち、「大陸国家の海洋への軍事的攻勢」に
自力で立ち向かわねばならない。
自力で立ち向かうとは、
空と海において、空軍力と海軍力を以て「前面に出る」ということだ。
アメリカが前面に出ることはもはや期待できない。
では、何故、中共と書かずに「大陸国家」と書いたのか。
それは、軍事攻勢を仕掛けている国は、
中共だけではなくロシアも仕掛けているからだ。
この度の中露会談での「対日歴史認識での協力」と公表された議題の中身は
「中露の対日軍事協力」ではないか。
ロシアのプーチン大統領は、G20後の記者会見で、
南シナ海における中国の行動を支持した。
そして、南シナ海で九月中旬に予定している中露海軍の合同軍事演習を、
「両国の安全保障のためのもので他国の利益を侵害しない」と述べた。
この九月のロシア海軍の南シナ海における中共と合同した軍事演習を知れば、
本年六月、ロシアの軍艦が、中共の軍艦と相前後して、つまり協働して、
我が国の尖閣周辺の接続水域を航行したことを思い出さねばならない。
そもそも、我が国の北と南の
太平洋上における我が国の領土や他国の領土において、
ぬけぬけと自国の「軍事基地化工事」を実施している国は何処か。
それは、ロシアと中共ではないか。
即ち、ロシアは
我が国の北太平洋に位置する国後と択捉を着々と軍事基地化している。
中共は、南シナ海の南沙、西沙諸島を軍事基地化し、
我が国の東シナ海の尖閣諸島を軍事基地化しようと迫ってきている。
つまり、中共とロシアは、
共に我が国周辺の海洋にある我が国や他国の領土を
「軍事基地化」しているではないか。
従って、
プーチンは、南シナ海における中共の行動を支持したのだ。
ロシアの、我が北方領土における軍事基地化行動の正当性を確保せんがためである。
その上で、プーチンは、南シナ海での中共と合同で行う海軍演習を
「ロシアの安全保障の為」だとの認識を示した。
これは何を意味するのか。
プーチンは、西太平洋における覇権を中共と分け合おうとしているのだ。
十九世紀半ばに、ユーラシアの東端に達した帝政ロシア以来の
西太平洋の覇権を獲得するという願望を、
あのプーチンは抱いていると思われる。
よって、
習近平は、ニコニコ笑って握手し、
ロシアのプーチンも、
何度も安倍総理と会談を重ねて両者が信頼関係で結ばれているとアピールし、
北方領土の返還は現実のものになりつつあるかのように、
一部の日本のマスコミを浮き足立たせているが、
両人は、期せずして、また、意図的に、
相連携して、両大陸国家が西太平洋に出るときの最大の障害である
ユーラシア大陸の東の海上に南北に存在する列島の国家である
我が日本を排除しようとしているのだ。
百十年前の日露戦争前夜のロシアの意図を、
ロシア海軍軍令部の編纂した「露日海戦史」は次ぎのように記している。
「日本に勝利するためには、一・五倍の兵力が必要であり、
兵力増強が完了するまで二年間は対日戦争を避けるべきである」
「たとえ、多大の譲歩をしても、対立を回避するのが得策であり、
海軍は今後二カ年を経て日本に対して宣戦するの堅き決心を以て、
不撓不屈戦備を修めるべきである」
(以上、平間洋一著「日露戦争が変えた世界史」)
これで明らかなように、日露開戦前に、ロシアが静かだったのは、
戦備を整えていたからである。
ロシアはその時、シベリア鉄道と旅順の要塞を建設していた。
そして、百十年後の現在、
その準備をしているのは、中共である。
そこに、またあのロシアが加わってきているのだ。
そのことが露骨に見え始めたのが
本年六月のロシア軍艦の中共海軍と連携した尖閣周辺出没と
この度のG20、
そして、九月中旬の南シナ海における中露海軍軍事演習である。
中露の、共に内部に巨大な疾患を抱えた独裁者、
習近平とプーチンが、
日本を取り巻く西太平洋で、同じ戦略目的を以て動いている。
そして、我が国は、
その攻勢に自力で立ち向かわなければならない。
我が国の内閣は、中露との首脳会談の実現で安心してはならない。
相手は、ともに「詭道」を旨とするロシアとシナである。
彼らが、ニコニコ笑った後が、要注意だ。
我が国家の存亡の危機が迫っている。
あのどうしようもない野党の党首選などに、注意をはらう暇などない。
国民は、
我が国家と台湾と東アジアの平和を確保する大切な戦略的要衝である
尖閣防衛に関心を集中させるときが来ている。
西村眞悟の時事通信より。