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米國・欧州の情勢は複雑怪奇

2022年11月08日 | 政治・外交
本年の令和四年二月二十四日に、
ロシア軍がウクライナに侵攻して開始されたウクライナ戦争は、
暑い夏の攻防を経て、
現在、冬の極寒期に突入しようとしている。

開戦直前には、アメリカの政府系軍事専門組織は、
ロシア軍がウクライナに侵攻を開始すれば、
二、三日で、ロシア軍は、ウクライナの首都キーウを制圧するとの予測を発表していた。
また、アメリカのバイデン大統領は、
開戦の二週間前の令和四年二月十日前後、
ウクライナに駐留していたアメリカ軍の
ウクライナ軍を指導していた顧問団を
ウクライナから撤退させ、
ウクライナに滞在する民間のアメリカ人に対し、
二、三日でウクライナを脱出するよう勧告したうえ、
脱出しないアメリカ国民を救うために、
アメリカ軍を、ウクライナの戦場に投入して
軍の青年の命を危険に晒すようなことはしないと付け加えた。
これ、アメリカ大統領は、
ロシア軍のウクライナ侵攻を確信していた如くである。
いや、むしろそれ以上に、
アメリカは、
ロシアにウクライナ侵攻を促しているが如くではないかったか。

さらに、アメリカのバイデン大統領は、
前任のトランプ大統領が、
アメリカの最大の脅威(敵)を、
中共であると名指ししていたところ、
当初は、このトランプ大統領の認識を否定せずにいたが、
突如、アメリカ最大の敵を
ロシアだと言い出したことに注目すべきである。
何故なら、
このアメリカ大統領の変化に敏感に呼応するかのように、
ウクライナのベレンスキー大統領が、
NATO(北大西洋条約機構)に加盟すると言いだしたからだ。

ロシアのプーチン大統領は、
軍事組織ではないEU(欧州連合)に
ウクライナが加盟することに関しては、
「われわれには何の異存もない」と明言していた。
しかし、ウクライナの、
明確な軍事組織であるNATO加盟に関しては
黙認することはできない。
これが前記の通り、
バイデン大統領が、ロシア軍のウクライナ侵攻を前提にして、
駐留するアメリカ軍をウクライナから撤退させ、
滞在するアメリカ民間人にウクライナからの出国を勧告した所以である。
則ち、
バイデン大統領の、
アメリカの主要な敵はロシアという表明と
ベレンスキー大統領の
ウクライナのNATO加盟宣言が、
このウクライナ戦争の要因である。

そこで、現在進行中のウクライナ戦争に関して、
ウクライナとロシアとアメリカの表面に出た行動と発言から、
歴史の過去の事象と符合していると思われること、
また歴史の過去の事象を連想すること、
に関して記しておくことにする。

先ず第一に想起すべきは、キューバ危機だ。
昭和三十七年(一九六二年)二月、
キューバは、米州機構から脱退し、
夏にソ連と軍事協定を結んだ。
そして、ソ連は、その軍事協定に基づき、
キューバに、兵員と核ミサイルと戦車を運び込んだ。
同年十月、アメリカ偵察機は、
キューバに核ミサイル基地が建設されていることを察知した。
すると、アメリカのケネディ大統領は、
直ちにキューバを封鎖して、
最高段階の一歩手前の「デフコン(DFCON)2」を発令し、
核搭載の戦略爆撃機B52群を、
二十四時間空中待機させ、他のB52を滑走路待機させて、
ソ連との核戦争も辞さずとの強硬姿勢を示し、
ソ連にキューバからの核ミサイルの撤去を迫った。
そして、アメリカの偵察機がソ連軍に撃墜されるなどで緊張が極度に高まったが、
遂に、ソ連のフルシチョフはケネディの要求を受諾し、
キューバから核ミサイルを撤去した。
この時、世界は、
米ソの核戦争勃発が迫ったと危機感にかられたが、
そもそもの発端は、
ソ連が、アメリカの喉元にナイフ(核ミサイル)を突きつけたからだとして、
アメリカ大統領のケネディの行動を支持した。

地理的に、アメリカの喉元にキューバが位置するなら、
ロシアの喉元にはウクライナが位置する。
従って、そのロシアの喉元のウクライナがNATOになれば、
NATOの核がロシアの喉元に突きつけられたナイフになる。
従って、現在、ロシアのプーチンは、
アメリカのケネディと同じ反応をしているわけだ。

ところが、そのケネディと同じ事をしているプーチンが、
アメリカやその追随国である日本では、
スターリン以上の極悪非道の独裁者の如く評判が悪く、
ウクライナはその無道な独裁者に虐待されている
可憐な乙女の如く扱われている。
これは、
主にアメリカの情報操作・プロパガンダによるものである。

しかし、「語るに落ちたこと」がある。
それは、ロシア軍のウクライナ侵攻直後の、ウクライナのベレンスキー大統領の態度だ。
この態度は、決して予期せぬ事態が発生したというものではなかった。
彼は、テレビカメラを正視して、昂然と、
「さあ、国際社会はウクライナを援助するべき時が来たのだ」
と言い放った。
このベレンスキーの態度に、
異様なものを感じたのは私だけではあるまい。

現在、ウクライナは、アメリカやイギリスそして欧州諸国から来る膨大な軍事物資により、
正規軍と正規軍よりも強い膨大な傭兵を使って
ロシア軍と戦い続けている。
専門家は、今までにウクライナとロシアとの和平が成立する機会があったが、
アメリカの意向で動くベレンスキー大統領は、その和平の機会を掴まなかったという。
ウクライナは決して可憐な乙女の如くではない。
したたかである。
海洋国家である日本の最大の脅威は、中共の空母であるが、
その空母は、ウクライナが中共に提供したものだ。
また、現在、北朝鮮が盛んに、日本海に向けて、
つまり日本に向けて飛ばしているミサイルのエンジンは、
ウクライナから北朝鮮に送られたものだと言われている。

そこで、我ら日本人が思い起こすべきは、
日華事変(日中戦争、昭和十二年七月~二十年)だ。
この時、日本軍の敵の中国国民党軍を率いる蒋介石は、
日本軍と会戦すれば、連戦連敗して重慶に逃げ込んだが、
戦争を続けさえすれば、
アメリカから膨大な物資と巨額な金が入り、
女房の浙江財閥の娘とともに嬉しくなって、
したたかに、日本との戦争を続けたのである。
その過程で、我が國とアメリカは、戦争に突入したので、
中国は、アメリカやイギリスと共に「戦勝国」となった。

この時のアメリカ大統領は、民主党のF・ルーズベルトで、
前任の大統領フーバー氏から
「戦争を欲する狂人」と呼ばれた男だった。
F・ルーズベルトは、
インディアンを制圧して西に向かうことが神の意志であるという
キリスト教の選民思想に発するマニフェスト・デスティニーの信奉者であり、
アメリカ大陸を超えた太平洋の西にある日本を
インディアンと同じように制圧することが神の意思として、
日本との戦争を仕組み実行した。
このF・ルーズベルトを尊敬していると言う
同じ民主党の現在のバイデン大統領は、
世界最大の軍事力を使って
アメリカの理想で世界を統一しようとする、
マニフェスト・デスティニーと似たような選民思想的衝動をもつ
ネオ・コンサーバチィブ(ネオ・コン)
と言われる連中に突き動かされている。
ルーズベルトが「戦争を欲する狂人」なら、
バイデンは「戦争を欲する痴呆」だ。

従って、ロシアとドイツを結びつける
ロシアの天然ガスをドイツや欧州に送る為の
海底に敷設されたパイプであるノルドストリームの破壊は、
アメリカの仕業であると強く推測できる。
このノルドストリームの破壊によって、
ヨーロッパはこの冬の暖房を、
アメリカからのガス提供に頼らざるをえず、
従来からのロシアとヨーロッパの文字通りのパイプは切断された。

昭和十四年(一九三九年)八月、
独ソ不可侵条約(モロトフ・リッペントロップ協定)が締結されたとき、
我が國の平沼騏一郎内閣は、
「欧州の情勢は複雑怪奇」
との声明を発して総辞職した。
しかし、独ソ不可侵条約は、
「欧州の情勢」が造りだしたものではなく、
「日本軍の強さ」が造りだしたものだ。

その時、我が國は、
国際社会における毅然としたプレイヤーとして、
同年五月四日から、ソビエト軍と満蒙国境地帯のノモンハンで、激烈な戦闘を展開した。
日本軍の第二十三師団二万人が、
後に元帥となるゲオロギー・ジューコフ将軍率いる
スターリン自慢の二十三万人のソ連機械化部隊を壊滅させたのだ。
日本軍第二十三師団二万人は、文字通りの全滅覚悟の死闘の果てに、
ソ連軍の戦車八百台を破壊し、ソ連軍の飛行機一千六百七十三機を撃墜した。
これに対して日本軍損害は戦車二十九台、飛行機百七十九機であった。
これで明らかなように、
独ソ不可侵条約は、ユーラシアの東で戦う日本軍の強さに震え上がった
ソ連の独裁者スターリンが、
西のドイツと東の日本から同時に攻められて
ユーラシアの東西両面で戦うことになる恐怖を回避するために締結されたものだ。

そこで、
真に「欧州の情勢は複雑怪奇」と発言すべきは、
現在の岸田文雄内閣である。
ところが、岸田内閣には、この意識はなく、
超大国アメリカに運命を委ねる属国のように追随して
思考を停止しているが如くである。
しかし、
今からでも遅くはない、
我が国は、複雑怪奇な欧州に存在しないのだから、
アメリカのバイデン追随を止め、
人道支援に徹したうえで、
ロシアとウクライナに停戦を呼びかけ
来たるべき冬の寒さと食糧不足から
欧州と世界の人々を守ろうと表明すべきである。

西村眞悟FBより





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