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40年前はミグ25,現在はミサイル。

2016年09月06日 | 日本・国士


平成28年9月6日(火)

 本日九月六日は、ソ連空軍中尉のビクトル・ベレンコが
 ミグ25戦闘機に乗って低空飛行で我が国の防空網をかいくぐり
 函館空港に着陸して亡命を求めたミグ25事件から四十年目に当たる。
 もちろん、我が国のレイダーは西方から北海道に迫ってくる国籍不明機を捕捉し、 
 航空自衛隊のF4戦闘機が緊急発進(スクランブル)していた。
 しかし、ミグ25は、低空飛行でレイダー網をくぐりF4もミグ25を見失った。
 そして、ミグ25は、突然函館上空に現れそのまま函館空港に強行着陸した。
 空港職員と警官が、着陸したミグ25に近づくと、
 ベレンコ中尉は、コックピットから空に向けて拳銃を威嚇射撃した。
 大阪でこのミグ25事件を知ったのは、当日の午後だった。

 問題は、我が国のレーダー網が、
 領空を侵犯して侵入してくるミグ25戦闘機を見失ったことであるが、
 それ以上に問題なのは、
 レーダーが捕捉し続けていたとしても、
 我がF4は、ミグ25に何もできなかったことである。
 従って、ベレンコは、悠々と函館上空を遊覧飛行して、函館にでも千歳にでも、
 また燃料が許せば、東京上空を遊覧して羽田にでも着陸できた。
 そして、この我が国防空における決定的な欠落は、
 現在も是正されずに放置されている。

 とはいえ、仮に、その時の三木内閣が機敏ならば、
 函館空港の滑走路に不気味に横たわっているミグ25を見て、
 一気に国際法に基づき、
 防空の欠落を是正することは可能であった。
 何故なら、着陸したミグ25は、
 ソビエト軍の最新鋭機であり軍事機密の固まりであったから、
 ソビエト空軍が、そのミグ25を破壊するために襲来すると予想されたからである。
 仮に戦前、ゼロ戦がフィリピンのスービック基地に着陸すれば、
 我が海軍航空隊は確実に台湾の高雄基地から飛び立って破壊しただろう。
 従って、三木内閣総理大臣と時の防衛庁長官が機敏ならば、
 自衛隊の統合幕僚長と空幕長を呼んで、命令として、ソ連機が襲来すれば、
 責任は内閣がとるから、
 自衛隊は国際法に基づいて交戦規定(ROE)通りにやれ、
 と宣告すれば済んだ。
 つまり、内閣総理大臣(最高指揮官)が、
 国際法に基づき神聖なる我が国の領空を断じて守れと命じれば済んだのだ。
 そうすれば仮にソ連が襲来しても、自衛隊は断じて守ったであろう。
 また、ソ連は襲来しなかったが、
 要するに、領空侵犯されても何もできないという我が防空の欠落は、
 ROE(交戦規定)によってその時是正されていただろう。

 しかし、内閣はぼーっとしていて何も決断せず、
 防空の欠落は是正されないまま、
 ミグ25事件は、
 ソ連機が襲来すれば、俺が先に撃たれることによって、
 正当防衛の要件を作り欠落を埋めてやるという
 もの言わぬ自衛官達の決死の思いを残したまま四十年か経過した。
 そして、
 四十年後の昨日は、ミグ25という飛行機ではなく
 北朝鮮の弾道ミサイル三発が
 千キロ飛翔して秋田沖の排他的経済水域に弾着となった。
 何たる付合か。
 
 また、昨日の産経新聞には、櫻井よしこ氏が
 「日本は核兵器を除く分野で国土防衛のほとんど全てを
 自力で行わなければならなくなっている。戦後初めての局面だ。」
 と書いている。
 尖閣諸島とシーレーンと領空領海を我が国は自力で守らねばならない。
 既に、我が国周辺は、「戦後体制」から脱却しているのだ!
 さらに、本日の産経新聞「正論」では、袴田茂樹氏が
 「露への楽観的思い入れを見直せ」という論考を発表している。
 昨日の私の時事通信を読まれた諸兄姉は、是非読んでいただきたい。


西村眞悟の時事通信より。




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