手を振る幽霊
「きれいな海で死にたい」・・・・・昔、有名な作家の原作を、
有名な女優さんが見事に演じた映画がヒットしてから、
高知県土佐清水市足摺岬は、全国的に有名な自殺の名所になった。
日本人と言う人種は“サクラ散る”のイメージか?忠臣蔵の形か?・・・・
他にもあるだろうが、なぜか“死”を美化したがる。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・とんでもない話だ。
死体がどんなモンか、~腐乱死体・首つり・排ガス自殺・等々~できれば写真で見せてやりたい。
今、年々・・・自殺志願者が多くなっています。
死を考え始めたら、本人の意識が「ウツ状態」になり、無意識の内に死が正当化され始める。
そんな人が、きれいな映画を見れば、その気になっても自然な成り行きだ。
足摺岬の断崖絶壁から飛び降り、
頭から脳が飛び出た死体を何度引き上げた事か(「悪魔と踊ろう」と同じネタになるので省略)
しかし・・極まれに、一命を取り留めた人もいます。
一箇所だけ(場所は教えない)~ある程度・・傾斜がある断崖。
・・・・・・・・・ここを選ぶ者は、男女同時に飛び込む「心中」が多い。
その理由は、「いくら自殺志願者でも瞬間的には恐怖が走る」
飛び込むつもりで来ても、いざとなれば恐怖心から、近くの雑木林で首を吊る人や
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・一気に酒を飲み~飛び込む人・・・様々です。
が、「心中」の場合は、2人一緒がルール?ですから、色々見てる内に、
ある程度(やさしい雰囲気)~傾斜のある箇所で~2人の意見が合うようです。
・・・で、・・1.2.の3で~同時に飛ぶ約束???ですが・・・
ココで、これまでに3人(男ばかり3名)生還しているそうです。
・・・男ばかり、女は全員死亡。
結局、「いざ」となった「瞬間」
・・・・・・・・・・男と女では「気」の持ちようが違う、と言う証拠でしょう。
・・・1・2・3・・・~で飛び込んだ。
~が、・・~3、5・・・の間を持って~やや角度を変えたのか???
・・・夜・・全身“血もつれ”になった男が「助けてくれ」と、110番電話をかけてきた。
その内の1人は、近くの町で孫と一緒に遊んでいる姿が、つい最近まで見られました。
・・~えらく、長生きをしたもんだ。
助かる可能性があるのは、この一箇所だけで、他の場所は万が一にも「ムリ」
絶対助からないのが常識。
この常識が「混乱し」~「幽霊」になった。
私が昼飯の弁当を刑事課で食っている、昼の真ん中。
~・・一階の当直員から緊急電話
「 110番で・・・
『幽霊が、岬の下の岩場から手を振りよる・・・』 ・・・・・・・と言う通報があった」
緊急な電話では、2つ3つの事が重複して~1つの言葉になる事がよくある
突発的に「舞い上がり」気が動転して電話をかける。
相手は「警察に伝えた」~「確実に」と言うが、何がなんだかわからない。こんな事は良くある。
特に田舎の高齢者が緊急な電話をかけた場合、支離滅裂になる事が多いから、
相手と同じリズムで話さない様にしなければ、大変な事になる。
詳しく聞くと
海の上で操業中の漁船から、
漁業組合に無線連絡があった。
これを漁業組合が警察に通報した。
・・・・・・これが通報の流れらしい。
~それなら、もう一度電話で確かめろ~
いくらなんでも
・・・・・・「幽霊が、真っ昼間に、手を振るか???」
「きれいな海で死にたい」と映画のような感覚で飛び込む人は、
海の中に落ちて“死ねる”と思っているのだろうが、
現実には、ほとんど岩に直撃。
岬の真下を~上(岬に立っている場所)から見ることはできず、
本人には、海しか見えない。
が、真下は大きな岩がゴロゴロ転がる岩場がほとんど。
人間の体は上半身が下半身より重い、
頭から落下した本人の体(体重)が岩に激突すると、
頭がスイカのように割れ、脳が飛び出す。
映画では、有名な美人女優が美しく散るのだが、そのような事は~絶対ありえません。
「死」に「美」はない。
あるのは、腐った人間の「肉」だ。
・・・もし、海に流れた場合~
自然現象が重なり、満潮の潮に乗って沖に流れた場合~
土佐沖の「黒潮」は、すごい速さで「和歌山県」方向に流れる。
波にモマレながら漂い~船のスクリュウに巻き込まれた体は、一番先に首が“ちぎれる”。
首なし死体だ。
頸骨は積み木のようなもので、肉が切れるか、腐れば、簡単に~頭がはずれる。
(昔の漁師は、自分の腕に住所・氏名<○○浜 ノ ○○>を刺青で書いた者がいたらしい。
理由は:首が“ちぎれて”遭難しても~自分の墓に入れる)
こんな修羅場を見聞きしている漁師から、
「幽霊が手を振っている」とあわてふためいた無線連絡が漁港に飛び込んだ。
普通でない事はたしかだ。
足摺岬の突端に、通称「亀よび岩」と言われる岩場がある。
海亀を招く様に、海面から岩がアチコチに飛び出ている。
ここに飛び込んだら、まず助からない。
常識的に死んでいる。
近くで操業中の漁船から“飛び込み自殺”を目撃した漁師は
「死んだ」と判断し、岩場に近づいた。
~が、行ってみると・・・・・・・・・・・
若い女が岩にしがみつき「手」を振っていた。
・・・「死んだ」と思った人が「手」を振っているから、
一度に言えば
「幽霊が、手を振りよる!」と言う
漁船の無線連絡が先行したまま~警察に届いた。
・・・奇跡が起きた。
大潮の満潮、最も潮が満ちる時期、
「亀呼び岩」は満ちた海の潮で、ドップリつかった。
岩と岩の間も最高に広くなった。
ちょうどその時、
岩の間めがけ、東京から来たOLがストンと、神の手に飛び込み、無傷だった。
~神業だ。
自殺に失敗した者が、その場で即、もう一度「やる」事はまずない。
その瞬間の恐怖が全てを飲み込み、岩にしがみつき助けを求め手を振った。
女は、頭の“てっぺん”から~両足のつま先まで~
・・・・・・・・全身が小刻みに震え、眼は薄く開いたまま~なにも見てない。
絶望と恐怖を瞬時に体験した人間を初めて見た。
これが本来の姿だ、生への執着心と恐怖心、これがあるから人の歴史が絶える事がない。
人間・知恵がつき「ヘタ」な脳細胞が増えると、やたらむずかしく考え出し、
難解な講釈をエライと思うようになり、足元が見えなくなる。
私の第2の名前はザンバ(白いゴリラ)~ゴリラで上等じゃ!
漢字で書くと「斬馬」~戦国時代、馬を切り倒した長い刀
やるなら・やっちゃる・ブチ斬っちゃる ~マッコト・・・・・・・これで上等じゃけん