映画『校庭に東風吹いて』を見ました。しんぶん赤旗に連載されていた小説が映画化されたものです。場面緘黙の女の子と「問題のある」男の子、担任、クラスの仲間の物語です。
問題があるとされる男の子(安川純平)と場面緘黙の女の子(蔵田ミチル)の心のつながり、純平の働きづめで体調をくずすお母さんを心配する行動には涙、涙・・でした。特に純平役の子役の演技は圧巻です。私も現役の教師のときに、やんちゃだけどやさしく友だち思いの子に、何人か出会ったなと、担任した子どもたちの顔がうかんできました。もう一度、学校にもどりたいと強く思いました。
ミチルちゃんの、話はできないけど「私も一緒に遊びたい」という心のさけび、純平の「普通に笑えるクラス・泣けるクラス・けんかできるクラス」「普通に話を聞いてくれる先生」という願い・・これを受け入れる学校になっているだろうか?少なくとも、ゼロトレランス(1度の失敗も許さず懲罰主義にはしる)や学力テスト、おしつけの道徳、さいたま市が躍起になって進めるグローバルスタディ(英語教育)のような薄っぺらい教育では、子どもたちのやわらかい心を受け止め、包み込むことはできないでしょう。
本物を見ればもっともっと、心に響きます。機会があったら、ぜひ観て頂きたい映画です。