青年劇場の『臨界幻想2◯11』という演劇を見ました。1981年に書かれた戯曲を再構築・再検討したものですが、まさに今の福島原発事故と重なります。未来産業とあこがれて原発に就職した息子が「心筋梗塞」で亡くなる。息子の死に疑いを持った母親が真相を追い求め、知られていなかった事実に迫ります。
原発のおかげで村は潤った、施設も建った、仕事も増えた・・しかし、その陰で人の命がないがしろにされ、儲けだけが優先された・・
私の父も「町に体育館が建った」と喜んでいましたが、やがてそれが原発のお金だったことを知った母が、「やっぱりそうだったのか。貧乏な町をねらって原発がつくられた」と、嘆いていたことを思い出しました。
演劇の中で電力会社が1000万ものお金を渡して、真相の追及をやめさせようとした時に「この金をもらったら言いたいことが言えなくなる」ときっぱり断った姿は、印象的でした。
線量が高くても「どこの孫請けもやっている。うちだけやらなかったら仕事がもらえなくなる」と、労働者を高い放射線の現場に入れる経営者。今も経営のため、会社のためと過労死寸前で働いている労働者がたくさんいることと重なりました。
「こんなになってもまだ再稼働を言うなんて信じられない!」いっしょに見ていた人の共通の思いです。
東京都の公立小学校では、育鵬社の教科書(戦争賛美の教科書)の作成に深くかかわっている人物が、毎回の研究会に講師として出席し、指導していると言う。
道徳的価値(国を愛すること)は絶対であり、集団的自衛権で周りの紛争について認識・判断し、国を守る戦争に参加する行為を決定するという道筋が見えかくれしているとか・・おそろしい限りです。
スタンダードと称してノートの取り方まで統一し、授業の始めに「よろしくお願いします」終わりには「ありがとうございました」とみんなで唱和し、頭を下げている時間をそろえるために担任が、「一二三」と数えると言います。(さいたま市でも「よろしくお願いします」「ありがとうございました」と言わせているクラスが増え、現職の教師の時にとても違和感を感じていました)
戦争法と一体化して『国に従順な人づくり』のための道徳がここまできているのです。このことをしっかり胸に刻んで、”教え子を戦場に送らない”ために、参議院選挙では、がんばらなければいけませんね。
日比谷公園の会場に行きました。いっぱいの人でした。
渡辺治さんの「安保条約は成立してしまったが、岸内閣を打倒したことは大きい。安保闘争を引き継ぎ、今は、国会前だけでなく地域にも運動が広がっていること、戦争法が強行されても運動が続いていること、政治を変えようという動きが広がっていることの意義は大きい」という話が印象に残りました。そうだ!今まで苦しくてもこつこつ頑張ってきた力が、今、政治を動かしているんだ!
SEALsの女性の自民党憲法草案と憲法を比較しながらの話もよかったです。彼女いわく「どんなに耳障りのいい政策を言ってもその奥に”憲法改正”があるなら絶対に信用できない」そのとおり!
それにしても右翼の妨害はひどかったです。弁士が何回も「話しにくいです。聞きにくいですよね」というほど。警察はしっかりと取り締まってほしいものです。