山本ゆう子の日記

子どもたちを、人間を、大切にする社会に変えたい

問題多い さいたま市の「グローバルスタディ科」

2015-10-15 18:43:15 | 日記

 さいたま市は来年度、小学校1年生から中学校3年生までの全学年に「グローバルスタディ科」(名前からして安倍首相が好みそうです)を導入しようと、今年度から小学校3校と中学校2校をモデル校として「研究」を始めました。内容は英語教育です。2018年度に小学校5年生から英語を正式教科にするという文科省の方針を先取りするものです。

 小1からの英語ということで、「小さいうちから英語に親しめば、みんな英語が話せるようになりそう」そう考える保護者の方もいるもしれません。しかし、さいたま市が行おうとしている英語教育は、専門の英語の教師も配置せず、「シャワーのように英語をあびれば英語がわかるようになる」と、ゲームなどを英語でやることがほとんどで、系統的に言語を学ぶものではありません。英語塾に通う何人かの子どもにとっては楽しい時間かもしれませんが、ほとんどの子は何もわからず、ちんぷんかんぷん。中学校入学のときには”英語ぎらい”が増えるのではと心配です。

 子どもたちに格差を持ち込み、エリート育成につながる「グローバルスタディ科」。「英語が使える企業戦士」を育てよという財界の思惑も見えかくれします。

 市教委が細かなカリキュラムを作り、「評価規準」も示していることは、「教育課程の編成権は学校にある」という学校教育の大前提もくずし、行政が教育内容に介入することになるのではないでしょうか。

 相変わらずのさいたま市のトップダウンの教育施策。これに惑わされず、今の子どもたちに何が大切で、どんな力を育てたいかを教師、保護者、市民で考えていきたいですね。

 


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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
グローバルスタデイ科 (太田康志)
2016-04-25 04:58:30
さいたま市の中学校の英語科(GS科)の教員です。今年度からGS科になり、ALTとのTTが可能になり、うれしく思っていたのですが。そのTTの授業のやり方に現場の教員とALTとに違いが生まれ、今、現場では混乱をしています。今、さいたま市すべてのGS科の先生達は、どうしたらいいか、悩んでいる最中です。学校によっては夜、ALTとの勉強会を持たねばならない状況です。とても混乱しています。
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GS科のTTの混乱 (太田康志)
2016-05-03 05:17:34
中学校のGS科のTTでは、ALTも日本人教師も悩んでいます。市教委から示された指導案にどの程度したがわなくてはならないのか?指導案には、学校の実態に応じて変えて良いとあるが、どの程度変えて良いのか、少ない時間の中で日本人教師とALTが意見をすり合わせていますが、混乱をしています。評価はどう行うのか、これも分かりません。
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グローバルスタディ反対 (さいたま市見沼区)
2017-06-20 20:29:24
昨年新1年生として入学し、当初は何も分からず学校で英語やっていただける。と軽い気持ちでしたが具体的に何をやっているか保護者に説明はないし、グローバルスタディが始まり慌てて英語教室に通うお子様をみる限り、皆が英語が話せるようになるとは思えなません。
子供格差が深刻になるだけではと思ってしまいました。
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