護憲的改憲④

2006年08月18日 | つぶやく
JCメンバーから、そして一般市民の方から、
色々な意見がでてきて
「これからの日本、これからの茨城」の方向を明確にしていくことが
できるように9/3にむけてがんばっていきましょう!

この記事は憲法フォーラム時にも千波湖で集会を行っていた護憲派
伊藤真氏のホームページから紹介していますので
改憲派の我々には違和感を感じる方もいるかもしれませんが
色々な意見から方向性を明確にしていきましょう。

では、では、・・・つづきを。

イラク派兵に象徴されるように「法の支配を完全に無視する」
政府・自民党に大きな失望を隠さない小林さん。
立憲主義を守らせるために、権力者の堕落をこれ以上許さないために、
私たちにできる二つのやり方を提示してくれました。


<編集部>
2003年7月、「イラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動の実施に関する特別措置法(イラク特措法)」ができた当時、小林さんは強い違和感を持ったようですね。

<小林>
 法の支配を平気で無視するというのは、小泉首相を中心とする二世、三世議員の独特の世界ですよ。

これまで政府としては、法制局の解釈に縛られて、国内で自衛戦争はできるけれど(専守防衛)、海外ではいかなる理由であれ戦闘行動をしたり他国の軍隊の戦闘行動と一体化してはいけないと言ってきた。


だからイラクに行くにしても、戦闘行動をしている米軍と一体化する行動はとれるはずもないし、戦場に行くということは戦争に巻き込まれ、戦闘する覚悟で行かなければならない。

なのに、イラクの中に「非戦闘地域」があるという嘘をついて行かせたわけですよ。自分たちで作った言葉の条件を、自分たちで無視したんです。全土が今だ戦争状態のイラクに、非戦闘地域があるというフィクションをつくったことは、知的に許せない。

イラクの人たちは、米軍という世界最強の正規軍と堂々向かい合ったら殲滅させられて国を建て直せないから、地下に潜ってゲリラ戦で抵抗しているわけですよ。侵略米軍と傀儡政権、そしてイラクの民衆の支持を受けた抵抗軍勢力との間で、形を変えた戦争が続いているんです。

つまり、今のイラクは「戦場」。ヒット・アンドランでやっているので、サマーワに線を引いて、「ここは非戦闘地域」だなんて誰も決めようがない。

極め付きは、国会での党首討論のときに小泉首相は「非戦闘地域はどこですか」と菅直人に聞かれて、「私に聞かれたってわからない」と言ったでしょう。わからない人が自衛隊の最高司令官として、非戦闘地域を認定して出動を命令する、そんな無責任はないですよ。

それに、非戦闘地域というのなら、なぜ派遣された自衛隊員は重装備なのか。非戦闘地域なら手ぶらで行けばいいのに、今までの自衛隊のなかでも最高の装備でしたよね。その上、行ったら核シェルターみたいなところに閉じこもっている。この嘘が嫌ですね。

それから、米軍の輸送支援をしているのは航空自衛隊です。輸送支援がなかったら、米軍は戦闘行動を継続できませんよ。これで米軍の戦闘を手伝っていないとは言えないのに、自分たちが立てた9条解釈の概念と論理を、自分たちで裏切っている。これは、国民との約束と議会との約束を裏切っていることになるのです。

<編集部>
でも、衆院の憲法調査特別委員会で小林さんが参考人で招かれたとき、自民党の憲法草案に対して「90点」という高い点数をつけていましたね。

<小林>
僕は日本国憲法をいいものだと思っていますから、日本国憲法のバージョン・アップならいい。今の日本国憲法はテクニカルには、書き直さなければならないものはいっぱいあるんですよ。改憲論議を緻密に積み上げてきたテクノクラートの僕としては、改憲すべきアイテムに自民党は9割方気づいてカバーしているから、そこは認めるということです。


ところが、前提となる憲法観が狂っているんです。だから愛国心などを持ち出して、愛を法で強制しようだなんて、信じられないことを考える。

<編集部>
それにしても「90点」というのはずいぶん高得点ですね。

<小林>
では、別の言い方をしましょう。バケツにたとえると、底の面積のうち9割は埋まっているけど、1割はカポッと穴が開いている。どっちみち使い物にならないのは事実です。まあこれは、ほとんどお世辞と皮肉なんですよ(笑)。当の議員たちには、通じていなかったようだけれどね。

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