20051026

Ｎがくれた最後の煙草を見つけた。
いつまで取っておいたんだよ私はと、苦笑した。
私が記入したその日付は、偶然なのか必然なのか、あと２日で13年だった。

初めて『好き』を教えてくれた人。
いや、私が初めて感じた人を好きになるということ。

今も変わらない、他人の懐に飛び込めなくて何度も終わらせてきた。

Ｎ,元気ですか？
あれからあなたはアンダーグラウンドな世界に足を踏み入れただのなんだの、風の噂で聞いたことがあります。
多分どこかで
うまくやってるんだろうけど。
あのくしゃっと笑った顔を今でも思い出せる。
なんであんなにあなたに胸を焦がしたのかわからない、でも私はあなたに恋をした。
それだけ。
不器用すぎるあの頃に笑ってしまう。

別にもうなんとも思わないけれど、２日後にやっとこの煙草を消費しようと思います。

お互い元気でこれからもやっていけますように。

にしてもまずいだろうなぁ13年越しのこのヴァージニアスリム…

田中美朱さん かつての天才新体操選手

『怪我をしていようが
身長が小さかろうが
やる人は、やる』



一 そうだ、そうなのよ。そうなの。
何度も頷いた。

できない理由を探すな
逃げてるだけだ
結局やりたくないってことだろ
わたしの頭のどこからか降ってきた。

わたしはいま、逃げる理由を作ってとどまってるだけだから。


彼女は新しい方向で頑張ってる
それがバネとなって
違う形で伝えようとしてる

挫折。
諦め。
絶望。

そういうものから前を向いて
人生の目的は、如何様な方向から達成できるんだと思う。


もがかなければならない
諦めてはいけない
踏み出さなければいけない

踏み出さなければ
方向転換もなにもできない

会いに行かなければならない
やはり、あの人たちに。

六ミリ

好きな人と連絡を取りたくて
連絡が
取れなくて

返さなきゃいけない連絡はきていて

返さなきゃいけなくて

なんか、すごく惨め。

おめでとうと言葉で言っても心は素直じゃない

そんな時、あの人の声が聞きたかったのに。

すごく。

でも、聞けなかった。

そして煙を吸う。
ふらふらしながら煙を吸う。

だれにだって隠したい過去はある

何かの拍子に秘密の過去が姿を現して

心が病むようなことがあったら

頑張って明るい色で塗りつぶしてしまえばいい

できれば愛する人の力を借りて一緒に



by奥様は、取り扱い注意

嘘 村山由佳

切ない
哀しい
やるせない
情けない
狂おしい
愛しい
どうしようもできない

こんな苦しい曖昧さが好きだ。

これは、一応、大人。と呼ばれる年齢になった女が読む本なのかもしれない。

こんな男が、女が、いるわけない
そうフィクションだと言い聞かせながらも
はまっていく
私には友達がいないから
でもかといって、フィクションと現実を重ねることも怖くてできないゆえわからない


なにかが温かい
生温かい
最後の最後でこの繋がりがわかる
生温かい
人の体温は、いやらしくも温かい

それが悔しい
それが切ない
それがありがたい
それはいとおしい

それ、は、嘘。というもの
ここに在るのは、生温かい嘘ばかりだった

護りたいもの
愛情
欲情
色恋
すべては違うのか
『不確かで身勝手なもの、移ろいやすいもの…』

何も愛ではない気もするし、何でも愛な気もする。
でも
全てが愛情だなんて言い切りたくない
愛は、嘘なんだろうか
嘘は、愛なんだろうか

だから怖い
私は人を知らない



どうしても私は
美月を思ってしまうのだがな。