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『真田丸』48回「引鉄」 それでも歴史は変わらなかった

2016-12-06 21:47:44 | 大河
2016年大河『真田丸』48話「引鉄」のざっくりあらすじ&ネタバレ感想のようなものまとめ。



幸村さん、詰んだね。


トゥギャッてみました。
『真田丸』実況ツイートまとめ、その1~故郷・青春編~ @yuzu0905
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■徳川家ゲス



更地丸になってしまった真田丸ですが、残すところ今回を入れてあと3回。
いざ大坂夏の陣。



茶臼山、家康の本陣に夜討ちを仕掛ける牢人たちから始まります。
家康は駿府にいったん帰ることにしました。

そのころ大坂城では。


「牢人たちには一日も早く出ていってもらいます」

和睦(嘘だけど)を信じる大蔵卿局。


「その牢人そのものが戦の火種になりかねないことは判っておるのか」

牢人たちがいるから戦が起きる、と有楽斎。

でも家康の真意は大蔵卿局のそれでも有楽斎のそれでもありませんでした。

「我らが去れば牢人どもは城を出ていかざるを得なくなる。それを待って、総攻めよ。この戦、決して負けるわけにはいかんのじゃ」

徳川が退けば牢人たちが大坂城にいる理由がなくなる。
牢人たちがいなくなったところで総攻めを仕掛ける。
牢人たちがいてもいなくても戦になる。

おぉう、徳川家ゲスぅ。



■仁義なきハロワ


第47回「反撃」では、大蔵卿局のことを「おいBBA」「黙れBBA」だの散々なことを言ってしまったのですが。

大蔵卿局の言ってること、間違ってるわけじゃないんですよね。

牢人って言えば聞こえはいいけど、つまるところイカつい無職、しかも戦闘民族。
こんな牢人たちが10万人近く、ひとつの城を囲んで
「仕事くれ」
「むしろ正社員にしろや」
「失業保険もっと出せよ!」
「待ち時間長い!」

って待合室で酒飲むわ遊びだすわの大騒ぎ。

どこの仁義なきハローワークだよ。


そもそも大坂城、ハロワじゃないし。
淀の方、秀頼公たちとのんびり過ごしてきた大蔵卿局からしてみれば
「も”う”や”だ”帰”っ”て”!”!”!”!”」
となることもまた必至。



■影武者・徳川家康


何はともあれ、家康の首を取っちゃえば話は早い。
家康暗殺を計画する幸村なのですが。


『お』からの密書が家康に届いて、その計画はダダ漏れ。
ヤッス、裏をかいて今日のうちに脱出してしまおう計画。
しかし幸村、裏の裏をかいて、今日のうちに暗殺してしまおう計画。
(ややこしい)

暗殺の命を託されたのが佐助でした。
『この戦争が終わったら故郷のあの娘と結婚するんだ』とあるあるフラグを刺しまくる佐助ですが。

 
「一つだけお願いがあります。もし無事に帰ってきたら、夫婦になってもらえませn」
「ごめんなさい」

フラグガヘシオレタ!!
フラレタ!!



シュタッ!!


バッ!!


グサッ!!


「おおっ、三谷脚本、歴史も塗り替えるか?」と思いきや。
ところがどっこい、この家康は影武者でした。




「ヤッス絶許(ゴゴゴゴゴ」

失恋したし暗殺失敗するし、なんかもう散々だけど。
上司の幸村が「次頑張れ」って言ってくれただけよかった佐助。



■幸村詰んだ




ところで、今日の幸村さん。
有楽斎を訪ねていました。


『う』?

おまえ徳川に何情報流そうとしてんだよいい加減にしろよ、と蹴りをつけにきた幸村。
でも有楽斎も考えなしに保身のためにしたことではありませんでした。

秀頼公を守るため、お上様に安寧に過ごしてもらうため。
そのために徳川と豊臣の懸け橋になっていた。
豊臣方に不利になるような情報は流していない。



「豊臣と徳川の懸け橋になるのはわししかおらん!」

しかし幸村、聞く耳を持たず。


「今すぐ出ていかれよ。そして二度と戻ってきてはならぬ」

ああ……

ああああ……

幸村詰んだわ……。

だって誤解でしょ。
密書は『お』だったんだよ。
有楽の『う』じゃなかったんだよ。
有楽斎は確かに徳川に内通はしていたけれど、豊臣には必要な人だった。
つまり片桐さんが、修理や大蔵卿局に誤解されたまま追い出されたのと同じ構図。
40回「幸村」

詰んだな。

その一方、有楽斎のその後はどうなのかというと。

「千利休の弟子でもあった有楽斎は、その後茶道に専念し、穏やかな余生を過ごした」

ナレ穏やかな余生っていう。

ナレ自害、ナレ謎の死、ナレ病死などいろいろと有働砲ぶちかまされましたが。
石川数正のナレ大名くらいに穏やかな有働砲。




■嵐の前の団欒


更地丸になっちゃったけどめげずにいこうぜ!
ということで、岡山と茶臼山の間に空堀を築いて、巨大な要塞を作ることになりました。

と、その前に。
牢人たちと家族たちが会えることに。


勝永様!おはようございます!

これは……

 

忠臣蔵の討ち入り前夜のような。



「妻も子もとうの昔に死んだ」
という大角与左衛門。

あれ……?
「お」……?

まさか『秀吉の暴政の犠牲になった』とか……?


20回「前兆」


28回「受難」

大角与左衛門の妻子って、聚楽第落首事件や秀次事件の犠牲になったとか……。
それで豊臣家に強い恨みを抱いていて、徳川に情報を流しているとか……。



それにしても、塙檀衛門の嫁さんがかなり美人な件。



■デリカシーない大河ヒーロー


ワイヤイ楽しそうにしている光景を横に見つつ。
浮かない顔をしているのは、秀頼公が四国に国替えすることを知らされた千姫。

秀頼公と淀殿はウッキウキなのですが。


「(ぐぬぬぬぬ)」

幸村を呼び止め、自分が江戸に戻る代わりに戦を終わらせるようかけあってほしいと頼むのですが。

「姫様はいわば人質。手放すわけにはまいりませぬ」

源次郎、おまえ48話ずっとほぼデリカシーなかった件。


「江戸へ、帰りたいのじゃ」
「伺わなかったことに致します」


ぷくって膨らむほっぺた可愛い永野芽郁ちゃん。



■わんわん!


源次郎も、信吉信政たちの甥っ子たちに会いに来ました。
信吉信政がいるということは、三十郎や茂誠もいます。

「ワンワンワーン!ワン!」

三十郎わんわんのお出迎えで、久しぶりの再会を喜ぶ一同。
この先豊臣はまだ戦うのかと聞かれたはいいけど、「企業秘密」と幸村が答えちゃったもんだから。


「ワン!ワンワンワーン!!」

徳川を追い払った後はどうするんだ?と聞かれて。
「戻れるものなら、上田に戻りたいものだが」
そう答えるしかない幸村。

幸村は上田に帰れないことを覚悟しているのが辛い。



■大助をいじめないで


そのころ大助&信吉・信政のいとこたち。


「大助の父親は大御所様に逆らった大罪人です」
「叔父上であろうがなかろうが徳川に刃向かったことには間違いありません」


とかなんとか、信政が煽るもんだから。


「父は、いけないことをしたのですか?」
「大助もその父も、一族など思ったことはないわ!」


信政おいこら。
大助いじめてんじゃねえぞ。

(大助もパッパ直伝の必殺小枝拳を使えばいいのにぃ)



■ハウツー野戦


幸村が茂誠に尋ねていたのは、野戦のハウツーでした。
敵陣に馬で攻め込むときのベストな武器はなにか?

武田に仕えていた頃から野戦の経験がある茂誠殿。
「槍でもいいんだけど、引きずりおろされて刻まれた武将をみたことあるしなあ」
「火縄銃もいいんだけど、手間取ってる間に狙い撃ちされてるのもみたことあるしなあ」


絵的にエグイ話を、おしゃべり感覚でしゃべっちゃう茂誠殿。
なのですが……


「ましてや敵の本陣になど……あっ」

幸村の質問の真意に気付いたときの表情が辛い。



■利休の遺宝




作兵衛たちは畑を耕かしていました。
そこは昔に茶室が立っていたところ。



茎と根っこの区別もつかない春ちゃんに呆れ顔のきりちゃん。
「土仕事はこうやってやんだよ!」と指導するきりちゃんに、「負けるもんか」って春ちゃん。
なんとも微笑ましい。



とかなんとかみんなでやってるうちに、畑の中から何か箱のようなものが出てきました。


「この刻印は、千利休様のものだ」

蓋を開けると……

あの小田原城で見つけた鉛がここにつながった。




勝永様に鑑定してもらうと、それは馬上筒であることがわかりました。
火打石がついてて火縄をつかわなくても打つことができる代物。

これならば、馬の上から家康の首を狙うことができる。






■ダイナミック兄弟喧嘩


束の間の休息は終わり。
歴史は大坂夏の陣へまっしぐら。

牢人たちに今すぐ暇を出せと言ってきた家康。
さて牢人たちをどうするか。

このことはもう決着がついているとはいえ、支度金がそろそろ底をつき始めている。

次の戦に勝てば、領地を渡すこともできる、ならば巨大要害の完成を急がせよう、と幸村は言うのですが。

ここにきて存在感を増したのが大野治房。
蔵を開けて配下の牢人たちに米や金を配ってしまいました。

 
「なんということをしでかしたのじゃ!全く、出来の悪い弟を持ったものよ」

お兄ちゃんの修理も激おこ。

気がかりなのは牢人たちです。
一部に金が渡ったとなれば黙っていられる輩ではない。
こうなったら全員に褒美をやるしかない、のですが。

「母上の意見など求めてはおらん!」

思わず反対した大蔵卿局に修理が喝。
全ての蔵が開けられることになりました。




そんな突然のボーナス支給。



みんな武器を買った。
あかん、牢人たちみんな戦闘民族だった。


しかも。

ああダイナミック兄弟げんか。


「弟だ…おそらく母も絡んでおるはず。ただの身内の喧嘩だ」

修理殿、弟にボコられてこれは辛い。
ちょっと前まで仲良くタコ食べてただけあって落差辛い。

信之信繁兄弟、信吉信政兄弟もそうですが。
ここにきて大野兄弟の描写辛い。




■堀の掘り返し




「堀を掘り返したい」

そう言っていた治房。
彼らを止めるつもりだったにも拘わらず、手を放してしまった又兵衛。



堀の掘り返しが始まってしまった。


「戦が起きるときは誰も止めることは出来ぬ」

第22回「裁定」で、石田三成が言っていた言葉でした。


「ここまでじゃ。諸大名に、戦支度を命じよ」
「牢人どもはわしが成敗してくれる!わしの手で奴らを滅ぼす!」


家康も立ち上がり、大坂夏の陣がはじまろうとしています。
豊臣を滅ぼすでも秀頼公を潰すでもない。
それは牢人たちを成敗する戦い。




利休の遺宝として馬上筒が見つかった一方、この「金で牢人たちの心をとらえようとして」それが裏目に出てしまった幸村。


「世の中を動かすことに使うての金や。無駄にしたら、罰が当たりますさかい」


「戦は儲かりまっせ。人の命や心を金で動かすことは業の深~いことや」

堺の商人・千利休は、金の死神、つまり死の商人。
彼のもたらす『金』は、北条に、鶴松に、そして豊臣に死をもたらしていく。


25回『別離』での利休の言葉です。
それを「宿命」と幸村に話していた利休。

どこか、利休の不気味な笑い声が聞こえてきそう。



■遺言


有楽斎も去った。
大蔵卿局も黙るようになった。

じゃあ豊臣は勝てるのか?

いや、幸村たちが間違っていた。
最初から間違っていた。
豊臣は負けるべくして負ける。
滅びに導いたのは自分だった。

全てを詰んだことに、今気づいた。





──こなたは無事にて候。

思い通りにならぬことおおけれど、殿様にはお気遣い賜り皆々日々満足に過ごし候。

本日、信吉殿、信政殿に対面致し候。
ご両名めでたく成長なされ嬉しく存じ候。
いずれ真田の家の双璧となること疑いなく候。


兄上様には様々お骨折りいただきそうらえども、
かような有様となり申す言葉もござなく候──

我が娘すえが事、お見捨てこれなきよう頼み入り候──




幸村が厳しい表情で馬上筒を扱っているころ、兄に届いた優しく穏やかな手紙。
それはまるで死にに行くものの遺す言葉でした。


「俺には分かる。弟は死ぬ気だ」
「大坂へ参る!」





■次週第49回「前夜」



まるで伊達政宗じゃん、ずんだ。


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■続、堺雅人論















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