遊工房・雑感

日頃のあれこれを綴る日記です

3和子さんへ  細密画の話

2011-05-04 19:48:37 | 和子さんへ

20080620s2前に 

オルハン・パムクの 「わたしの名は紅」

Orhan Pamuk Benim Adım Kırmızı

という本を読んで

細密画のことを

ヨーロッパの絵画との関連で

何か考えたことがあったのを思い出したけれど

中身は

忘れてしまいました

その本のことを書いたのが↓のアドレスです

http://yuukoubo.blog.ocn.ne.jp/blog/2008/06/post_a86b.html

この作家は ノーベル文学賞を取っているので

きっと

そちらの図書館にもあると思います

面白いので

お奨めです

細密画について

私が聞いたことがあったのは 世界史の授業で

チムール帝国でこの絵画が優れて発展した

中国の影響が大きい

と習っただけで

詳しいことは知らなかったのですが

そのことを覚えていたのは

たぶん 心惹かれたからだと思います

 

筆ですけれどね

日本画の筆は ものすごく細い線も引けます

たぶん 日本の筆を作る技術はとても優れているのかもしれません

私は水彩で絵を描くとき

日本画の筆を使います 微妙な表現も自在にできるからなのです

そういう筆 面相筆とか 削用の筆など 細い線も描けるのです

 

顔料は 世界中で うんと古代から絵を描くために使われてきたけれど

西洋にも フレスコとかテンペラとか顔料を使った細密画もあります

250pxpisanello_016 →のは

ピサネロの 板に描かれたテンペラです

 

日本の絵画は 

細密画とは言わないような気もするけれど

絵具は顔料を膠で溶いて

絹や紙に定着させます

 

私の息子は日本画の絵描きです

でも顔料はそうは使いません

コーヒーやほうじ茶も使います

色は 全然鮮やかではない絵です

 

でも

今 日本画といっても

色々あるし 物のとらえ方も いろいろで

和子さんがおっしゃるような 

透視図法的なパースペクティブ 

無視の絵とも違うものも多いです

ゴッホやモネや 印象派 ポスト印象派の画家に影響を与えたのは

浮世絵という版画が多い絵が有名でしたが

 

日本の絵画は 中国の影響を受けているけれど

東洋の絵画に遠近法がないかというと 独特のものの考え方があるようです

下のアドレスをクリックすると その東洋的な遠近のとらえ方について

書いた記事に行きます 

http://yuukoubo.blog.ocn.ne.jp/art/2011/02/post_a6f0.html

 

でも 日本の浮世絵などの 平面性を強く押し出した絵画は

西洋の ルネサンス以降の 

透視図法的空間の呪縛から自由になろうという動きが出てきたとき

日本の絵画が 注目されたと思うのです

パリ万博などもあったりしてね

 

細密画 という視点で 絵画いろいろ考えるのは面白そうですね

 

さて 今そちらは朝ですねこれから病院でしょうか?

 

そうだ!

私も 日本画を何点か描きました

今はもう 日本画は描きません 

絵具を指で練るのが痛いのでできないのです 

下の絵が それです

この花は もうすぐ咲きだします

20080506ger

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 波の謎 | トップ | 夕方の一撃 »

コメントを投稿

和子さんへ」カテゴリの最新記事