水の葬送
アン・クリーブズ作、ペレス警部が活躍するシェトランドもの二冊目です。
これは、前読んだ「空の幻像」の一つ前の作品になります。
連続ドラマやシリーズものの小説は必ず最初っから読まないと落ち着かない性分にも
かかわらず、さかのぼって読んでいます。
図書館の諸事情で仕方ありません。。
島外からきた女性警部ウィローの初登場はこんな感じだったのね!
という小さな発見があったりそれはそれでおもしろいかもです。考えようですかね。
ペレス警部の下で働いている、というか、まだまだ修行中みたいなサンディ刑事・・
彼には、あまり持ち合わせていないのですが(笑)微小の母性本能をくすぐられます。
何かするにもすぐ人の顔色をうかがい、自分の行動がこれでよかったのかどうか
いつも気にしているサンディ。
頭は悪くないのに何かにつけ自信がないサンディ。
デスクワークよりも外での仕事を好み、一日こもった後、外での聞き込み等の仕事を
与えられると、犬が喜び駆け回るごとく生き返るサンディ。
ペレスの事は尊敬もしているが大好きで、彼に復活の兆しが少しでも見えようものなら
しっぽ振りまくるサンディ。
なんか警察犬みたいになってますが(笑)
おっかなびっくりなサンディを応援せずにはいられません。
彼の成長物語という側面もある小説ですかね、個人的感想ですが。
で、
内容ですが、エネルギー問題やらそれに関する賄賂やら大きな展開になるのかなと
思ってましたが、それはきっかけで、
結局、家族の感情の行き違いや愛情のかけ違いといったことが原因の殺人でしたね。
アンクリーブスの傾向としてある程度の予測はつきましたが、
今回も娘可愛さの犯行でした。
実際問題、殺人事件の多くは家族によるもので、妻が殺されたらまず夫を疑い
義母が殺されたら婿を疑い・・・が定石のようですが。
島の人々は濃密で濃厚で住民すべてが知り合いで、何かあればすぐに全島民に
知れ渡るという息苦しいものですが、
島は圧巻の風光明媚!一度行ってみたいな~とあこがれています。
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