平凡で、この先ドラマティックなことも起こらなさそうな毎日を過ごす瑛子が
近所で見つけたのは日当たりが良い一軒家のカフェ。
店主はかつての同僚・円だった。
苺のスープなどメニューにあるのは、どれも初めて見るものばかり。
旅先で見つけたものを再現し、出しているという。
瑛子に降りかかる日常の小さな事件は世界のスイーツによって少しずつほぐれていく。
読めば心も満たされる“おいしい”連作短篇集。
以上、内容紹介はアマゾンよりお借りしました。
あ~こんな素敵なカフェが近所にあればいいなあ~・・・
読んだ人すべてがそんな風に思うんじゃないでししょうか^^
登場するスイーツは初めてきく名前のものばかりですが、なんともおいしそう。
スマホで検索しながら、楽しみました。
とくに、気になったのがカフェグルマン。
フランスのカフェで出されているものらしく、大きなお皿の端っこに
エスプレッソのカップ、そして何種類かの一口サイズのスイーツを並べたもの。
おいしいものを少しづついろんな種類を食べたいという人間の煩悩は
どこでもいっしょなのですね。
お話は日常の謎や小さな事件をめぐるコージーミステリ風なので
とても軽やかに読み進めることができます。
この著者の作品は、軽くやわらかで心地よい読後感があるので
この猛暑の時期にはオススメですかね。
でもライトなだけではなく、
「自分の常識」が、旅にでて世界基準にあてはめてみると
なんて小さく矮小なのか。。
食べず嫌い、思いこみ、にとらわれていないか。。
知らず知らずの間に「物の見方」にバイヤスかかってないか。。
などなど、いろいろと考えさせられました。
ラスト、円さんのカミングアウトもあったりしてドキッとしますが
こちらもヒジョーに軽やかに処理されていますね。
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