Intense Rock

エレキギター関連の機材の自作

BOSS CE-2のMN3207コンバート

2011年09月29日 | DIY Effector

ずーっと激務が続いていましたが、ようやく仕事が落ち着いてきて機材をいじる余裕が出てきました。

んで、復帰後の最初はChorus Effectorの作り直しです。以前製作したArion SCH-1のCloneですが、基板3枚で空中配線をぎゅうぎゅうに詰め込んだおかげで、なかなか安定運転できず、空中配線でぶら下げてた追加のDry LevelのTrimmerもポロリと取れてきたりと不具合も出てきたので、ここらでしっかりと作りなおしです。

といいながら、ここ最近、仕事の最中も真面目な顔でUnivarsal基板のLayoutを考えていたのですが、どうも上手くいかない。この手の才能が全くないのを痛感しました。結局、ギブアップ。PASさんのCE-2基板を購入!ということとなりました。

といってもSCH-1をそのままCE-2基板では上手くいくわけはありません。SCH-1自体はほとんどCE-2と同じ回路構成ですが、MN3207のPin配置はMN3007とV+とGNDが逆になっており、また電源関係も相違点があります。ここを上手くConvertする必要があります。というわけで、CE-2基板のMN3207,MN3102 Convertの開始です。

まず、CE-2のSchematicをSCH-1にConvertしてみましょう。以下のSchematicの赤いところで示した部分。これがSCH-1との相違点です。ちなみにこの回路、既にTrue BypassとMono化もしています。



各種CR類の定数の変更は問題とはならないでしょう。微妙にCE-2とは異なっています。全体的にCoupling CAPとDecoupling CAPが大きめな感じでしょうか。
MN3207回りはSchematic上だと違いはSimpleです。Tone Circuitの方が大きな違いとなっています。ただBufferとHPFの間に入っているだけなのでここだけ外付け基板で作ればいいだけの話。Caseを大きめにすればそれほど問題とはならないレベル。
また各ICへのPower Supplyに相違点があります。MN3207の調整Trimの場所もCE-2とは大きく異なっています。CE-2はBuffer回路と共通Bias Lineの調整ですが、SCH-1はMN3207へのInputのBias調整となっています。MN3207のInput BiasのトリムはTone Circuitと同じく外付け基板にする必要があります。

LFOのBias LineはCE-2は9Vから直接引っ張ってきて分圧してますが、SCH-1はMN3207、MN3102のPower Supply Lineを経由してのBias Supplyです。LFOのPower SupplyについてはCE-2のように9V直接でも音は問題なくでると思います。またMN3102もPower SupplyにDiodeが入ってきています。CE-2はGNDに入れてます。効果は同じだと思います。気にせずCE-2のままにするのもありでしょう。

さてPCB rayoutに目を向けますと、MN3207、MN3102回りのConbertはかなり至難のわざとなります。
まず、MN3207の1pinと8pin、M3102の1pinを基板上のパターンから切り離す作業が必要です。PASさんの基板は両面ですので、裏と表の各々を削る必要があります。

そんなこんな完成したのが以下でございます。相変わらずの汚い空中配線ですが・・・・いつになったら綺麗なハラワタで作れるようになるんだろうか・・・

PASさんから購入したCE-2基板のおかげでトラブルもなく無事完成です。音出しも一発でした。もうユニバーサル基板には戻れないです。キット最高!

ちなみにURLはこちらです

http://pas.shop-pro.jp/



メインの基板の下のユニバーサル基板がTone circuitとMN3207のInput trimです。ちなみにEffect Levelの追加も行っています。



また、参考ですが、Tone Circuitをomitし、またLFO Biasも9V直結、MN3102も弄らず、にすると以下のSchematicのように大分Simpleになります。こうなるとCE-2のschematinにMN3207対応の改造(Power SupplyとGNDとInput Trim)を追加、あとはCR類の定数変更だけでSCH-1っぽくすることが可能でしょう。

なお、私も最初Tone Circuitをomitして音出ししてみたのですが、正直Toneはあった方がいいかも知れません。Settingにもよりますが、Chorusの場合、音がこもりがちになる場合もあります。そういった場合、Toneが役立ちます。とはいうものの他の部分でTone調整するという手もありますので、なきゃないで問題ないのがTone Circuit。簡単にSCH-1っぽくするならばこちらをお勧めします。


ちなみに今回のバージョンではTone circuitのopampが片側運転となり少しもったいない感じがします。以前作ったバージョンでは初段のTrを4558にConbertして、Input/Output Bufferを以下のようにSimpleにしました。Layoutに自由度があるならばこちらのInput/Output Buffer Circuitもお勧めします。

 

さて色々と書きましたがMN3207コンバートはやっぱり大変でした。できれば初心者の方にも挑戦できるよう分かりやすい製作記事を書こうと思ったのですが、すいません、余裕なかったです。両面基板パターンの修正による電源ライン見直しはかなり大変で、少し後悔しているくらいです。

またSCH-1の音自体は不満はないのですが、今回Effect Levelを付けて、少し抑え気味のSettingにしたところ、「あれっ、コレくらいのコーラスならばSCH-1じゃなくてCE-2で十分じゃないか?」ということも思ってしまいました。確かに一部のトップギタリストが使っているのは事実ですが、それほど拘るものでもないのかもしれません。Effect Level追加やCoupling CAPの数値調整を行えばCE-2で十分すぎるという気もします。

ちなみにCE-3は最初からMN3207、MN3102です。Power Supplyに少し違いがありますが、それ以外はCE-2と同じような構成ですので、あれをベースに定数を弄ると言うのもありかもしれません。製品版のCR類の交換は結構大変な気もしますが。

時間ができたら音もアップしたいと思います。

最後ですが、一番の上の写真ではコントロールが5つありますうち4つはRate,Depth,Effect Level,Toneです。最後はPreDelayControleを追加することを考えています。以前にBOSS DC-2を作成した時に使ったMN3207,MN3102が1つずつ残っているのでそれでShort Delay回路を追加してみようと思ってます。これ以上音質劣化させてもなぁ、という気もしますが、ちょっと試しにやってみます。

 



最新の画像もっと見る

コメントを投稿