ロスジェネの発言

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失業者が国会議員に!!【ドイツ・総選挙】

2005-09-28 05:43:28 | 海外事情(独仏など)
日本では杉村太蔵という元フリーターが運良く比例で当選し、注目を集めている。というか、今日の朝のテレビは、杉村が自民党本部で記者会見したことを面白おかしく伝えていたが、見ていて腹が立ってきた。確かにヤツは面白い。だが、彼がこれから「フリーター・ニートと同年代のものとして」どれだけこの問題の解決のために働くことが出来るだろうか?フリーターやニートを作り出してきたのは自民党政治そのものではないか。ばかやろー!などと日本のテレビに文句をタレつつ、下らん日本のニュースは放っておいて、ドイツのニュースをネットで見ていたら、驚愕の事実を知ってしまった!!

ドイツでは、ニート/フリーターどころか、15年間も失業状態におかれていた47歳のオバさんが国会議員に当選していたのである!

彼女の名は、エルケ・ラインケ(Elke Reinke)さん。旧東ドイツのザクセン・アンハルト州の左翼党の比例名簿・第5位で選出された。15年前から失業状態だと言うことは、ベルリンの壁が崩壊してから今までずぅーーーーーーーーーっっと失業状態が続いていたことになる。

彼女が住んでいる地域の失業率は21.6 %。全ドイツ平均の2倍にも上る数字だ。彼女は東ドイツ時代には技術者をしていたが、壁が崩壊したときに多くの東ドイツ人と同じ運命を背負わされた。失業である。

彼女は、それほど必要でもないのに何度も何度も職業訓練を受けさせられた。そして、何枚も何枚も履歴書を書いたのに全て無駄になったそうだ。「相当に凹みましたね」とラインケ議員は回想する。これまでは、失業給付金と1ユーロ・ジョブと呼ばれるアルバイトで生計を立てていた。月331ユーロの給付金+バイト代というのがその額だそうだ。

彼女が左翼党から立候補するきっかけになったのは、シューレーダー政権の失業給付削減計画・ハルツIV(Hartz IV)に反対するための運動を組織したことだった。WASG(PDSと共に左翼党を形成する新党)に入党し、毎週月曜日に、社会保障給付の削減や労働条件の悪化に講義するためのデモを行った。ザクセン・アンハルト州の月曜デモのリーダー的な存在となった彼女に、左翼党が白羽の矢を立てたのである。

これからは、”元”失業者のラインケ議員には月7,000ユーロの議員歳費と、非課税の経費3,589ユーロが支給される。彼女はこの中から10,660ユーロまでを事務所や仲間の活動のために使うことができる。

彼女の連邦議会での目標は明確だ。失業者やその家族、弱者の生活を守ること。
ハルツIV計画を阻止すること。

HarzIV soll weg! - Das ist ihr Ziel im Bundestag.

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1-Euro-Jobber im Bundestag
Elke Reinke aus Sachsen-Anhalt ist seit Jahren ohne Job. Bislang lebte die gelernte Elektro-Ingenieurin von Arbeitslosengeld II und 1-Euro-Job. Doch jetzt will die frisch gewählte Volksvertreterin der Linkspartei im Bundestag mitreden.
(http://www.zdf.de/ZDFmediathek/inhalt/22/0,4070,2379510-7,00.html←ZDF-Video)より。

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