カワウとウミウは時として同じ場所で観察することがあります。カワウの個体数が多い東京湾奥部でも、時々ウミウが観察されています。この2種が一緒にいたら、どんな風に見えるでしょうか。カワウとウミウのツーショットをご紹介します。
まずは初級編で、至近距離から。
2羽の角度が微妙に異なりますが、生き物なのでご容赦を。この大きさで見ることができれば、図鑑とにらめっこで識別できるのではないでしょうか。確率は1/2。口角の形に注目です。
カワウとウミウは時として同じ場所で観察することがあります。カワウの個体数が多い東京湾奥部でも、時々ウミウが観察されています。この2種が一緒にいたら、どんな風に見えるでしょうか。カワウとウミウのツーショットをご紹介します。
まずは初級編で、至近距離から。
2羽の角度が微妙に異なりますが、生き物なのでご容赦を。この大きさで見ることができれば、図鑑とにらめっこで識別できるのではないでしょうか。確率は1/2。口角の形に注目です。
東京湾内湾にウミウが稀ならず飛来している事がわかってきました。一方、ウミウが多数越冬する利根川河口域の銚子漁港では、少数のカワウが混じっています。では、ウミウの集団ねぐらとして知られる神奈川県の城ヶ島はどうでしょうか。1990年代に発行された県内の鳥類目録を見ると、城ヶ島はおろか三浦半島全域でカワウの記録はありません。
ウミウがねぐらをとる城ヶ島の崖地
崖に降りたウミウ
2006年12月20日、所用のついでに、城ヶ島を訪れる機会がありました。夕方、ねぐらに群れるウミウをカウントすると、その中に少数のヒメウ、そしてカワウの姿がありました。
カワウ亜成鳥
顔の拡大。口角の黄色い裸出部に注意。
カワウは複数見られ、いずれも亜成鳥でした。ウミウに囲まれていると、プロポーションの違いが際立ちます。
11月以降、東京湾内湾でウミウを見るようになりました。カワウの群れの中に、ときどき紛れ込んでいるので気が抜けません。カワウの繁殖地で知られる市川市の行徳鳥獣保護区。ここでも護岸部で休むウミウを観察しました。2006年12月18日の夕方、薄暗くなり始めた頃です。
下の写真は上半身の拡大図。口角の裸出部の形が尖っているように見えます。
当地での観察は2006年5月1日以来、3例目になると思われます。
カワウとウミウの識別について、まだまだ判断に迷う場面があります。最近は頬の白パッチを手がかりにする事が多くなりました。口角の黄色よりも、ずっと面積が広いですから、遠距離からでも分かりやすいです。
下の写真は2006年11月17日に東京湾で撮影したもの。この顔を見て、え・・・ウミウ? と思いました。ウ好きの皆様、どちらに見えますか?
しかし、あらためてよく見ると、口角の形はカワウそのもの。他の外見上の特徴をみても、カワウと判断するのが妥当だと思います。こんな羽衣のカワウもいるのですね(稀だとは思いますが)。
今回は白パッチにすっかり惑わされてしまいました。この個体の写真をSさんに見せたら、「カワウでしょう」とあっさり言われました。毎日のように見ている人はちがいますね、さすがです。
先月、海岸を歩いていた時に、古くなったカワウの死体を見つけました。骨がきれいに露出していて、破損も少ないようなので、とりあえず頭と胸骨、翼の骨を収集して帰宅。骨格標本作りのノウハウがないので思案していたところ、以前Fさんが話していたのを思い出しました。メールで問い合わせると、いくつかの手法を丁寧に教えて下さいました。感謝、感謝です。半月以上かけて、なんとか骨格標本が完成しました。
右側の骨片は、後頭部から出てきたたものです。こちらのサイトでは頭骨に付いています。折れてしまったのか、もともと分離しているのか、今のところ分かりません(破損した形跡は見られないので)。