ここは外国人向けおみやげ屋さん。
日本をイメージさせる和のテイストばかりの取り揃えで、
マンガやキャラクターグッズが好きなマニアな観光客にはお呼びでない。
日の丸に神風とプリントされた日本手ぬぐいは日本的でチープでと好評みたいです。
原宿にある明治神宮、太田浮世絵美術館、オリエンタルバザーは外国人向けの観光コースに打ってつけなので、年に1・2回は訪れます。
というのは、私は5W(Woman Welcome Woman World Wide )という非営利団体に登録していて、これはメンバー同士が外国を旅行するときに、互いの家庭にホームスティできる女性だけの組織です。
イギリスに本部があり、現在参加81カ国、2584人が参加。日本人メンバーは108人(’07年1月現在)。
会員になるとメンバーリストが送られてきます。
年齢、趣味、住居形態、宗教、話せる言語など細分化された事項がぎっしり明記されていて、個人情報にうるさい人はびっくりのリストです。
泊めるのが嫌なら「案内だけOK」とも書き込めます。
宿泊を受け入れるのは嫌だけど宿泊はしたいというのがOKかどうかはしりません。
旅行するとき、リストの自己紹介を見て自分に合いそうな人を選び直接連絡し合います。
ルールとして、初めて訪れるときは2、3泊ぐらいまでとし、宿泊は無料ですが何か小さなお土産を持参しましょうと。
宿代わりの利用ではなく友情を深めるという建前です。
英語が流暢でなくても、人や異文化に関心があればすごく楽しめる組織ですし、
受け入れるときは日本のメンバーにサポートを呼びかければ応援してくれます。
初対面の外国人がいきなり家に泊まりにくるわけで、メールでやり取りをしていてもどんな人なのかは会うまで分からない。
でも会員は熟年層が多く、おばちゃんとしての立ち位置はどこの国でも同じ。
ましてこういうのを利用して旅をしようという人は好奇心旺盛で、フレンドリーな人が多いです。
一度だけ変な会員を受け入れたことがありました。
スパニッシュ系イギリス人で、中国からいきなり連絡してきて、来ると自分で作っているネットワークの宣伝しまくりで、日本中の宿泊先を泊まった会員に要請して、苦情が出ました。
ルールとして本人がしないといけないし、宣伝や勧誘は禁止で、直前の宿泊のコンタクトは止めましょうと決められているのです。
結局このメンバーは日本旅行中に強制脱退させられました。
「まあ、こんなこともあるか」と1度ぐらいの受け入れ、あるいは宿泊失敗でもめげないほど、出会いの楽しさはあります。
袖振り合うも多少の縁、が私のモットー。
私はイギリス、アイルランドを旅したときあちこちで会員宅にお世話になりました。
5Wをしらないときは、少しでも家庭に近い雰囲気の宿泊と思ってB&Bを利用していましたが、旅の充実度は比べものにならないです。
イギリスのある街で泊まった会員は家事が好きではなさそうで、クランベリーのロックフェッステバルに行ってきた子どもを羨ましがっていて、「今年は求職中だから行けなかったけど、来年はきっと行く」と言い、夫が不満げに皿洗いをしていました。
「ここは退屈な街で」とぼやくことしきり。
私がロンドンまでの交通機関を探していたら、ロンドン行き(列車で60分くらい)のバスが廃止になったと、そのとき彼女は初めて知ったらしく、
「こんな退屈な街で、おまけにロンドンまでのバスがなくなるなんて!」とインフォメーションセンターの係員に文句を言っていておかしかった。
「ごめんなさい、私は今精神的にとても家事をできる状態ではありません」と書かれた小さなボードをお土産にくれ、今我が家の台所の冷蔵庫に貼り付けています。
すごく自然体の人で、最も印象に残っているメンバーです。
日本人のメンバー同士が集まることもあります。
みなそれぞれの旅行の報告や情報交換で盛り上がること、盛り上がること。
70歳過ぎの名物会員さんがいます。
彼女は毎年3か月間ヨーロッパの5W会員宅を泊り歩くのですが、
何度も訪れている会員宅には1週間ぐらい宿泊するそうです。
彼女が言うには、どこの国がよかったかではなく、会員の誰と仲良くなったか、楽しく過ごせたかでその国の印象が左右されるとのこと。
入会希望者は本部から申込書を取り寄せて返送し、寄付金の形で年会費20ポンド(約5000円以上)を日本の5Wの口座に振り込みます。
興味のある方はこちらまで。
http://www.womenwelcomewomen.org.uk
5W、とっても楽しそう! あー、、、旅に出たくなりました。
娘にも紹介しようっと
私も外国の人たちと英語でチャットをしたりするのが
ちょっとした楽しみだったりします。
(でも直接会うことはないですけど)
英語圏以外にも5Wはあるのかな~?
楽しく読ませていただきました('ω'*)