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やすんばの自然

里山につくられつつある「やすんば自然園」の日々のこと

原っぱの桜 3月26日

2013-03-26 22:47:21 | 
原っぱの南のはずれに咲く染井吉野。五分咲きというところでしょうか。今月中には散ってしまうでしょう、昨年より半月ほど早い自然の営みです。
この写真の左側に、石造りの東屋をつくりつつあります。今春はその東屋から花見ができるかなと期待していたのですが、諸々の事情や状況により、その建設は遅れに遅れております。
足の骨折がまだ癒えず、松葉杖を抱えながら、ふーと溜息をつきながら花を見上げる老建築家でありました。



クロッカス 3月18日

2013-03-18 21:16:21 | 
原っぱのコナラの根周り花壇で、今年もクロッカスが咲き出しました。黄花はすでに咲き終わり紫花は盛りを過ぎ、いまは白花が爛漫として原に色をそえています。
早春、原っぱで真っ先に黄色の花を立ち上げるクロッカスのその可憐な姿に出会うと、ああ春が来たな、と感慨にむせぶのが例年の習わしなのですが、今年は情けない事情により、その喜びに浸ることは叶いませんでした。



崩れ地 10月15日

2011-10-03 06:27:47 | 
沈床庭園の西側の斜面は数十年前に地滑りを起こして向いの田圃に土砂が流れ込んでいます。当時は村をあげての大騒動だったようです。そのことが廻り回ってやすんばが誕生した起因にもなっております。そういう経緯もあって、今までの敷地造成の際にはあまり改変していなかったのですが、経年により樹木が張り付いて地盤も安定したことから、この場所を野草園にしようと造成したところです。中央の緩斜面はカタクリの群生地になる予定です。


土崩れ幾歳か経し出でけるは カタクリの咲く秘密の花園

野分 9月22日

2011-09-22 20:55:49 | 
台風で屋根を壊された原っぱの東屋。屋根といっても布製パラソルをかぶせただけのものですが、骨組みから破壊されています。他に、喬木が幹から折れて周りの道路に倒れこんでいました。その後始末に追い掛け回された一日でした。


 野分き来て屋根荒らされし東屋を 静かに照らす秋の陽ありけり

刈り田 9月4日

2011-09-04 20:49:27 | 
台風到来の日のやすんば周辺の田圃。この地域は早場米の産地なので八月中には刈りいれが終了しています。どうやら心配していた影響はあらわれなかったようです。


 野分過ぎ稲刈りとれる秋の田は ことなくかそけく静もりにけり

稲田 8月20日

2011-08-20 20:56:09 | 
やすんばの南に広がる稲田を背景にキアゲハ。
あと何日かで刈り入れのはじまる稲穂の海原ですが、今年はいつもの年と異なる気配が漂っているようであります。事前の検査ではその痕跡は確認されなかったようです。しかしながら畦の草払いされている御仁の、ここが駄目だったらこの国はもうおしまいだよとの呟きは、一抹の不安が拭い去れてはいないように聞こえてきました。



 雨上がりの向かいの稲田見渡せば 去年の黄金と変わらざりけり

竹林 7月28日

2011-07-28 22:57:59 | 
蝶の舘と原っぱを仕切る竹林の一部が枯れ始めています。竹林は花が咲くと全体が枯れ尽きる、と聞いたことがありますが、そこまで至っておりませんが一部はスカスカです。これはどういうことなのか。そろそろ竹林を取り払って蝶の舘と原っぱを一体化しろという何某かの啓示なのか。さて、どうするか。


 竹枯れて舘と原を如何にせん しばし見上げる夏の原の辺

芋苗 6月6日

2011-06-06 22:10:26 | 
薩摩芋の挿し苗採り。隣りのお百姓さんから余ったから持ってきなと声をかけられました。今年はジャガイモに続いてサツマイモもやってみようかと考えていたので、早速採らさせてもらうことに。
挿し苗は、普通は市販の苗をビニールハウスで増殖して用意するのですが、こちらでは種芋を畑に植えて芽吹いた苗を使用しています。その違いを聞いてもよくわかりませんでしたが時期的には支障がないようです。採り方を教わりながら数百本の茎苗をいただくことになりました。



 浮き雲の幾つか流るゝ梅雨晴れに 畑に屈みて芋苗採りけり

浅春の池 3月4日

2011-03-04 23:46:05 | 
春がきたといったばかりですが原っぱの池は凍りついています。天気予報で気温を確認するときは水戸や宇都宮を参考にしており、都心より5度近く冷え込むのがやすんばであります。


 凍りつく池面に映える黄水仙 生きのいぶきを覚ゆる浅春

初音 3月3日

2011-03-03 23:12:46 | 
朝、西の谷津から鶯の初音が聞こえてきました。落葉樹の芽ぶきをいまだ目にすることはできませんが、鶯の鳴き声はたしかに春のきざしを運んでいるようでもありました。


 朝はやく谷津の林の木蔭から 初音はこべり春のきざしを

谷津畑 2月17日

2011-02-17 22:46:19 | 
小楢の老木の、敷地の西側の谷津畑から烟が昇っています。農業離れで放耕される畑が多い中、この谷の畑も例外でありませんが、それでも幾反かの畑は手入れがされています。春へむけての下準備でしょうか、春近しの光景であります。


 ひとすじのうすき煙の立ち昇る 谷津の畑に春来たるらし

二月の雪 2月12日

2011-02-12 20:53:23 | 
今年二度目の積雪です。たいした降りでなかったことと朝からの雨により見る間に融けていきました。それでも、東のギャラリーの石敷きの芝目地の雪は時間差で融け残り、よろしき景色を見せてくれるのでありました。


 融け残る芝生の雪のしろき目地 よろしき景色みるは楽しも


原っぱの枯れ草に積もった雪もそれなりの雪景色を見せてくれています。


 枯れ草の広がる原のあわゆきの ともしき雪原みるは楽しも


同じ時間の沈床庭園の雪景色です。陽がでていないのに南寄りの一部にしか雪は残っていません。日陰と日当りとでは地温が異なるのでしょうか、枯れ草のない地面では僅かな温度差がこういう景色を見せてくれることになるのでしょう。


 沈庭のまろき地面に降る雪の 妖しき雪形みるは楽しも

初雪 1月16日

2011-01-16 20:51:13 | 
今年の初雪です。昨年より半月ほど早いようです。
たいした積雪でなかったので陽が昇るにつれて融けてゆきます。それでも、朝の低い陽射しは、葉牡丹などの冬の花陰にわずかながらの雪景色を見せてくれるのでありました。



 初雪は冬の小庭の花陰に 眞白さやけき花咲かせけり


東のギャラリーのモザイク床に積もった雪も、陽があたるとともに融けてゆきますが、芝生を張った目地の部分はいつまでもその清らかさを見せてくれるのでした。


 初雪は石の広間の石の間に 清しき目地を通したりけり


森の道の陽のあたらない坂道は、雪景色をいつまでも残してくれ、なにか妖しき光景を出現させてくれるのでした。


 初雪は木の下かげに雪のこし 森の坂道あやしくみせり