『見えない誰かと』

見えない誰かと (祥伝社文庫) 瀬尾 まいこ 祥伝社 このアイテムの詳細を見る

瀬尾まいこさんのエッセイ集です。
最初、小説と思って購入しました。

でも読んでよかったです～

瀬尾さんの教師としての経験が、ほんわかしたムードで書かれています。

正に今の私の立場にぴったりだったんです。

これも出会うべくして出会った本なのかもしれません。


この本の内容がこんな風景とリンクするんです。


朝、超問題児をちょっと助けてあげたら、予想外のかわいい「ありがとう」が返ってきたり、


前期のメンバーだった子どもたちが「先生、遊びに来ました～」って教室を訪ねてくれたり、


学習発表会を「見にきてね～」って言ってくれたり、


「中休みに個人授業をしてください」ってかわいい男の子から頼まれたり、


中休みにすることがないといっていた子に「本でも読んだら」って言ったら、素直にハリーポッターを読みはじめたり、


九九の暗記テストのとき、私の目の前で、ものすごく照れながらいう子がいたり、


掃除の反省会のとき、車座になっていろいろ話したり、



こんな私の今の日常が、とてもとても幸せで、学校に勤務できてよかったな～って心から思うのです


実は、私の学校には毎日勤務の非常勤が私一人しかいないため、一人で早く帰ったり、教科以外のお手伝いが出来ないことなどを、当然なのだけれどやっぱりちょっと申し訳ないように思ってしまう自分がいるんです。


でもこの本を読んで、学校が好き、子供が好き、って気持ちで、自分の出来る範囲で頑張ればいいんだなって改めて思えたのです。



以下引用です。


P14…私より何年も多く学校で働き、いろんな経験をしていてしかも校長先生という立場であるのに、生徒が好きだ、とにかく学校で働きたいんだ、って言ってしまえるK先生はすごいと思う。K先生はとても賢い人だけれど、変な理屈が頭の中にない。単純に明快に大事なことを平然と通して生きている。偉くなろうが、年をとろうが、関係ない。大事なことは変わらない。


P35…T先生はとてもまじめな人だ。だからしっかり教材研究を行ない、早く教室に来て、きちんと授業を行っている。私はずっとそう思っていた。だけど、その根底には、「楽しくやれば楽しいんだ」という思いがあったのだ。だから、T先生の授業にはまじめさや堅苦しさだけでなく、楽しさがあったのだ。


P83…思った以上に大変なこともあるし、思ったとおりにいかないことも多い。でも、たいていのことは本当はすごく簡単なのだ。やる前に考えていても仕方ない。知識や情報はあまり当てにならない。自分で触れてみないと、何も知れないということを、Aさんは教えてくれた。




明日から5連休。

超リラックスしていま～す