さきの記事にdai氏よりコメントをいただいた。
言葉が足りなかったようなので、昨日のオランダ戦にちゃんと私なりの解説をしてみたい。
まず、3戦を通してみると、オランダ戦での惜敗は計算通りだろう。
私が問題にしているのは、昨日の試合における岡ちゃんの采配である。
彼の采配は「引き分け狙い」であった。
まず前半。ほぼ計算通りであった。
ボールポゼッションでオランダに劣る日本の守備機会が多くなるのは当然である。ただ、いくら強豪オランダ相手であっても、体力のある前半だけであれば、0-0に抑えることも可能なレベルにはある。そのためには、釣男が本来の自分の役割を果たすのは当然として、本田、松井も前線からの守備的役割を果たさねばならない。
思えば、戦前の本田の「オレは守備をしない。それはオレの持ち味ではない。」といった発言の主旨を理解していない輩が多いが、あれはカマシである。反対に、ポイントゲッターがいないことを公言するようなチームは怖くない。海外を知る本田はずっと頭がいい。実際、オランダ戦ではいい守備をしていた。彼はもとよりFWではなく、MFだから当然である。
松井に至っては、攻撃面でドリブルなどの突破力をクローズアップされているが、フランスリーグでは、守備的MFである。松井が攻撃的MFでいられるのは日本のみであって、フランスでは松井より攻撃力のあるプレーヤはゴマンといる。
オランダもこのような前半にお付き合いしてくれた。TVは「オランダは精彩を欠いた」などといっていたが「温存した」というのが実際で、0-0でよしとして、後半の持久戦に持ち込む覚悟であったろう。
温存の証拠は、高い位置でオランダがプレスをかけていなかったことに見られる。そこで生まれた計算外は、名前も知らないようなSB長友のオーバーラップと、それに続くシュートであった。驚いたことだろう。案外、岡ちゃんの「ラッキー先制」のための秘策だったのかもしれない。さきの記事にも書いたが、FC小平を応援する私としては非常に残念であった。
後半。ボロが出た。
身体が動かなくなって、ボールを見てしまうシーンが多くなった。ピンチに際して、あたふたとボールに向かってしまい、あれほど要注意のスナイデルへのマークが外れて気持ちよくフリーで決められてしまった。持久力でも集中力でも、オランダの方が我慢強かったということでもある。
で、ここからが問題。
引き分け狙いだったのが、先制されてしまった。どうするか。
岡ちゃんは引き分けにこだわった。で、1点を取りに行く選手交代を行った。
俊輔、岡崎、玉田を入れた。
ところが、選手交代と戦術がバラバラであった。以下の2つにそれを見ることができる。
1.なぜ、松井に代えて俊輔なのか?
今の俊輔は流れの中でチャンスを作れず、止まったボールしか蹴れない。ところが、止まったボールを得るには、自分が無理なら、松井のようにファールをもらえる選手が必須だ。この二律相反をどう考えていたのか。
交代候補として、松井でなく本田、あるいは私が思うに長谷部という手もあったが、イケメン本田、長谷部を代えると日本サポータ(特に女性サポータか?)に嫌われるとでも岡ちゃんは思ったのだろうか。TVも、「松井は動いたので限界」などと言っていたが、じゃあどうしたいのか、フォローになっていない。
2.で、なぜFW釣男なのか?
次いで、岡崎、玉田と2枚もFWを入れたのである。なぜ釣男が上がっているのか。前半ちゃんと我慢して守備をしたご褒美に、釣男の言うことを聞いてあげたのか。逆に、玉田には、何をしてもらいたかったのか。不明である。岡崎か、調子がよければ森本のワントップで十分であった。
逆に玉田を出してあげたいのであれば、スターティングメンバーにすべきだったが、カメルーン戦に勝ってしまったために、そんな入れ替えをしたら批判を招いたであろう。
ということで、岡ちゃんが1-1を狙いに行った思いは分かるが、その采配は、0-3という結果にもつながりかねないものであった。結果は、川島が止めたのでそうはならなかっただけである。
インタビューで、しきりに「悔しい」と言っていたことも、「引き分け」の意識が強かった証左である。
皮肉なことに、W杯では「俊輔と玉田は使えない」ということを、日本サポータに証明する結果となった。これは、次のデンマーク戦にとってプラスに作用しそうだ。
言葉が足りなかったようなので、昨日のオランダ戦にちゃんと私なりの解説をしてみたい。
まず、3戦を通してみると、オランダ戦での惜敗は計算通りだろう。
私が問題にしているのは、昨日の試合における岡ちゃんの采配である。
彼の采配は「引き分け狙い」であった。
まず前半。ほぼ計算通りであった。
ボールポゼッションでオランダに劣る日本の守備機会が多くなるのは当然である。ただ、いくら強豪オランダ相手であっても、体力のある前半だけであれば、0-0に抑えることも可能なレベルにはある。そのためには、釣男が本来の自分の役割を果たすのは当然として、本田、松井も前線からの守備的役割を果たさねばならない。
思えば、戦前の本田の「オレは守備をしない。それはオレの持ち味ではない。」といった発言の主旨を理解していない輩が多いが、あれはカマシである。反対に、ポイントゲッターがいないことを公言するようなチームは怖くない。海外を知る本田はずっと頭がいい。実際、オランダ戦ではいい守備をしていた。彼はもとよりFWではなく、MFだから当然である。
松井に至っては、攻撃面でドリブルなどの突破力をクローズアップされているが、フランスリーグでは、守備的MFである。松井が攻撃的MFでいられるのは日本のみであって、フランスでは松井より攻撃力のあるプレーヤはゴマンといる。
オランダもこのような前半にお付き合いしてくれた。TVは「オランダは精彩を欠いた」などといっていたが「温存した」というのが実際で、0-0でよしとして、後半の持久戦に持ち込む覚悟であったろう。
温存の証拠は、高い位置でオランダがプレスをかけていなかったことに見られる。そこで生まれた計算外は、名前も知らないようなSB長友のオーバーラップと、それに続くシュートであった。驚いたことだろう。案外、岡ちゃんの「ラッキー先制」のための秘策だったのかもしれない。さきの記事にも書いたが、FC小平を応援する私としては非常に残念であった。
後半。ボロが出た。
身体が動かなくなって、ボールを見てしまうシーンが多くなった。ピンチに際して、あたふたとボールに向かってしまい、あれほど要注意のスナイデルへのマークが外れて気持ちよくフリーで決められてしまった。持久力でも集中力でも、オランダの方が我慢強かったということでもある。
で、ここからが問題。
引き分け狙いだったのが、先制されてしまった。どうするか。
岡ちゃんは引き分けにこだわった。で、1点を取りに行く選手交代を行った。
俊輔、岡崎、玉田を入れた。
ところが、選手交代と戦術がバラバラであった。以下の2つにそれを見ることができる。
1.なぜ、松井に代えて俊輔なのか?
今の俊輔は流れの中でチャンスを作れず、止まったボールしか蹴れない。ところが、止まったボールを得るには、自分が無理なら、松井のようにファールをもらえる選手が必須だ。この二律相反をどう考えていたのか。
交代候補として、松井でなく本田、あるいは私が思うに長谷部という手もあったが、イケメン本田、長谷部を代えると日本サポータ(特に女性サポータか?)に嫌われるとでも岡ちゃんは思ったのだろうか。TVも、「松井は動いたので限界」などと言っていたが、じゃあどうしたいのか、フォローになっていない。
2.で、なぜFW釣男なのか?
次いで、岡崎、玉田と2枚もFWを入れたのである。なぜ釣男が上がっているのか。前半ちゃんと我慢して守備をしたご褒美に、釣男の言うことを聞いてあげたのか。逆に、玉田には、何をしてもらいたかったのか。不明である。岡崎か、調子がよければ森本のワントップで十分であった。
逆に玉田を出してあげたいのであれば、スターティングメンバーにすべきだったが、カメルーン戦に勝ってしまったために、そんな入れ替えをしたら批判を招いたであろう。
ということで、岡ちゃんが1-1を狙いに行った思いは分かるが、その采配は、0-3という結果にもつながりかねないものであった。結果は、川島が止めたのでそうはならなかっただけである。
インタビューで、しきりに「悔しい」と言っていたことも、「引き分け」の意識が強かった証左である。
皮肉なことに、W杯では「俊輔と玉田は使えない」ということを、日本サポータに証明する結果となった。これは、次のデンマーク戦にとってプラスに作用しそうだ。
しかしそれはしょうがないよね。
私は今回のW杯、テレビもなにも一度も見てないし、選手の誰がどうだか全く知らないけど、
岡田監督という人については非常に尊敬しています。
ある意味、あれだけ批判を受けても、やっているのはスゴイのだが。
本当に芯のある人であれば、自分のスタイルを通して、日本のサポータにおもねる起用は必要はなかった。今さらテストでもあるまいし。
とはいえ、俊輔についてはオシムも反省を口にするくらいなので、しょうがなかった部分はある。あの時間から俊輔のサッカーもできないし。
ま、小平にいらっしゃる時があれば、近くのFC東京の練習グラウンドで、実際に、長友含め、選手の練習風景をご覧になるとよいでしょう。