やすとみせんせいの気保養記

日常診療や院の取り組みなどを紹介していきます!(^^)!

南相馬市ボランティア活動

2016年07月20日 | ボランティア活動
このたび熊本県で発生した「平成28年(2016年)熊本地震」により、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。

また、被災地等におきまして、救援や復興支援などの活動に尽力されている方々に深く敬意を表します。

そして、まだまだ余震と大雨が続く中での皆さまの安全と一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。



我々は今月も

福島県南相馬市へボランティア活動

に行ってきました

今月訪れた集会所は、

「牛越第四 応急仮設住宅」

です

今回の同行スタッフは牧ちゃん

安藤 湧 先生

が、協力してくれました

ありがとうございますm(_ _)m

この日も良い天気に恵まれ、暑い日でした

そんな中でも、朝から患者さまにご来場頂きました

次から次へ患者さまがご来場下さり、気が付けばお待ち頂いている方がチラリホラリ

盛況となり、僕らは慌ただしくでも一生懸命に治療に励みました

お待ち頂いている患者さまは、当院のビデオを見ながら一生懸命運動をして下さっていました

少しは飽きずにお待ち頂けて安心です

ありがとうございました

患者さまより頂いた、アンケートの一部をご紹介します



ご協力ありがとうございましたm(_ _)m

壁に貼られたポスターに面白いものがありました

校歌ならぬ……『牛越第四応急仮設住宅歌』ですかね

このようなものも作って歌うという事は、それだけ皆さんの仲の良さが伺えます

また、Kao(花王株式会社)のカレンダーには

「私たちができることはよく知ること、そして続けていくこと。」

身に染みる言葉でした

今回は、定員に満たなかったため、運動教室は出来ませんでした

また次回を楽しみにしています

今回も、いろいろお世話になり、お話を伺った自治会長さんと1枚


その後、被災地の現状視察に行きました

それは、小高区と原町区の「避難指示解除」を迎えるにあたって現状を確認したかったから

『南相馬の避難指示解除=対象1万人、最大規模―福島』

東京電力福島第1原発事故の影響で福島県南相馬市の一部に出ていた避難指示が12日午前0時、解除された。対象住民は1万人を超え、これまでで最大。解除に伴い自由な居住が可能になる。対象は南相馬市の小高区と原町区のうち、放射線量が高い帰還困難区域を除く居住制限区域と避難指示解除準備区域。今月1日時点で3487世帯1万807人が住民登録している。帰還に向け、昨年8月末に始まった準備宿泊には約2000人が登録した。市によると、住民の多くは別の地域への移住を希望している。一方、市内に住む除染作業員ら約8000人の一部は解除後、より第1原発に近い小高区などに宿舎を移すとみられ、市は解除後の居住者を約4000人と見込んでいる。 

-時事通信 7月12日(火)0時10分配信― 


原町区から国道6号線を南下していくと、見えてきたのは野馬追のイラストが入ったウォールアート



勇ましく、勇猛果敢なイラストや文字がアピールするすぐ後ろには、行き場を失っている汚染廃棄物の山。

それらを隠すには、あまりに大量の汚染廃棄物のため隠しきれません。

そのまま進み、国道から少し逸れると「小高駅」がありました。

綺麗になって、見違えるようでした。

しかし、駅通りを少し離れると

非常に分かり難いと思いますが、アスファルトの道が右に左に波打っています。

そこから今度は海沿いに行ってみました

防波堤は所々で完成し、堤防がどんどん出来ています。

しかし、未だに津波の爪痕を残しているところもしばしば見受けられました。

これから作っていくところの土台となるものには、
行き場を失っている汚染廃棄物の山が使われるのでしょう。

黒く大きな袋が、たくさん積んでありました。

そんな海を眺めるお地蔵さんと、新しく菩薩さま(?)の像が建っていました。

その前には、こんな看板がありました。

― 井田川の夫婦松 ―
平成二十三年三月十一日の
東日本大震災の大津波に
耐えた、二本の松があった。
明治、大正、昭和そして平成と
井田川地域の干拓の歩みを見
つめてきた二本の松である。
地域を守る護岸工事により
失ったが、後世に夫婦松と
して、語り継がれる事であろう。
永遠に。
平成二十六年十月 井田川行政区


車で海岸線を走ると、途中で道がずれたり隆起しているところがありました。



ここも、震災のまま時が止まっています。

更に進むと、以前は入れなかった浪江町の一部にも入れるようになっていたのでそのまま進みました。



そこには、完全に震災後の時が止まった街並みがありました。



片付けることも、壊すことも、新たな事を始めることも

行くも、進むも、退くも、戻るも、

何もできない町が、今もまだ変わらずに、ここにはありました。

その行く手を阻むもの。

放射性物質

所々に設置された線量計(モニタリングポスト)を見れば

< 0.143μSv/h >

< 0.161μSv/h >
今回解除される小高区から浪江町の北部の線量は、だいたいこのくらいの数値を示していました。


< 0.677μSv/h >
浪江町の南部から双葉町になると数値が一段と上がってきます。

国道6号線を走っていると「福島第一原子力発電所」の看板が見えます。

その先にある大熊町の線量計は

< 3.203μSv/h >

< 3.991μSv/h >
ケタ外れに線量が高いのが分かります。

小高区と比べるとおよそ28倍の高線量地域です。

5年も経過しているのに未だにこんなに高い数値を示しています。


●従来の日本の基準値(自然放射線以外に一般人が浴びることの出来る放射線)
一般人:1mSv/year(0.11μSv/h)

●自然被曝量(自然界から受ける放射線の量)
・世界平均2.4mSv/year(0.27μSv/h)
・日本平均1.5mSv/year(0.17μSv/h)
⇒うち外部被曝は0.07μSV/h

●公衆被曝上限の国際比較
・日本 1mSv/year(0.11μSv/h)
・アメリカ 1mSv/year(0.11μSv/h)
・イギリス 0.3mSv/year(0.03μSv/h)
・ドイツ 0.3mSv/year(0.03μSv/h)

●全国のモニタリングポスト測定結果(2016.7.20)
・北海道 0.02~0.105μSv/h
・福島県 0.037~0.046μSv/h
・埼玉県 0.031~0.060μSv/h
・東京都 0.028~0.079μSv/h
・山梨県 0.040~0.066μSv/h
・大阪府 0.042~0.061μSv/h
・沖縄県 0.0133~0.0575μSv/h

●国の汚染状況重点調査地域(除線基準値)
0.23μsv/h(20mSv/year)

●計画的避難区域や居住制限区域への指定の目安となる
3.8μSv/h(33.28mSv/year)


●文部科学省の福島県内の学校等の暫定基準(23年4月19日~)
・20mSv/year(2.28μSv/h)
・屋内外を考慮すると、屋外3.8μSv/h(33.28mSv/year)

●現在のところ国際的に発ガンリスクが認められていないといわれる被曝量
100mSv/年(11.42μSv/h)
※医師の判断で必要とされた医療被曝の許容値と解釈すること。
(胎児に対しても顕著なリスク発生は認められていない)

●医療行為の被曝量
・胸部X線写真:0.057 mSV(57μSv)
・頭部X線写真:0.09 mSV(90μSv)

●放射線作業従事者が許容されている被曝量その1
100mSv/5年=20mSv/year(2.28μSv/h)

●放射線作業従事者が許容されている被曝量その2
50mSv/year(5.71μSv/h)

●白血病を発症した成人男性の原発作業員に、労災を認めた基準(過去判例)
0.57μSv/h(5mSv/year)

●福島第一原発事故時、収束作業の為に許された基準
・従来の規定=11.42μSv/h(100mSv/year)
・実際の事故後の規定=28.54μSv/h(250mSv/year)



常磐自動車道 常磐富岡インターチェンジの手前の国道6号線沿いには、人の侵入を拒み続けるバリケード通りがあります。

およそ500m程の国道沿いの民家の前に全てバリケードがしてあります。

とても日本とは思えないような殺伐とした雰囲気です。

ここも、もう年々もこの景色は変わっていません。

道中、道路の脇にある看板がそんな気持ちに拍車を掛けます。



これらの看板やバリケードのない町に戻るには、後どれ程の時間が経てばいいのでしょうか。

避難を解除することで、元の住民の何%が戻ることが出来るのでしょうか。

最近では、ニュースで取扱いの少ない福島の原発被災の現実は、今でも住民を苦しめる見えない外敵を与えたまま、安心・安全とは程遠い、未来の見えない現実を突きつけたままです。



ボランティア活動にあたり、
資材のご提供を頂いています山梨の
『 有限会社 平穂医科器械 』 さま
のご厚意に、この場を借りて深く感謝致します。
ありがとうございます。





【 自然が叫ばれる頻度とはうらはらに、
今日ほど自然の認識の貧困の時代はない。 】
― 今西錦司 ―
(日本の生態学者、文化人類学者、登山家)



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〒358-0055
埼玉県入間市大字新光211-1
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↑(病気や怪我などについてご質問のある方はこのアドレスにメールを下さい)
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休診のお知らせ

2016年07月04日 | お知らせ
以下の日程を学会出席のため、休診とさせて頂きます。



変更により、ご迷惑をお掛けしますが何卒ご理解の程、
宜しくお願いたします。



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