槍平小屋ニュース 

槍ヶ岳・飛騨側登山ルートの要衝、槍平小屋から日々の出来事や最新登山道情報をお届けします。

登山道注意情報(滝谷渡渉部) 20180825 18:00

2018年08月25日 | 日記

本日17:30撮影の滝谷渡渉部(避難小屋側)の水量です。雨脚の弱まりとともに、早朝の大規模な増水は収まっていますが、平常時に比べるとまだ2倍程度の水量となっています。また、滝谷のもう一つの渡渉部である藤木レリーフ側の水量も、平常時に比べるとまだ多いものと思われます。18:00現在、槍平周辺は弱い雨が降り続いており、翌26日の早朝には十分な減水が進んでいない可能性があります。翌朝5時、6時のような非常に早い時間帯に渡渉部を通過するのではなく、ライブカメラ画像で確実な水量減少を確認してから入山するようにして下さい。ライブカメラ画像で水量を確認することが出来るのは翌朝5時以降の更新画像からになります。

(保存版)滝谷渡渉部水量観測

また、本日の増水により、水流が削っていった沢の両岸は土砂崩れや落石が起きやすくなっています。渡渉の際に水量ばかりを気にして、周辺土壌の危険を見逃すことがないよう、以下の更新記事もご確認下さい。

最新登山道情報(滝谷渡渉について)20180730

こちらが平常時の滝谷渡渉部(避難小屋側)です。翌朝の更新画像と比べて下さい。




(重要)滝谷渡渉部の鉄砲水観測について 20180825 07:30更新

2018年08月25日 | 日記

※ 2018年8月25日に観測された滝谷の大規模増水と鉄砲水に関する情報です。

滝谷渡渉部にはシーズン中は架橋がありますが台風接近時や前線活動の活発化による大雨時には

架橋流出や、滝谷以外の沢(白出沢、チビ谷、南沢など平常時は涸れ沢)の増水で通行不能となる場合があります。

槍平小屋からはそのような危険が予測される場合には登山道情報をツイッターで発信しています。

最新登山道情報 @yaridairagoya

滝谷渡渉部ライブカメラ @yaridairano3

ライブカメラについて

白出沢雨量計について

※ 2020年4月地震の影響で滝谷避難小屋直前から迂回路となります。

滝谷迂回路情報

昨夜より降り続く雨で大規模な増水をしている滝谷渡渉部(午前5時58分撮影)。

 

1枚目の画像から10分後、雨の勢いはそのままであるにもかかわらず、一時的に水量が減少しています(午前6時08分)。

 

さらに10分後(午前6時18分撮影画像)、今度は5時58分の画像で見えていた水量をはるかに上回る濁流が流れ始めています。これは滝谷上部にある、7月豪雨時に流出してきた堆積土砂がわずか20分の間に上流部でせき止めダムを形成し、それが決壊したことで起きた鉄砲水と考えられます。一時的な水量減少に騙されて水流に近づいてしまうと、間違いなく命を落とします。沢の水量変化は、皆様が想像しているよりも大規模、かつ迅速です。今朝も早朝からお電話されてきた方がいらっしゃいますが、電話口だけで確実なことをお話出来ないことをどうぞご理解下さい。

 

平常時の滝谷渡渉部(避難小屋側)。

 

 


緊急登山道情報20180825 05:15 (滝谷渡渉部)

2018年08月25日 | 日記

本日午前5時14分の滝谷渡渉部(避難小屋側)の画像です。昨夜より降り続く大雨の影響で、滝谷は猛烈な増水が起きており、完全に渡渉不能状態です。渡渉不能状態は本日25日は終日、雨の降り方によっては明日26日にかけて続く可能性があります。また、今回の増水規模は今シーズン1,2を争うほどの激しいものです。本日の入山は絶対に中止して下さい。


槍平小屋ニュース 20180824

2018年08月24日 | 日記

2018年シーズン営業中!

小屋宿泊の方はホームページよりご予約をお願いします(1名様~)

※テント泊の方はご予約不要です。

槍平小屋ホームページ はこちら。http://www.yaridairagoya.sakura.ne.jp/ 

槍平小屋(facebook) 槍平小屋(instagram)    


(保存版)滝谷渡渉部水量観測

奥丸山ライブカメラ(槍ヶ岳~南岳


朝、玄関を開けると爽やかな松ヤニの香りが漂っていました。「昨夜は風が強かったし、オオシラビソの枝が折れたりしたんだろうな・・・」くらいに考えていたのですが、実際には冬期小屋そばの、高さ20mほどのオオシラビソが真ん中辺りからポッキリと折れていました(白い矢印)。いやはや、営業小屋側に倒れていたら屋根に被害が出るところでした。

 

冬期小屋入口付近、および、水源からの導水ホースに倒れかかっていたので、支障のある部分を小雨の間にチェーンソーで切断、除去しました。

 

さて、そんなビックリな朝ではありましたが、雨の日には室内の大掃除を。小屋食堂の畳をあげてお掃除。

 

畳もピカピカに拭き上げます。

 

もちろん、2階客室も。

期待していた”台風一過”はお預けとなり、どうもスッキリしない本日、及び明日のお天気となりそうです。飛騨側と信州側では天気予報も違いますし、一方で大雨が降っていても、もう一方ではそれほど天候が崩れていない、ということもよくあります。いわゆる”山の天気予報”だけでなく、入山口側の天候もあわせて注意深く確認して下さい。本日17時30分に更新しております、”登山道注意情報”もあわせてご覧下さい。また、お電話による頻繁な登山道状況確認のお問い合わせはご遠慮下さい。

それでは本日の気象情報。

午前6時。

 

午後6時。

 

 

 

 


登山道注意情報(滝谷渡渉部) 20180824  17:30

2018年08月24日 | 日記

今日の槍平周辺は断続的に雨が降り続く一日となり、15時には小屋の簡易気象計が116.4mm/hrの猛烈な雨を記録しました。

 

こちらが大雨が降り始めたのとほぼ同時刻、15時の滝谷渡渉部(避難小屋側)の水量です。

 

そして、雨が降り続いた30分後の15時30分には増水が始まっています。この水量は、もう一つの渡渉部(藤木レリーフ側)が渡渉困難となる恐れがある水量です。

 

滝谷の水量ですが、台風の最接近時ではなく、通過後しばらく時間が経ってからの方が水量が多くなっています。本日もお電話で滝谷の渡渉に関するご質問を複数頂いておりますが、電話口で安易にお答えすることは出来ません。

飛騨側は今夜から明日昼過ぎにかけて雨が降る予報となっており、今日午後のように猛烈な雨が降った場合には短時間で沢の渡渉困難状態、渡渉不能状態が引き起こされる恐れがあります。槍平小屋からは、天候の回復が期待出来る26日(日)以降の入山を提案いたします。また、翌25日(土)に入山予定の方は、早朝の沢の水量はかなり多いものとお考え頂き、決して無理な渡渉を行うことがないようにして下さい。

(保存版)滝谷渡渉部水量観測