槍平小屋ニュース 

槍ヶ岳・飛騨側登山ルートの要衝、槍平小屋から日々の出来事や最新登山道情報をお届けします。

登山道注意情報(滝谷付近落石の件)20190605

2019年06月05日 | 日記

先月末に新穂高登山指導センターより、「登山者からの情報で、正確な位置はわからないが、槍平小屋より下部で落石が起きているらしい」との情報をもらっていました。昨日、小屋スタッフが確認に登ったところ、場所は滝谷避難小屋の直下、標高1700m付近で登山道が落石によりふさがっていました。左手で触っている岩が、今回の落石。その右隣りは1998年8月に飛騨地方で起きた群発地震の際に落ちてきた岩です。その他、画像に写っている岩は、すべて今回の落石になります。

 

地理院地図で示すと、赤い✕印の箇所です。

 

こちらはgoogle earthからの画像。黄色で囲った部分が落石の発生源とみられる場所で、現在も引き続き、大規模落石が発生する恐れがあります。

 

チビ谷側(新穂高側)登山道から見た、落石箇所。ピッケルを立てかけているのが、今回の落石。

 

ロープの向こう側の山腹が落石の発生源。

 

滝谷避難小屋側(槍平小屋側)から見た、落石箇所。現在は落石に巻き込まれた倒木は処理し、通行は可能となっていますが、依然として次の落石の危険は残っています。特に激しい雨が降っている場合、その直後などは落石箇所上部山腹への注意を怠らず、速やかに通過して下さい。

 

滝谷周辺では他にも、藤木レリーフからわずかに登った箇所も落石の多い場所です(ピッケルの奥に写っている落石はここ10年以内のものです)。十分注意して下さい。

 

槍ヶ岳・飛騨沢ルートでは、特にチビ谷~滝谷~南沢間はどこでも登山道上への落石の可能性があり、注意が必要です。大きな目立つ石が近くに転がっていなくても、画像にあるような岩の剥離片は、落石が上部で起きた、またはこの場所を通過していった印です。慎重に、緊張感を切らさずに行動して下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 


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