※ゴールデンウィーク前の登山道情報をお知らせいたします。次回更新は、小屋スタッフが現地定着する6月以降となります。ご了承下さい。
新穂高温泉から白出沢へ向かう右俣谷林道は雪解けが進み、所々林道を覆うデブリの乗り越えがありますが、ほぼ雪を踏まずに歩けます(4月23日現在)。
砂防工事の業者さんのお話では、GW前には完全に林道の除雪を行う予定とのことです。画像は穂高平小屋。
白出沢(林道終点)。
今回の偵察入山では、例年に比べ右俣谷本流の雪渓の雪解けがかなり進んでいたため、滝谷までは夏道に沿って歩いています。
チビ谷。比較的新しい大規模なデブリが見られます。
滝谷避難小屋は使用可能です。
滝谷本流は、夏山シーズン中に架橋している場所はすでに雪渓が解けて流れが露出しています。今回の山行時には画像中央の大岩よりも上部の雪渓を
通過しましたが、今後雪解けが進んだ場合には雪渓の状態が不安定な場所が増加します。通過には十分注意して下さい。
昨年の架橋材がそのまま残っていますが、土台が崩れていますので、使用・移動はしないようにお願いします。
滝谷レリーフ。
滝谷レリーフ前の雪渓もほとんど解けています。
滝谷~南沢間の雪渓の様子です(南沢側から滝谷方面)。こちらも雪解けが進み、本流の流れが露出している場所もあり、また
雪渓には大規模なクレバスもみられます。これから雪解けがさらに進みますので、慎重にルート選択をして下さい。
槍平小屋。夏季営業小屋周辺の積雪は2m程度。
冬季小屋は使用可能です。画像右手の、二股になったダケカンバの根元の流水が利用可能です。
水面まではアルミはしごを2mほど下ります。
キャンプ場トイレは使用可能です。小屋周囲の雪上にトイレ跡を残さないようにご協力をお願いします。
飛騨沢(標高2300m付近)。夏道で言えば、最終水場を越えたあたりです。ここから積雪期ルートの目印である”宝の木”と呼ばれるダケカンバ
(標高2400m付近)を目指して尾根上にルートを取ります。二日前の新雪のものと思われる表層雪崩がみられます。
宝の木(画像右側のダケカンバ)付近より、飛騨沢全景。飛騨沢カール内には、やはり新雪を起源とする表層雪崩が無数に見られます。
※飛騨沢全景画像は4月20日撮影。
GWシーズン前の登山道情報更新時にはいつも注意喚起させて頂いていますが、新穂高~槍平間、とくにチビ谷~南沢間の雪崩・落石危険地帯を、
午後の気温が高い時間帯に歩いて夕方槍平に到着する登山者が少なくありません。雪が緩み始める前の早朝に通過して下さい。
また、降雨(降雪)直後は表層雪崩の危険が高まります。入山スケジュールは慎重に、客観的に、安全第一で検討して下さい。