雲の流れは速いながら、今朝も穂高の稜線は顔を出してくれました。下山まであと一日。
おや？小屋閉め作業中にクライミング？
確保されていたのは避難用ハシゴ。冬季の積雪で小屋外壁から剝がされてしまうので撤去しています。
そして、小屋看板も2021年シーズンの役目を終えました。来シーズンはまた新緑眩しい7月に看板取付風景が更新されるはずです！
下山準備と言えば！まもなく、また街での暮らしも始まります。明日はいよいよスタッフ下山日。ウキウキしすぎて転ばないように（笑）、気を付けて下山したいと思います。
2021年シーズン営業最終日の朝。晴れ晴れとした気持ちで迎えることが出来ました。
”秋の入場門”、今年もその美しい立ち姿を見せてくれました。
営業最終日ということで、使用しない部屋の布団移動も午前中から始まっています。
水道ホースも段階的に本数を減らしていきます。シーズンによっては凍えるような雨の中でカッパを着て作業することもあったので、今年はお天気には本当に恵まれています。
本日10月10日をもちまして、槍平小屋の2021年シーズンの営業が終了いたしました。ご利用頂いた大勢の皆さまへ心よりお礼申し上げます。そして、度重なる緊急事態宣言の中で登山を断念された皆さま、きっと来シーズンは今年よりも安定した状況となっていることを我々も願っておりますので、ぜひ新緑眩しい初夏の槍平へお越しください。
営業は本日終了しておりますが、小屋閉め作業終了後の12日がスタッフ下山日となります。小屋ブログも下山まで更新いたしますのでよろしければお付き合い下さい。
それでは本日の気象情報（午前のみ）。
午前6時。
午後からはちょっと雲が沸いてしまいました。穂高の山並みは隠れてしまいましたが・・・。
ゆったりした槍平キャンプ場で、紅葉を眺めながらのひと時もなかなかよいのではないでしょうか。登山ルートのキャンプ場を選択する際に、何を一番重要視するかは人それぞれだと思います。「山の中でまでトイレ待ち行列に並びたくない」、「そこらじゅうにあるテント張綱でまともに歩けない・・・」、「混雑は覚悟してたけど、ここまでは想像していなかった・・・」という経験をお持ちの皆様は、ぜひ一度、来シーズンの槍ヶ岳・飛騨沢ルートを歩いてみてください。キャンプ場選択をする際の優先順位、ガラリと変わるかもしれません。
さて、今朝もツイートでご紹介した滝谷渡渉部ライブカメラ(青い丸印）。沢の水量は観測を始めた2015年以来、もっとも少なくなっているのではないでしょうか。カメラの回収は明日午前を予定していますが、架橋部流出の危険もないため、今朝から撮影方向を滝谷避難小屋がある新穂高方面に向けています。今シーズン最後の更新画像も穏やかな秋の風景になりそうでホッとしています。架橋は小屋営業終了後も残置しますが、今後は架橋材表面の凍結、また、来春には冬季の積雪で破損している恐れもあります。通行には十分注意して下さい。
それでは本日の気象情報。
午前6時。
午後6時。
小屋閉めが近いこの時期は、「オコジョの手も借りたい！」という忙しさ（笑）。ではあるのですが、今季最後の屋根上作業が無事に終了し、ふと新穂高方面を眺めるとなかなかに雰囲気ある秋の彩りです。
屋根から見上げた南岳、北穂高岳、涸沢岳。小屋開け時と違って一気に進める作業が多いため、ついつい頭の中まで大忙しになってしまうのですが、慌てすぎず、周りの景色を楽しむ余裕も忘れずに安全第一で着々と進めたいと思います。
それでは本日の気象情報。
午前6時。
午後6時。
今年は4月のGW前に除雪に入り、準備作業の入下山を繰り返しながら定着入山をしたのが7月6日。今日で丸三ヶ月が過ぎました。あっという間、というにはいろいろなことがあったシーズン。まだ営業期間を３日残していますが、小屋受付に座って外の風景を見ていると様々なことが思い起こされます。個人的には数年ぶりに、一度も下山をしないシーズンとなりました。小屋閉めに向けての作業も着々と進み、今日はドラム缶7本を転がして両肩がバッキバキですが、「ああ、小屋閉めが近いなぁ～」と、懐かしい痛みを味わっています(苦笑）。
今朝はごく弱い霧雨があったものの、ここ数日は天候も安定していて営業最終日までの天気予報もまずまずのようです。ただ、日暮れはどんどん早くなっており、暗い時間帯に下山を続ける登山者も見られます。画像は昨日午後6時45分の滝谷ライブカメラ画像。日中では見落としなどありえない大きな標識も、ヘッドランプの明かりだけで歩いていれば見失う可能性もあります。特に、滝谷や南沢のようにある程度幅のある沢内ではその危険も高まります。行動時間を延ばすだけではなく、一日の行程を短くして余裕ある登山計画への見直しを今一度お願いいたします。
それでは本日の気象情報。
午前6時。
午後6時01分。