2003年11月7日
7年前の今日は旦那の初の手術日です。
久々に《回顧》です。
9月末に病気が発覚。
K立がんセンターを紹介してもらってから、診察・即入院手続きを行って、約1ヶ月待ちようやく入院。
その後いろんな検査をして、やっとたどりついた手術でした。
旦那は、病気も入院も・・・ましてや手術も、全く初めての経験。
私も横浜からC県K市の病院の近くにレオパレスのアパートを借りて、2歳になったばかりの娘と共にしばらく生活する事としました。
娘の一時預かりをしてくれる保育園も探して、私も付き添いの準備完了です。
さて、手術は・・・というと、これがまたかなりの大手術です。
所要時間13時間。
朝、7時からオペ室へ入り、先生からの説明を聞いたのが夜の9時・・・。
長い1日でした。
この頃はまだ「甲状腺がん」と言われていた旦那。
私は見ることは出来ませんでしたが、腫瘍はかなり大きかったようです。
・甲状腺の亜全摘(2/3)
・気管壁の1部切除
・頸部食道~胸部上部食道の切除
・遊離空腸(小腸)移植
・左反回神経切除
・頸部リンパ節郭清
・気管開窓(気管孔設置)
これだけの手術を終えた旦那はICUに3日間入っていました。
術後初のICUでの面会では、顔面蒼白、生きているのかどうか?すら、見ただけではわからない。
血圧心拍モニター・心電図モニター、点滴、尿管、喉や鼻、いろんな所からたくさんの管が出ていて、私もかなりショック。
そんな状態から果たしてどれだけ回復するのか、かなり不安をに感じたのを覚えています。
旦那の手術の内容詳細です。
まず、旦那の腫瘍は頸部に存在。
食道がんでよく聞く、胸部食道の腫瘍ではないため、食道を切って胃とつないで胃を吊り上げる・・・という物ではありません。
その代わりに、頸部の食道を切除した部分に、開腹して小腸を切り食道へ移植する、という方法で手術は行われました。
ちょうど喉仏辺りから鎖骨のしたあたりまで約6~8センチほどでしょうか・・・。
首の周りを切り刻まれ、おまけにお腹も切られ・・・かなり大変なことに・・・。

そして、この小腸移植が大変らしく・・・。
小腸を移植した後、首の周りの血管を縫い合わせないといけない。これが顕微鏡を使って行う繊細な作業。そして、この血管が上手く縫合できなければ、血流不全がおこり、この小腸は壊死してしまうので再手術の必要がある・・・ということ。これはやってみないとわからない。
次に、反回神経といって、声を出す神経を片側切ってしまったので、声がれは必須。
でも声帯ごと取って声が出せなくなってしまうよりまだマシ。
極めつけは、気管壁を切除したため、喉に(ちょうど鎖骨の真ん中あたり)に孔を開けて気管と直結。
しばらくはここが空気の通り道となる。
そのため、この孔を塞ぐまでは空気が漏れてしまうので声にならない。
話すにはこの孔を指で押さえて話さねばならない・・・。
咳をしても痰はこの穴から出す。
そして、この孔は気管と直結しているので、水に浸かるとおぼれる・・・・。
肺に水が入ってしまうので、大変な事になるので、風呂も肩まで浸かれないということ・・・・。
乾燥させると肺炎に・・・。
術後に先生から話を聞き、じっくりわかると驚きの連続です。


が、13時間の大手術のお陰で、この時は手術は成功。
旦那の回復を待てば万々歳!!
ここから、何年も闘いが続くとは露知らず・・・・。
ホッとしたのでした。