ずいぶん昔の記憶で思い出せないのですよ。
いつお亡くなりになったのかも。私も記憶が少々って感じでしょうか?
#CDのジャケットに経歴が書き記されていました。ごめんなさい。
「メモリアルアルバム”J”」CDは、吉田ジュンべイさんの追悼アルバムです。
でも遺品周りを片付けていたら、ひょっこり出てきました。
個人的には10数年ぶりにジュンべイさんのサックスと笑い声の収録された音楽CDを聴きました。ジャンルはジャズとなっています。
ジュンべイさんもジャズを目指していた記憶がうっすらあるのですが、ジャズだけで食べていくのは大変です。
著作権の関係で追悼アルバムを制作するのは大変だったようです。かなり活躍されていたので歌手も作品もそれなりの方々ばかりです。
”J”は最後にコンポで聞いたのが最後で、それは随分昔に壊れてしまいましたしコピーされたCDも未だ行方不明です。
しかし今回出てきたので日記を書くこととお許しください。
#CDジャケットはモノクロですが、白いスーツは実在したステージ衣装です。白いスーツはいくつかあったらしいのですが中々ジュンベイさんに相応しいのが見つからなかったようです。遠くからでも目立つ無垢なる白いスーツで、それは歌手の邪魔をせず自己主張はしっかりと!を兼ねていて、ジュンベイさんらしいステージ衣装です。
現在「ジュンべイさん」はネットで検索しても一般的には出てきません。
まだ仲間たちもそっとしているのでしょうか?わたしも書かない方が良いのでしょうか?ご家族のご理解が頂ければよいのですが。
名前はジュンべー、ジュンベエ、ジュンベイ、ジュンベイさん、ジュンべさん、順兵衛君、と呼ばれ皆から愛されていました。福島県相馬市出身のサックス奏者です。
プロとしてのクレジットは「JUNBEI YOSHIDA」「吉田順兵衛」「吉田ジュンベイ」のどれかだった記憶がありますが、曖昧で申し訳ございません。CDでは「吉田ジュンベイ」になっています。
当時の音楽雑誌も紙媒体でしか残っておらず、デジタルデータでのジュンべイさんの評価が存在していません。私が知る限り、いつでも手に取れサックスを聴ける唯一のデジタルデータが「メモリアルアルバム”J”」のCDです。
#実際は数々の作品で音楽データとして残っています。CD、映画、CM、ちょっと昔の話ですが、今でもBlu-rayやダウンロード音源で残っているはずです。私とほぼ同世代なら一度は耳にしたことがあるサックスです。
今回CDが発見されたのでHDDに保存です。CDそのものも傷みかけてました。保管状況は悪かったようです。
まさかとは思ったのですが曲名と名前が表示されます!Windows Media PlayerでもiTunesでも。
どんな方か、私が語って良いのかも分からないのですがジュンベイさんは音楽家でサックス奏者です。他にはピアノもフルートも演奏します。
趣味というか海外の民族楽器も好きなようでした。個人的には高校時代の油絵の自画像も素晴らしく芸術的センスにあふれていました。当然というかサックスとの自画像です。
絵画と音楽、天は二物を与えずのはずなんですが、与えてしまいました。
フルートも大変素晴らしいのですが、最後は本人はあくまでサックス奏者として拘っておられたようです。サックスはソプラノサックスやアルトサックス、バリトンサックス、何でもござれです。何種類ものサックスがズラリありました。
それも金色ピカピカの真新しいのではなく、年季の入った特別なサックスらしく、鈍く光り輝いていました。
#一応付け加えますとジュンベイさんのフルートは大変すばらしいでは済まないレベルで、多くのミュージシャンをうならせるレベルです。当時は一般的に「ミュージシャン」という言葉でした。現代では「アーティスト」となりますが、それでは芸術家一般となりがちなので今回「ミュージシャン」とか「音楽家」と書いています。
さて、ジュンベイさんは音大入学を目指し長年浪人されていたのですが、いつの間にかキャバレーのバックバンドでアルバイトです。
それから数年、どうされたのだろう?と思っていたら、いつの間にか様々なミュージシャンのバックバンドでサックスを演奏しまくりです。
気が付いたらサックス奏者、プロの道まっしぐらです。
つまり、キャバレーの生バンドで武者修行を積み、プロのミュージシャンとの繋がりを得たようです。
コネクションとか音楽仲間です。
しかしそれはきっかけに過ぎず、そこからのし上っていくのです。
私からは眩しいばかりの姿でしたが、相当な努力もあったことでしょう。
#努力というか音楽で悩んでいる姿を見たことは個人的にありません。いつもステージやスタジオで奏でる本番シーンだけです。光ってましたよ。
或る日、CDがあり、あれ?こんな音楽の趣味があったのであろうか?と思うとそれは非売品でして、自分の演奏するパートを耳で聴き楽譜を自分でおこしていくのです。
ツアーとかコンサートが決まると大体そんな感じのようでした。ミュージシャンというか事務所からは楽譜は一般的に配布されないんだと初めて知ります。
ジュンベイさんのコンポは質素なもので、まあCDから楽譜におこせればよい程度のものだったようです。
現代ですと音楽家もノートPCにソフトとスピーカーがあれば、仕事の一端は十分みたいな感じでしょうか?
当時はパソコンで音楽と言えばMacintoshでなくてはならず、さらさらとパソコンで作曲していく姿も未だに印象深いです。
年代物の楽器から最新のパソコンを駆使してまでの作曲活動と幅は広かったと記憶しております。
#当時は、一般的にやっとパソコンが普及し始めPCで作曲がプロで始まったころでしょうか?写真もまだMacintoshでないといけないようなご時世でした。アマチュアでパソコンで作曲は少数派だったころです。
生で聴くジュンベイさんのサックスは強烈なボリュームで、ド迫力満点で素晴らしいの一言では語りつくせないのです。命を削りながらの魂のこもった命のサックスです!
何というか魂が揺さぶられるとはこのことか!?といった印象です。衝撃とでも言いましょうか?
今回、ジュンべイさんの件をデジタルデータとして日記にしてよいのかは悩みましたが、あれから云十年です。許してくださるでしょうか?
いつもニコニコ笑ってたのが印象的です。
皆から人気者で、演奏は素晴らしい。そして家族思い、友人仲間思いです。
そんなジュンべイさんでしたが、若くしてお亡くなりになりました。
闘病中も病院を抜け出し、ライブコンサートで演奏です。若いナースさんもご招待し人気者です。
入院中も「病気」に関して、普段は語らないのですが私に話すこともありました。私は何と答えて良いのか結局分からずじまいでした。かける言葉もないのです。
今なら、もっと励ますことが出来たんじゃないかと悔やまれます。
ここに記述しきれない多くの部分はお許しください。きっと皆さん一人一人のジュンべイさんがいらっしゃることでしょう。
私は思いました。音大に受験で受からなくとも夢は叶えられる。
それは大学に入れず、アルバイトでコネクションはあったかもしれないけど、現場で腕を磨き上げ、ほぼ実力でのし上る。そんな世界だな~と。
最後は盛大な音楽葬でした。
音楽家らしい弔いがジュンべイさんらしくて良かったと言ったら変ですが。
あまりにも眩しく光り輝いたジュンべイさんが若くしてお亡くなりになり、随分時は流れました。
人々の記憶に残るCDや今でもダウンロードされる楽曲はあるのでしょうか?
今ではネット上で語られることもないのは、あまりにも寂しく今回思い切って日記にしました。
ジュンべイさん、懐かしいサックス♪聴かせてくださってありがとうございます。
ジュンベイさん、私はジジイですよ!天国でサックス吹いてますか?ジュンベイさんだけ若いままはずるいです。
ジュンべイさんが命を削った魂のサックスは今でも心に響きます。
ジュンベイさんのサックスよ、永遠にあれ。
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