常陸秋そば。

毎年この時期になると聞かれるコトバ。

『もう新そば始まった？』

『やっぱり新そばは美味しいね。』

いえ、まだ去年のなんです。。。

ウチのお店でお客様に召し上がっていただく蕎麦は常陸秋そばと言う品種。

品質日本一の呼び声も高い品種です。

その名のとおり、秋に収穫されるわけですが。

秋も秋。やっともうそろそろ収穫されるかな？という状態。

ウチの場合は契約農家にお願いしてあって、玄そばといって殻つきのまんま届きます。

ちなみに『玄そば』というコトバ。蕎麦屋に嫁にくるまで聞いたことがなかったワタシは家の中で
普通にかわされる会話にでてくるこの『ゲンソバ』が暗号のようで、『玄そば』に変換できないわけで。

お米だって精米するまえのは玄米っていうでしょ？って言われてやっとわかったわけです。

で、殻つきのまんま蕎麦にするお店もありますが。
ウチの場合は、殻はつかいません。

お蕎麦になるまでは、いろんな行程があります。

わかってないから説明できない。。。

ちゃんと隊長から教わるんだけど、なかなか覚えられない残念くっきー。

ところで毎年そばの実の出来にも差はあるわけですが。
新そばがぜったい去年のより上回っておいしいというわけではないんです。

ちょうど新そばに切り替わる直前の蕎麦は悪くいえば一番古いわけなんですが、ウチのは保存にこだわっていて
なんと５年前のお蕎麦もおいしくいただけちゃうんです。

特殊加工されたアルミの袋に蕎麦の実を入れて真空にしてから超冷蔵保管。

最高においしい出来だった年の蕎麦は、出来が普通だった年の新そばよりも香りがいい。

あんまりにもおいしい出来だった何年か前の蕎麦はもちろんお客様にはお出ししませんが、使いきってしまうのが
もったいないので取っておいてあります。



そうはいっても、毎年秋になると今年のそばの出来はどうかな～と楽しみなのはお客様と一緒。
ワインのボジョレーヌーボーみたいな感じ？

ことしももうそろそろ。

今月の半ばくらいには、お客様にも新そばをお出しできるのではないかな。

という久しぶりにお蕎麦の話でした。