四季折々 やぶさか真佐の吉野だより

世界遺産の地 吉野から怒れるおばちゃんの四季折々をお届けします。

校長先生の反乱

2009年07月01日 09時37分38秒 | Weblog
 29日に放映された「ドキュメンタリ宣言」の「校長先生の反乱」をやっと、昨夜ビデオで見ました。3月定年退職されるまで、都立三鷹高校の校長先生だった土肥先生。「職員会議は意志けってい機関でなく伝達機関である」「挙手採決を禁止し、全て校長の意向で進める」「組織的で迅速な意志決定を」という東京都教育委員会の通達指導に、真っ向から異議を申し立てたのです。

 三鷹高校は、生徒の自主性が尊重され、のびのびと部活に励む様子が繰り返し現れます。そこに校長先生がいる。毎朝、にこやかに子どもたちを迎え、声をかける。受け答えする素直でまじめな子どもたち。ツッパリがいたとしても肩身の狭いかわいらしい状況だろうと想像しながら見ていたのですが、とんでもない。教員生活最後の離任式で突然、卒業生が壇上に上がり、校長先生に卒業証書を手渡すのです。「教育委員会の弾圧にも負けず・・58期卒業生一同。」奇跡のような現実。317名の卒業生全員の色紙に書かれた寄せ書き。これぞ、教育の神髄です。

 『三鷹が自由なのはあの人(土肥校長)のおかげ』『校長先生大好き』等々。校長先生を信頼する子どもたちの声。自由な校風の中で子どもたちが生き生きと生きている。「どんな場でも自分の意見を」「言論の自由が大切」と、繰り返し子どもたちに伝えてきたことが子どもたちの生きる力となるでしょう。

 日本人は奥ゆかしく恥ずかしがり屋で、自分の意見を言えないと海外の人からよく批判されます。だからこそ、今、マスコミなどに左右されず、自分の意見を主張できることが大切なのでは?

 公開討論会を求めてきた土肥先生は、非常勤職員不採用に対し裁判を起こすことで東京都の教育のあり方を公的な場で論議しあおうとしています。この意義は大きい。
1.「にらまれたくない」「昇進に影響する」「給料に響く」から物言えなくなってしまった教師たち。教師が自由でなくなったら、子どもたちは不幸です。子どもが自由に育つ学校環境を作る大切な闘いであり、
2.ゆがめられ続ける日本の教育を子ども中心に変え、守る闘いです。
3.そして、異常な東京都政を浮き彫りすることにつながる。

 トップダウンの教育がどんなに怖いか、戦時教育で洗脳され、他国の人たちを鬼畜米英と殺してきた暗い歴史、特攻作戦のごとく命を捨てることを美徳とたたき込まれた人たち等、戦時教育に対する反省から、学校は、集団教育の場であり、さまざまな意見価値観がぶつかり合ってよりよい社会をつくる健全な国民を育てることに心血を注いできた。このままでは、戦時中に逆戻り。もうすぐ都議選。子どもたちを守る選択が必要です。

 写真は、赤旗29日付け。『きょう放送欄』です。最近、情報が多すぎて訳がわからない。良い情報なら、新聞赤旗に限ります。問題は、読み応えありすぎて、なかなか全部読めない。トホホ・・。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。