四季折々 やぶさか真佐の吉野だより

世界遺産の地 吉野から怒れるおばちゃんの四季折々をお届けします。

山河はあるか

2011年06月30日 12時33分40秒 | Weblog

 朝靄につつまれる宮滝、上流。つくづく美しいと思う。「くに破れて山河あり」という言葉があるけれど、今の福島県を見ていると「国栄えて山河滅ぶ」

 新聞を読んでいて、放射性テルルなんて初めて知った。ウラン235の核分裂によって生成する放射性物質だそうな。第一原発の取水口付近の海水から検出。国の基準を2.4倍も上回っている。

 群馬県のお茶から暫定規制値の2倍に当たるセシウムが検出され、商品回収と出荷自粛が求められたとか。

 海も農地もそして森林も汚染が続く。

 ボランティアに行った人の話で「線量計で測ったらびっくりするような数値が出て、その家の人に伝えるべきか悩んだ。」「雨水が流れて貯まるところの数値が高い」等々。決して「人体に影響ありません」などとノーてんきなことを言っている場合ではない。使用済み核燃料が無害になるまで10万年かかるとか。原発ゼロを求めて2日に東京で大集会をするとか。近くなら、ぜひ、参加したいものだ。

 作家吉村 昭氏の『三陸海岸大津波』という本を読みなさいと貸して下さった。初版が2004年なのに、今回の大津波を予測させるに充分な資料で、深く考えさせられた。人類は、歴史に学ぶべし。


原発からの撤退を

2011年06月23日 21時07分19秒 | Weblog

 久しぶりに宣伝カーで街宣しました。「福島原発の収束を。原発からの撤退を。自然エネルギーに転換を」求めてきました。

 聞いて下さった人にお願いした署名は、一度も断られることなく、15筆。皆さんの意識の高さや被災地に寄せる思いに心打たれました。仙台から取り寄せた被災地応援義援Tシャツは、皆さん快く買って下さったとか。箱いっぱいに義援物資を送ったとか、胸がいっぱいになりました。暑い中聞いて下さった皆さん、ありがとうございます。

20日の平和行進の挨拶で町長さんが「平和利用の原発でさえあんなのだから、核兵器なんてとんでもない」と述べられたのが印象的です。原発って平和利用なんだ。それなのに人々の平穏な暮らしを奪ってしまっている。世界中の技術や知恵を持ってしてもコントロール不能の原発。イタリアの国民投票で94%が原発ノー。ドイツは10年で撤退。次に起きるであろう損害に要する巨額の費用を自然エネルギーに回すべきである。被災地の幼い子どもがこの暑いのに長袖を着てマスクをして「お外で鬼ごっこしたい」と言っている。なぜ、原発推進者は心が痛まないのだろうか。子どもたちが発病するかもしれない甲状腺がんの怖さ。大金持ちだから、外国に逃げ出すのだろう。自分たちだけ、安全な高額の水を飲んでいるのだろう。怒り心頭。子どもたちの未来を守りたい。


大震災から何を学ぶか

2011年06月16日 10時12分29秒 | Weblog

 役場職員による大震災派遣報告会を聞きに行ってきました。気仙沼市と陸前高田市で、どちらも大変なところです。気仙沼市は、私たちの物資が届いたところ、陸前高田市は民主的な町長さんのところでもあり、3月は宅急便も送れないほど悲惨な状態だったので強い思いを持っていました。

 若い職員さんたちが何を感じ、どんなことを学んだか、教訓として何が吉野に活かせるかとても知りたかったのですが、 私の思いと報告会の主旨が違っていたようです。でも、学ぶべきこともありました。相良医師の報告で、診療室内にキャンプの簡易テントを置いてわずかの時間だが回りを気にせずゆっくり休んでもらうという取り組み。避難所で他人の視線に疲れて半壊の自宅に戻っている人がたくさん居られるというニュースに心を痛めていたので、いい取り組みだなあと思いました。

 御所市のある地域の自主防災組織で、救出や避難に役立ちそうな機械やグッズの一覧表を作っておられた。バールがあるのはどこどこ。とよくわかる。一覧表を貼っておいていざというときに役立てようという取り組み。私たちの田中町でも作りたいと思っていたので、キャンプ用テントも項目に付け加えるといいとおもう。早速みんなで相談したい。

   今夜から激しい雨との予報。写真は先日の吉野川の増水風景。災害では、何より増水・氾濫が怖い。「大迫ダム70トン。大滝ダム150トン毎時。2時間後に妹背大橋下の水位が1m上昇」という放送だった。以前、最高で1200トン放水(実際は1000トンいかなかった)ということがあったので、流量は心配ないが、大滝ダム放水という言葉を初めて聞いた。大滝ダムは穴あきダムの状態だったので、大迫が放水した分のみだったのだろう。今回 大滝ダムの貯水量が上がったので放水したのだろうけれど、来年から始まるといわれている湛水が怖い。地滑り防護工事か゜何十年も続いているけれど、大丈夫かなあ。

 ダムの怖いところは、予想外の集中豪雨なら下流で氾濫しようと人が流されようと関係なくダムを守るために放流すること。10年位前にクロクラ川の放流で、目の前で人が流される場面を繰り返し報道していた。警告に従わなかった人が悪いのだが・・・。

 30年前の大迫ダムの時は、いきなりだったので確か、裁判になった。今は、放流のたびに知らせてくれるので、私は700トンが目安だと勝手に思っている。

 避難所運営や人間関係など「地域コミュニティーがしっかりできている」ことが大切という報告があった。その通りだと思う。吉野町の協働の町づくりで不十分な視点はここ。当たり前の日常の地域コミュニティーを取り戻すことが何より大事。コミュニティーつまりコミューン。共産党の語源である人間が助け合いつながりあって生きる素朴な集団。

 役場の職員さんたちは、伊勢湾台風を知らない世代。現在の吉野小学校の1階天井付近まで増水し、がれきに埋もれた。知っている私たちが伝えることと吉野町の防災計画の被害想定を引き上げることが急務。60代以上は、指定避難所の吉野小学校や飯貝老人憩いの家には近づかないだろう。伊勢湾台風の教訓を見つめ直す必要を痛感した。


放射能汚染 東京も

2011年06月13日 08時43分10秒 | Weblog

 天気予報を見ようとテレビを付けたら、『みのもんたの朝ズバッ』に釘付け。

 お客さんのニーズに応えたいと被災地の商店を改造しようとしたら、「復興の都市計画ができていないからだめ」と言われ、ストップ。行政の遅れが目立つ。県や国の補助金で早急に住民参加の町づくり計画を立てる必要がある。    

 太田あつし県会議員たちも被災地での聞き取りで、国や県の行政の遅れを嘆いていた。

朝ズバッで放射能汚染 東京も。下水処理施設で汚泥焼却後の灰の2マイクロシーベルト以上検知。「子育て不安」から、日曜の公園も遊具もガラガラ。フクイチ周辺はもちろん、風向きで飯舘村など北西部分にホットスポットと呼ばれる部分ができ、千葉県もひどい状況になっている。全国どこでも放射能の雨が降っているのだ。原発は、全世界の英知を持ってしても制御不能。無理なのだ。

 


運動公園土砂崩落

2011年06月08日 06時37分34秒 | Weblog

 先の台風2号で運動公園土砂が崩落しているとメールをいただいていた。昨日の文教厚生委員会で復旧措置の進捗状況の説明があった。

 幅55m 高さ15mの法面が崩落。土砂が津風呂湖に流れこまないよう?、オイルフェンスならぬビニール堰堤のようなもので囲ってある。全面にブルーシートをかけて土砂流出を防いでいるが、典型的な盛り土で、岩石が見あたらない。

 今回の台風で公共工事が必要な被害は奈良県下で吉野町の一カ所のみとのこと。短時間にすごい量の降雨。水まき用にベビーバスに溜めていたら、8割くらい溜まっていたので、今も花の水やりに使っている。3000万円という復旧費用がいるとのこと。幸いに、補助率3分の2と残りは95%交付税措置のある起債で行けるとのこと。よかった。

 ブルーシートの下に見えているのは、デッキと呼ばれる土台部分。ちょうど町営プールの東端で、いつもプール開きのお祓いをしてもらっていたあたり。すごい量のコンクリが入っている。土台を支える法面のお粗末さと対照的。ワイヤーウォールで湖面から5mくらい擁壁を立ち上げて復旧工事をすると言う。

  雨が降るたびに不安箇所が出る。山国日本のありようを考える時に来ている。


災害シミュレーション

2011年06月07日 08時22分02秒 | Weblog

 環境デーで河川敷の草刈りをしながら、「100年の一度の伊勢湾台風でこの河川敷のみんなのはるか上まで水が来た」ことの怖さを思い出した。

 今、想定外・1000年に一度の災害のシミュレーションが必要になっている。特に吉野町では、洪水・土砂崩れ対策。

 議会2日目、総務委員会で『10月10日(月)町主催防災訓練』が行われることが決定。全町訓練は、かつて何度か一般質問し、やっと、本当にやっと実現しそう。前回の議会でも提案されたが河川敷に集合の訓練で「誰も河川敷に逃げない。やるなら、実際に役立つ場所で」という議会の意見で、修正・充実されたもの。

 でも、私は「同時に町内で一斉に訓練を」要望。災害は待ったなし。第一次避難所(指定の避難所に行くかどうかの判断や地域の人がみんな無事か確認の場所)への集合やみんなが恐れている津風呂湖決壊の場合の避難ルートの確認などしたいと思う。ヘリでの救済で吉野高校着陸は可能だろうか。できれば町内を上空視察して現在の指定8カ所以外の場所も担保してほしい。指定の吉野小学校は、伊勢湾台風の時、1階天井付近まで濁流が流れこんだのだから。

 「津風呂湖は決壊しないので洪水シミュレーションはしていない」というのが正式な南近畿土地改良・・・(農水省)の見解。何事もなければ幸い。しかし、現実に堰堤周辺で土砂崩れがあり、長い間通行止めになっていたので不安はぬぐえない。周辺の山崩れによる大量の土砂流入が川津波を起こし、堰堤を越えるなんてことは絶対にないといえるのだろうか。

 要は、パニックを防ぐために正確な科学的根拠にもとずく安心できる情報を流してくれないから、余計に不安になるのだ。この震災で白河市の近くの農業用のダムが決壊し、7名が無くなっている。「地震で壊れたダムはありません」という見解も出ているが、担当省が違うからと言って事実を混同する結果にならないようにしてほしい。

 美吉野橋以外の橋がすべて落ちたという体験からの発想も必要だし、話題になってほしい。転ばぬ先の杖がほしい。


原発撤退を

2011年06月01日 07時47分01秒 | Weblog

 新鮮な野菜がどっさり届けられました。

 3日からの共産党県会議員団いわき市炊き出し支援に使うものです。カレー具材や筑前煮の食材提供をお願いしたら、早速届けて下さったものです。

いわき市は、原発20km圏内を含む地域です。タオルや夏物衣料、下着など集まってきました。ありがたいことです。救援物資が届きにくい地域がいくつもあるとか。「吉野町の呼びかけにタオルは全部出してしまった」という声。私も同じです。

 台風2号の雨で放射性物質の流れ出しが懸念されています。福島県沖の海底にセシウムがたまっているとか、標高1500 m以下の山の雪から高濃度放射性セシウムが検出・阿武隈川流域のヤマメなどから基準を上回るセシウム検出(毎日新聞31日)とか、科学先進国の日本で信じられない状況が起きている。

 作業員の内部被爆も恐ろしい。健康リスクを一切考えず、利益追求のみの東電と原発推進をしてきた自民党や民主党に怒りがこみ上げる。東電役員の報酬半額削減が話題になった時、半額で3500万円とか。聞き違いかと思うのだけれど事実。協力会社という美名のもとに作業員たちに危険を押しつけてきた体質に言葉も出ない。ぼろもうけしてきたんだ。原発は制御不能。いつ爆発するかもしれない原爆を抱えているのと同じ。撤退しかない。原発撤退署名を集め始めた。まだ、25筆しか集まってないけれど。

 私たちの関電だって、敦賀周辺には「大津波無し」と、安全神話がばらまかれてきた。でも、「波よけ地蔵??」「イエズス会の宣教師の記録」「リアルな絵画表現」と危険が想定されなければならないのに、「理科年表に載っていないから」津波の記憶を隠蔽するなんて・・。国民は、もう騙されたくない。自分たちの頭で考え始めたのだ。

 不破さんの『「科学の目」で原発災害を考える』パンフを読んでいて、つくづく、神話を信じるのでなく科学することの重要性を若い人たちに伝えたいと思った。