四季折々 やぶさか真佐の吉野だより

世界遺産の地 吉野から怒れるおばちゃんの四季折々をお届けします。

「赤毛のアン」とわたし

2008年04月26日 08時41分05秒 | Weblog
 おしゃれですてきな建物でしょう?ちょっと写りが悪いし、豪華すぎるのだけれど白い壁に緑の窓枠・・・文庫本の帯にあるアンの家とそっくりなのです。おまけにとんがり帽子の塔がついていて、この前に立つとわくわくどきどきします。奈良女子大学の記念館です。
 
「赤毛のアン」誕生(出版)100年を記念して小さな?ブームが起きています。もちろん私も、古本等々買い直して読んでいます。

 小学生の頃、プリンスエドワード島の地図が頭に描けるくらいはまっていました。大人になって落ち込んだり、絶望しそうになったりした時は、いつも、麦わら帽子に赤毛のお下げ髪を思い出して自分を励ましてきました。

 今読み直してみると、「死をどう受け入れるか」「マリラやマシューの素朴な人生のすばらしさ」等々、哲学書のように学ばせられてしまいます。感受性が豊かだった頃に読んだ本のおかげで、多くの人生を文学体験してきたんだな。それに比べると今の子供たちは、気の毒であり何とかできないかと思います。忙しい日常の中で、じっくり文学作品と向き合い他人の人生に共感したり反発したりしながら、自分探しをすることができないのです。小学生の国語の教科書だって、名作は、最後に追いやられて少しの時間しか割り当てられていません。一つの文章、一つの言葉の受け止め方が人によって様々であり、自分の言葉に置き換えることで深い心でわかり合うという文学体験の醍醐味を知らずに過ぎてしまうのですね。
 
 ゲームが大流行。心で感じるよりも一瞬で反応して行動することが求められる。倒した相手に血肉が通っているなんて考えたら、ゲームなんかできませんよね。

 本に親しむ魂の喜びを伝えるために、若いお母さんたちががんばってくれています。年配のお母さんたちが歴史を作ってきてくれました。何とかして裾野を広げ、生涯の楽しみの礎を作るために私にできることを探したいと思っています。

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