ここ最近、ずっとアルバム「レット・イット・ビー」を聴いてる。
このアルバムを録音してるとき、彼らはちょうどデビューしてからの期間と
デビューまでの下積み(こういう言葉遣いはあまり好きではないが)の期間が同じくらいの頃だった。
10代後半の5年間をほとんど共に過ごしてきた彼らは
感覚的には家族同然な感じだったんだろうと思う。
実際、デビューするまでこんなに長く一緒にバンド活動をしてたってことにビックリだ。
彼らからしたら音楽に対する姿勢がデビューするまでとデビューしてからとがそんなに違わないだろうから
この環境の変化にホントに驚いたと思うし、
だからこそ舞い上がらずに冷静でいられたんだなって思う。
そんな彼らの心情を思いやると
バンドの崩壊劇を見せてくれるこのアルバムは聴いてるとなんだかやるせない気分になってくる。
実はメンバーの誰よりもビートルズ存続に一番ご執心だったはずのポールが脱退宣言を出して
バンドが終わってしまうというのも皮肉な気がする。
ジョージなんて「ポール抜きのビートルズ」という構想も描いたらしいから
ポール以外のほかのメンバーからしたら
「アイデアの多いポール」にちょっとうんざりしてただけだったんだろう。
嫉妬やらなんやらかんやらが入り混じった感情で渦巻いてたんだろうと思う。
ソロ活動したりしてもビートルズを辞める気がさらさらなかったってことなんだよね。
まあ、しかし、
こういう勘違いって少なからずよくある気がするから
あのビートルズも例外じゃなかったってことに少し親近感を感じる。
人の感情ってホントいつの時代でもどんなヒトでも変わらないんだなっておもうよ。