vol.221就職氷河期は今後常態化する心配があります

2010年11月18日 | Weblog
先週、私が勤めていた会社の大学の後輩達と杯を重ねる機会に恵まれました。
その中に、マレーシアから留学して就職した後輩が参加していました。
これから2年間、現場実習をしてマレーシア工場に配属を予定されています。

生き生きと目の輝いた、このマレーシア青年に話題が集中し質問攻めでした。
聞けば3人兄弟全てが留学をし、技術と語学をマスターしているとの話です。
日本の大学は海外からの留学生が多くなり、この点では国際化も進んでいます。

一方で、大学生の就職は再び氷河期を迎え社会問題化しています。
今日までの就職内定率は57%、今春卒の未就職者も8万7千人いるようです。
私は、この傾向は今後とも長く続くように感じています。

かつて私たちの先輩は日本での就職がままならず、海外に職場を求めました。
満州をはじめ、アメリカやブラジルなどに数多く出かけました。
それが今、海外の大学に留学する者さえ激減したと報じられています。

現在の日本の人口は多すぎます。半分くらいが丁度良いのではないでしょうか。
日本の大学も半減させ、若者はもっと海外の大学へ留学して欲しいと思います。
このことで大学生の就職率は高まり、日本の活力も取り戻せましょう。

マレーシアの好青年と出会い、自分の就職直後のことを懐かしく思い出しました。
同時に今の社会情勢なら、私だったらどうするだろうかと考え込みました。
大学進学割合が1割時代の私達と今日とでは発想から変えねばなりません。

答えは容易ではありません。別の機会に考えをまとめてみたいと思っています。

vol.220 ものづくり技術者の今日的苦悩

2010年11月02日 | Weblog
「ものづくり浪漫」と題して私の想いを書いてきました。
美しいもの、美味しいもの、珍しいものを求めて研究する事は楽しい事です。
ただ、物は豊かで余剰気味、物が良いからといって売れる時代ではありません。

ユニクロのように、人件費の安いところで作って世界に売る時代です。
円高の進む今日では、メーカーは何処も悲鳴を上げて苦しんでいます。
現在伸びている企業はサービス業しか見当たりません。

ものづくりには2つの道があります。1つは世の中にないものを作る道、
もう1つは既にある売れ筋のものをより高品質に、そして安く作る道です。
前者は珍しい点では受け入れられても売れるかどうかは全く不透明です。

私の場合は、前者の研究者に属していますから苦しみは一入です。
その上、原料が農産物。自分で栽培しないと手に入らないから大変です。
中国や東南アジアで栽培し加工した方が旨く行く種類の仕事だと思います。

そこまで分っていても日本にこだわる理由が私にはあります。
それは「日本の農業の活性化に役立ちたい」との想いと、
地域主権の時代でもあり「地域が豊かになる為に働きたい」2点からです。

人生は幸せ探しの旅。私にとっての幸せは物づくり人生以外にはありません。