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『消費税増税-衆議院通過』-《公約違反の裏切りや、家計の負担が増えるから》 だけで反対するのではない

2012-06-28 23:43:25 | 世の中の状況について


   【2012年6月27日記】

  昨日、消費税増税の法案が衆議院で可決され参議院に送られることになった。財政を立て直すためには、やむを得ないという意見・感想も聞かれるが、本当に財政の立て直しに役に立つのだろうか。それに、消費税の使用目的を福祉に限定するすると言っているが本当だろうか。

 野田首相は「今の状況は待ったなしの状況であり、政治生命をかけて消費税増税の成立を図る。」と言い切る。将来の世代に《つけ》を回すことはできない、とも言う。

 総理の《真面目そうな顔》をテレビで見ていると、多くの聴取者のそうだと思うが、つい騙されそうになる。
 だから街角のインタビューでも、

 「苦しいけど、国の財政を考えるとやむを得ないのではないか」とか、「何とかがんばって皆で苦難を乗り越えないと」などという声も出てくる。

 今、はっきりしておかねばならないことは、【消費税を多く払うのがいやだから】、【負担が増えて家計が苦しくなるから】の理由だけで消費税増税に反対するわけではない、ということだ。


 国の財政が《大変である》という状況は、誰しも持っている共通の認識であると思う。歳入(収入)に対し歳出(支出)が多いから《赤字》となり、それをカバーするため赤字国債を発行せざるを得ない。
 しかし、ギリシャなどと違い、日本では国内にそれ(赤字国債)を買い支えてくれる集団がいるのだ。日本全体で見れば、ちゃんと採算が釣り合っているのだ。大企業や大資産家の懐にはたんまりとお金があり、多くの国民が貧困にあえいで、国の財政に必要なお金が入ってこないだけの話なのだ。
 だから、大金持ちから必要な税金を取ればいいのだ。

 消費税は貧乏人から容赦なく税金を取り立てる。年収200万円の人が200万円を消費すると、その中に10%の消費税=約18万円の消費税が含まれていることになり、手元には何も残らないどころか、生活に必要な物も買えないかもしれないし、医者にかかれないかもしれない。
 年収1億円の人が200万円を消費しても税額は同じである。

 今日の新聞に出ていたが、『ソニーの会長が大幅な赤字を出しながら、作年度に4億円の年俸を受け取っていた』そうだ。ちなみにその前の年は8億円だったそうな。

 消費税が上がれば、消費が減り、中小企業は納税の遣り繰りに困り、経済がさらに冷え込み所得税や法人税や減り、全体の税収が落ち込むのは見えている、と言うか経済の常識だ。前回の消費税増税の時に、そのことは実証されており、結果として消費税増税分は法人税減税の目減り分にすべて費やされ、社会保障には一切回らなかったのが現実である。

 財政を立て直したいと真摯に考えるなら、どうして大金持ちや大企業から税金を取ることを考えないのだろうか。『カジノ資本主義』といわれるような、経済を混乱させる金融資本を規制する意味でも、大金を動かし一晩で何兆円の儲けるような証券取引の課税を強化したり、法人減税をやめ適正に税を負担させたり、所得税の累進度を高めたり、方策はいくらでもあるのだ。

 『原発再稼働』もペテン師のようなやり方でごり押ししようとしている。

 『TPP』もしかりだ。国民をどう猛な野獣の中に突き落とすようなやり方だ。

 そんなことを承知の上で、何が「社会保障と税の一体改革」なのか。首相の言葉に重大なウソがあるから反対なのだ。単なる公約違反でなく、重大な事実誤認(本人は知っているのかもしれない-だからわたしは以前、首相は大嘘つきか大馬鹿だと書いた)があり、それが国民をさらに貧困のどん底に突き落とすから、反対なのだ。

 わたし個人としては、民主党政権が成立した当初も、何の期待感もなかった。自民党も民主党も同じ穴のムジナだ。アメリカの2大政党制にならい、財界が後押しで離合集散のすえ、ようやく自民党の対抗馬に祭り上げただけの存在だ。
 しかし、あまり多くの支持を得たものだから、もしかしたらという期待もあったかもしれない。

 しかし結果は見ての通り、自民党のねらい通り、《提灯持ち》と併せて、3党合意で全てを自民党と財界に売り渡してしまった。

 小沢陣営や、例の橋下も消費税に反対と言っているから話はややこしいしわかりにくい。本当に反対ならいいのだが、選挙目当ての《俄公約》なら、アテにしたらひどい目に遭うのは間違いない。

 本当に、不利益を被る人々が自らの力で不理尽な選択を撤回させたい。
 


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