この映画・本、よかったす-旅行記も!

最近上映されて良かった映画、以前見て心に残った映画、感銘をうけた本の自分流感想を。たまには旅行・山行記や愚痴も。

連載1-孫らを連れて、白馬栂池・八方尾根と『ちひろ美術館』・『松本城』を訪ねる

2024-09-20 19:31:10 | 国内旅行

そもそもの、今回の旅行の始まりはこうだった。

 昨年、コロナが一段落したあと、久しぶりに夏山に行ってみようと考えたが、もう奥穂や北穂・前穂の稜線は歩けないと思い、(というのも、コロナ前の2018年の夏に岳沢から前穂に登り奥穂経由で涸沢に下ったのだが、前穂から奥穂に行くのに手間取り、夕方遅くどうにか奥穂にたどりついたものの、翌日、涸沢から下山するのにひざがすっかり馬鹿になって、涸沢小屋にたどり付いたのは予定時間をはるかにオーバーした昼過ぎで、上高地まで歩く余力も全く残っていなく、3000m級の頂を超えて縦走するのは無理と悟った。これが本格的な穂高縦走登山の最後となっていた。)頂に立てなくても、せめて穂高や槍の稜線の見渡せる鏡平あたりに行って、あわよくば双六岳あたりまで足を延ばし、広々した稜線上から槍の雄姿を見れれば良いと、車で新穂高に出かけたが、第一日目に思いがけぬ転倒をして鏡平で撤退を余儀なくされていた。
 単独行で怪我をして帰った私を見た妻にも《もう一人で山にはいかないで!》と釘をさされていた。

 穂高の稜線を歩けず頂にも立てない代わりに、北アのどこかの山で散策でもしたらいいと思い、広告を見ていたら、《ロープウェイとリフトを使った白馬栂池と八方尾根散策》という初心者向け登山・ハイキングのツアーがあった。それを5月に申し込んだところ、7月に入ってから「応募者が少ないため催行中止になりました。」との連絡がきた。当初は、《一人で行ったはいけない》という言葉を守るつもりで妻と一緒に行けるだろうと選んだツアーだったので、《一緒に行く、行かない》で押し問答をしていた時にまさかの中止。でも、やっぱり夏山の空気を吸いたい。それなら自分で予定を組んでいくしかない。

 いろいろ考えた末、御共に《夏休みで時間を持て余しているであろう中学生》のいる末娘一家を見守り隊として同行させる事とし、それならともう一人の孫の中学生も誘い、4人で行くこととして計画を作ったのが下の『信州旅行計画書』である。

         【2P目、以下略】

 大見得を切った建前の『旅行計画書』は、夏休みの孫たちに《大自然の中のいい経験をさせてやりたい》ということだが、下心は《危険時の見守りをつけること》で妻を安心させることだったから、大きな顔はできない。さらに車で行くことになって《大型二種免許をもっていて運転を苦に思わない娘が同行する》ことは、長距離ドライブの負担が大きく軽減され、ずいぶん助けられた。

                     
                                   【 全 行 程 図 】

 そんな訳で、上の予定通り8月8日の朝、5時半に一人目の孫を迎えに行き、5時45分に2人目の孫の親子を車に乗せ、総勢4人で5時50分上賀茂を出発する。

    第1日目行程:5:50 京都上賀茂出発-(国道376号線・鯖街道と国道161号線で)-7:25敦賀で北陸自動車道に乗る-7:35杉津SA(トイレ休憩)
          -9:25富山通過ー11:05北小谷・道の駅(トイレ休憩)-11:30栂池ゴンゴラ前駐車場着-12:30ゴンドラ乗車-13:00ロープウェイ乗車
          -13:20「栂池山荘」到着-13:40栂池自然園散策出発-15:15展望デッキ到着-16:30「栂池山荘」に帰還-18:00夕食-18:45外を散策
          -20:30星空観察-21:15就寝(栂池自然園入口にある『栂池山荘』に宿泊)


   
             【 愛車でいざ出発! 】
                                    
                                           【 まだ陽が登りきらない早朝の比叡山を見る 】

                
                         【 敦賀湾を望む北陸道杉津サービスエリアで休憩 】

 ここから運転を娘に交代。富山では立山から劔の稜線が見えることを期待したが、厚い雲で覆われ見ることができなかった。朝日を過ぎるとトンネルの連続で海の景色が寸断される。
                                        
  
                    【 親不知を通過 】                            【 糸魚川IC 】

 糸魚川で高速を降りて、いよいよ大糸線に沿って国道483号線を南下する。この道は、子供が小さいころ四輪駆動のデリカ・スターワゴンでスキー場を目指し雪の道を、バリバリ音をさせながら何度も疾走したことが思い出される。
 途中、小谷道の駅で小休止の後、最初の目的地・栂高原を目指す。その日のうちに栂池自然園の散策をしたい(広い自然園を一回りするには3時間半くらいかかるとガイドブックには書いてあった。)と思っていたから、12時半にはゴンドラに乗りたいと予定していたから、間に合いそうでホッとした。
                               

                    
                           【 栂池高原到着 】

 宿泊予定の『栂池山荘』は標高1900m以上の所の湿原大地に広がる「栂池自然園」の入り口にあって、そこに行くにはゴンドラとロープウェイを乗り継いで行かねばならなかったが(もちろん、歩いても行けるが。)、宿泊プランの代金にその乗車券代も含まれていて、指定駐車場も確保されていた。その駐車場を探すのに少し手間取ったが、車から荷物を降ろしてゴンドラの乗り場に向かう。

     
              【 ゴンドラ乗り場の二人 】                   【 ゴンドラからロープウェイへ乗換 】

 ゴンドラを降りてからロープウェイ乗り場までは5分ほどの平坦な道を歩いて行く。

                    
                               【 ロープウェイの中から 】

 ロープウェイを降りれば200mほどの坂道を登ったところが宿舎である。「栂池山荘」の他に「栂池ヒュッテ」やら「記念館」やら「ビジターセンター」などの歴史を感じさせるどっしりした建物が並んでいる。下から歩いて来ればゆうに半日はかかってしまうだろうし、そんな計画だったら子供たちに敬遠され、参加させるのは難しかっただろう。そもそも私の体力が持たない。

         
                 【 ロープウェイを降りて、栂池山荘まであと一息 】

 荷物を置いて、早速散策に出かける。

                    
                                【 栂池自然園散策行程 】

 多少の雲は広がっているが晴れ間も見えて雨の心配はない。嫌がると思っていた”青年たち”も娘もルンルン気分で歩いていく。わたしもその後に続く。
 
     
                【 栂池自然園を出発 】                      【 最初の休息 】 

 始めのうちは付いて行けてたのが、30分も歩くと3人の姿は見えなくなる。暫く行くとベンチに座った二人が待っている。わたしが着くと歩き出す。その繰り返しである。

                                  
                                            【 風穴 】
 風穴の穴からは冷たい風が吹き出て、熱気を帯びた身体にあたると気持ちがいい。

        
                   【 桟道のゆっちゃん 】

 中学生二人と私の間に娘がはいり、距離を見計らっている。でも、こんなのんびりした気持ちで山を歩いた記憶はあまりない。山の稜線と山影を見て、確認しながら「あれは何々岳だ!」山の名をの同定しながら先を急ぐのが常で、花をめでながらゆっくり歩いたことなどほとんどない。

     
                 【 やっと、二人に追いつく 】                      【 私を待つ3人 】

 道も半ばを過ぎ、「浮島庭園」に差し掛かる。

        
                                   【 睡蓮を連想する幻想的な池 】

 それなりに楽しんでいる二人に娘が『メルヘン男子』と命名する。

               
                            【 浮島湿原のメルヘン男子 】 

 それまでほぼ平坦だった道が登りになる。木々が茂った丘を登ると園の最奥の「展望デッキ」に3時15分に到着する。

   
                               【 展望湿原に到着するも、何も見えず 】
                  
 ここは園内のはぼ最高地点で、ここからはその名の通り本来ならば、このベンチに座ったら正面に白馬三山から唐松岳当たりの稜線が見れるはずだった。しかし、あいにく厚い雲が一面にかかり見ることができなかった。残念! 

 少し休んでから、名残惜しみななら周遊コースを別の道で帰る。暫く進むと「園内の最高地点」と表示がある。白馬岳が見えるはずの反対側を見渡すと、歩いて北コースとその向こうに「ビジターセンター」やら「栂池山荘」らしき赤い屋根が見える。                           

                 
                            【 最高地点から自然園を見下ろす 】

 帰り道は下りで、行きよりずっと楽だったが、三人は先行しそのあと《5分遅れ》という展開を繰り返して、4時半過ぎに宿舎に到着。

                                   
                                  【 話を聞けば、若者二人は自分らの到着10分前には戻ったという 】

 夕食は6時からとなっていた。山小屋作りの建物だったが風呂も小さいながらちゃんとあって、夕食前にさっぱりする。

 ここの夕食が、実に凝っていて美味しく、あらかじめテーブルに置かれているのではなく一品一品運ばれてきて、その都度言葉を添えられたら、一流レストランの一皿とそん色のない上品な出来栄えだった。思わずビールを注文する。(料理にあったワインがあれば、そうしたかったがそれはかなわなかった。)高い山の中で、こんな美味しい料理が食べられるなんて、と感心してしまった。

      
                【 夕食会場  】                                  【 上品で美味しい料理ー写真には無いスープも最高  】

 食事後、外はまだ明るかった。

                          
                           【 夕食後、外へ-雲が晴れて山が見える! 右端が小蓮華、その左が白馬本峰 】

 植物園の入り口を進むと、昼間は見えなかった白馬の稜線が晴れて、くっきりした山の姿がそこにあるではないか!「ミズバショウ湿原」の中ほどまで進むと、正面に白馬岳の雄姿がくっきりと浮かぶ。

               
                        【 白馬鑓と杓子岳(望遠) 】

 その左には杓子岳と白馬鑓ヶ岳も。(いつかあの稜線を歩いたなあ~と思うと懐かしいというか感慨深い

 部屋に入る前、空は薄雲がかかっていたので、当初の予定していた「星空観察」は無理かと思ったが、宿に戻った後、ロビーで満天の星の写真を見ていたら、もしかしたら星が見れるかもと思い、また外に出てみることに。

                     
                        【 ロビーに展示の星空の写真-実際はこの5分の1ほどの星が見えた 】

 案の定、「満天の星」とまではいかなかったが、都会で見るよりはずっと鮮明な星空が見えていた。天の川も見えるし、北斗七星もカシオペア座も。夏の大三角らしき明るい星も見えて、何かの星座らしきものも沢山見ることができる。あらかじめ星座の予習でもしておけばよかったと悔やまれたが、後の祭り。それでもめったに見れない《プラネタリウムで見るよりずっと迫力ある星座》に、4人で飽きもせず1時間ほど見とれていた。

 9時過ぎ、部屋に戻り大部屋で4人、雑魚寝をする。

                               
                                         【 それでも、マンガを読む中学生 】

  【 第1日目 終わり 】

  【 連載第2回 旅行2日目後半 】に続く


 








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