切り株

日々、思ったこと気がついたことを形にして残した日記です。

ハプニング

2006年03月18日 | Weblog
前日からの雨が残ると覚悟していましたが、
一夜明けると青空が広がっていました。
が、「春一番だってこんなに強くはなかったよねぇ」
というような強風が吹き荒れる春の嵐とともに次男の卒業式が始まりました。


我が家では最後の小学校の卒業式で、
朝から親のほうが妙に落ち着きませんでした。
この小学校は私の母校であり、上の子の時からのかかわりなどで
ことさら思い入れが強いのです。

式が始まり「卒業生入場」の声が講堂に響き渡るとすでに目頭が熱くなり、
「いかんいかん」と思いながらビデオを握り締めていました。

106人の「卒業証書授与」が終わり、校長先生のお話の時、
ちょっとしたハプニングが起きました。
校長先生が「卒業生の皆さん、ご卒業おめでとう」と挨拶した後、
しばらく(10秒ぐらいでしょうか)言葉につまり、無言のまま時が過ぎました。
会場がざわざわし始めました。
なんと、校長先生は壇上で泣いていたのです。

妻によると、この校長先生はほとんど校長室にはいなくて、
普段から子供とよく触れ合っていたそうです。
作業着を着て校庭を掃除しているので、
よく用務員のおじさんに間違われるほどだそうです。
実は校長先生もこの学校3年目の今年、卒業生とともに定年退職なのです。
あの涙にはそんな理由があったようです。

そんな涙に誘われて、子供たちの卒業の言葉や歌の時には、
ファインダーの映像がよく見えなくなっていました。

校歌斉唱の時も、これからはあまり歌う機会はないと思うと、
思わず大きな声で歌ってしまいまわりの父兄に白い目で見られてしまいました。
結局は私の卒業式でもあったのかもしれません。

家に戻ってくると、
もう出番のないランドセルがポンと置いてありました。


今日は感傷的な気持ちのまま一日が過ぎていきました。
コメント (8)
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