河内国喜志村覚え書き帖

大坂の東南、南河内は富田林市喜志村の歴史と文化の紹介です。
加えて、日々の思いをブログに移入しています。

98 / 秋の風物詩

2023年11月08日 | よもやま話

道の駅で柿を買ってきた。
次の日、村の仲間から柿をもらった。
その次の日、我が相方の友達が甘柿と渋柿を持ってきてくれた。
そのまた次の日、家の裏のおばちゃんが「柿がぎょうさんなったさかい取りにおいで!」と言ってくれた。
断るのも失礼なので取りに行った。
昔っから在る古い村なので、どの家の庭にも柿の木がある。
だから、柿の木の無い家に柿が集中する。

江戸時代から続く古い家の柿は渋柿が多い。
渋柿を絞って漉(こ)した液体をニ、三年発酵させて「柿渋」を作るためだ。
醤油のような色で、殺菌・防腐・防虫・防水・消臭効果が高いので、木柱・板壁・漁綱、衣類、和紙などの補強に使われた。
さらには傷に塗ったり、下痢止に飲んだりする常備薬でもあった。
葉っぱにも抗菌作用があって、大和五條の柿の葉寿司に使われている。

柿渋を採るほどの量はないので、渋柿はもらった分だけ干し柿にする。
保存が効くし、便秘解消、血糖値を抑える効果、高血圧予防効果がある。
さて、大量の甘柿はどうしよう?
我が家の秋の風物詩、落花生を干していると、相方が、柿を入れた袋を幾つか車に積み込み「ほな、行ってくるわ!」と出て行った。
友達のところへ配りに行くのだ。
これも我が家のもう一つの秋の風物詩である。


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