ソフィア・コッポラ監督の最新作『マリー・アントワネット』。
一般的に悪女として知られる王女マリー・アントワネット。彼女の知られざる真実を、ソフィア監督が独自の視点で描いたこの作品。
事前の情報ではキルステンが帰国したため記者会見には来ないという噂だったのですが…来ましたよー、キルステーン!
キルステンが、ソフィア・コッポラ初監督作品『ヴァージン・スーサイズ』に出演して以来、今回で2度目のタッグですね。当時は幼さが残っていたキルステンもすっかり大人になりました。
さっそく記者会見の内容をご紹介!
Q:フランス革命についてのあなたの個人的意見を聞かせてください。
ソフィア:まあ、最初から凄い質問で始まるのね、でもフランス革命についての映画を作ったわけではないのよ。
Q:あなたにとってマリー・アントワネットは何を意味しますか?
ソフィア:マリー・アントワネットは私にとってデカダンスのシンボル。とても興味があって調べてみると、14歳でいきなりひとりで他国に来た少女だと知ってますます興味を持ちました。
Q:なぜこの作品の中ではマリー・アントワネットだけに焦点をしぼったのですか?そしてなぜキルステンを選んだのですか?
ソフィア:やはりマリー・アントワネットに一番興味があったし、18世紀のフランスが好きです。キルスティンは強く、深い部分のある女優。この役に最適だと思いました。
Q:マリー・アントワネットはモダンな女性だと思う?
キルステン・ダンスト:彼女の物事の感じ方は当時の人たちに比べると少し違ったのだと思います。
Q:あなたとマリー・アントワネットの生い立ちは似ていると思われる?
ソフィア:当然映画を作る際に、自分の私生活が反映される部分はあるけれど、私の環境とは全然違います。
Q:フランシスコッポラの娘として、父親に影響を受けてこの世界に入った?
ソフィア:若いころ父親の仕事をする姿を見て育ったから、彼のような仕事をしたいと望んできたわ。そして彼は私の思いを支えてくれ、彼と同じではなく、私独自のスタイルを持って進めることを望んでくれました。
娘を見守る父の図。ソフィアのパパ、フランシス・フォード・コッポラ(中央、ピンクのシャツ)
Q:カンヌでコンペに参加するのは難しいことだと思いませんか?デカダンスの世界を描くために4000万ドルを使うのは無駄だと思わない? 今朝のプレス試写でブーイングが出たことをどう思いますか?
ソフィア:決して莫大なお金を無駄使いしたとは思っていません。ダ・ヴィンチ・コードだってプレス試写でブーイングされましたよね。でも、今朝のブーイングの話は今初めて聞きました。
司会者:ここはカンヌだからね。そういうのも名物ですよ。
ソフィア:アメリカ人がフランスの物語を描くこと自体、フランスでは受け入れられにくい事ではあるでしょうね。
スティーブ・クーガン:ソフィアの映画が好きな人は必ずこの作品も気に入るはずだよ。でも、万人に受けることのほうが可笑しいのだから、嫌う人がいてもいいと思うんだ。
まるで姉妹みたいに本当に仲が良さそうなソフィア&キルステン。
Q:『マリー・アントワネット』はあなた過去2作の作品のトリロジー(3部作)の3作目って事ですか?
ソフィア:私の映画の主人公は常に若い女性のアイデンティティー探しがテーマでした。そして、この『マリー・アントワネット』は、この自分探しのトリロジーの最終章になったと思います。 キルステン・ダンスト:ソフィアは現代の映画監督で唯一女性の心の内面を描ける人です。同じ年代の女性が、必ず彼女の描く女性に類似点を見つけられると思います。
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会見場から去るジェイソン・シュワルツマン&キルステンに声をかけてみました
会見を通して、ソフィア監督とキルステンがお互い深く信頼し合っていることが伝わってきました。おとぎ話のようなソフィア・コッポラ・ワールドに、キルステンは適役だと…思いませんか?