WOWOWカンヌ国際映画祭ブログ

現地に飛んだスタッフが映画祭の様子を毎日レポート!

「VIVAカンヌ映画祭2008」再放送!!

2008年06月18日 | 番組情報

ここでWOWOWから番組のお知らせです!
6月13日(金)午後4:00、6月14日(土)午前10:00、6月18日(水)深夜2:30より「VIVAカンヌ映画祭2008」を再放送いたします!

5月14日から25日までの12日間に渡って南フランスの高級リゾート地カンヌで開催された世界最大規模のこの国際映画祭!!

今年も、世界中からスターやセレブが一同に集まり、興奮と熱狂の祭典となりました!

そんな、映画ファン注目のカンヌ国際映画祭!
今回はその模様を、オープニング作品『ブラインドネス』でレッドカーペットを歩いた木村佳乃さんをナビゲーターに迎えお伝えします!


番組概要
『The good, The Bad, The Weird』メインキャストのインタビュー


木村佳乃さん密着取材!


『Vicky Cristina Barcelona』記者会見


『The Exchange』の記者会見


など、内容盛りだくさん!!
どうぞ、お楽しみに!

「VIVAカンヌ映画祭2008」
6月13日(金)午後4:00
6月14日(土)午前10:00
6月18日(水)深夜2:30
詳しくは番組紹介にて
お楽しみに!






【蔵出しレポート】『Linha de passe』の役者4人のインタビューに成功!!

2008年06月18日 | 現地レポート

サンドラ・コルベローニ(Sandra Corveloni)が主演女優賞を獲得したウォルター・サレス(Walter Salles)監督作『Linha de passe』の役者4人のインタビューをマルチネーズホテルで行ないました。本日は、そのインタビューの模様を蔵出し。

以下はインタビューの模様。

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カンヌ映画祭期間中は、高級ホテルは映画関係者以外は立ち入り禁止状態になり、カメラを構えた一般人が有名人を一目見ようと入口周辺に集まります。

ここ、マルチネーズホテルは、その中でも年々ガードが強化していて、去年まではプレスパスを見せれば何も問われずに入れたのに、今年からは、ガードマンに理由を述べなくてはならなくなった!しかし、ガードマン達は映画関係者でないので、例えば「フェルナンド・メイレレス(Fernando Meirelles)のインタビューに来ました」と伝えたとこで、「そいつは誰だ?」なんて事になり、時間がギリギリだったりするとイラつく尋問だったりします!




マルチネーズホテルには、カンヌ映画祭出品作品の関係者やスター達が宿泊し、ロビ-で待っていると、ガエル・ガルシア・ベルナル(Gael garcia bernal)がエレベーターを待っていたり、エミール・クストリッツァ(Emir Kusturica)ディエゴ・マラドーナ(Diego maradona)が再会を喜んで抱き合ってたり、アルフォンソ・キュアロン(Alfonso Cuaron)が携帯電話で話してたり、天使のように可愛い小さな少女がバラの花束を突き刺して来るなあと思いきや、「こら、なんてことをするんだ、こっちで大人しく待ちなさい!」とイタリア語で怒るパパはヴァンサン・カッセル(Vincent cassel)だったりします。
『ブラインドネス (Blindness)』に出演した木村佳乃(Yoshino Kimura)さんも、伊勢谷友介(Yusuke Iseya)さんも、マルチネーズホテルに宿泊しました。



ウォルター・サレス監督の『Linha de passe』のジャンケットインタビューもマルチネーズホテルのレセプション会場で行なわれました。

大スターのジャンケットばかりの中、とっても和やかな雰囲気で行なわれた主演役者4名のインタビュー。
それもそのはず、役者はサレス監督の『セントラル・ステーション(Central do Brasil)』で主演を演じたヴィニシウス・デ・オリヴェイラ(Vinicius de Oliveira)以外は、一般人の中からキャスティングされているんです。

ヴィニシウス・デ・オリヴェイラも『セントラル・ステーション』以来ブラジルのテレビドラマに出演したり、今では立派な役者となっているように、João BaldasseriniJosé Geraldo RodriguesKaique Jesus Santosも、今後ブラジルの新星役者となっていくのでしょう。



撮影現場では、最年少のKaique Jesus Santosが、とても独創的だったらしく、“お兄ちゃんが女の子とサロンでイチャついてるところに、もう一人のお兄さんが帰って来て、彼等がイチャついてたソファーに一緒に腰掛けて、聖書の話をする”というシーンも、なんとKaiqueのアイデアだったそうです!

たしかに、この4人が横に並んだ時、一番リーダーっぽく落ち着いて見えたのが、Kaiqueだったかもしれない。Kaiqueの今回カンヌに来た感想は、“大スクリーンで映画を見るのは初めて。しかも、そのスクリーンに自分が映ってたので驚きだった!”とのこと。また、役者4名みんな、綺麗な女の人を沢山近くで見れた!と大喜びでした。



インタビューで横に並んだ4人のスニーカーがとっても印象的でした。


■『Linha de passe』
監督:ウォルター・サレス & ダニエラ・トマス
出演:ヴィニシウス・デ・オリヴェイラ、サンドラ・コルベローニ、Ana Carolina Dias




「VIVAカンヌ映画祭2008」
6月18日(水)深夜2:30
詳しくは番組紹介にて
お楽しみに!







【蔵出しレポート】ロレアル親善大使 ミラ&ミシェルの単独インタビューに成功!!

2008年06月17日 | 現地レポート

カンヌ映画祭のオフィシャルスポンサーである、ロレアル親善大使のミラ・ジョヴォヴィッチ(Milla Jovovich)ミシェル・ヨー(Michelle Yeoh)の単独インタビューを、マルチネーズホテルの最上階テラスで行ないました。本日は、そのインタビューの模様を蔵出し。

以下はミラ・ジョヴォヴィッチとミシェル・ヨーの単独インタビューの模様。

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■ミラ・ジョヴォヴィッチの単独インタビュー。
ヴィム・ヴェンダース (Wim Wenders)のコンペ出品作品『Palermo Shooting』では、妊婦姿で登場したミラ・ジョヴォヴィッチ。




なんと、全裸カットもあり、妊婦のお腹を披露していましたが、インタビューでは、子供を産んで全てが変わったと話していました!
しかし、つい最近子供を産んだばかりとは思えない、モデル体形です…さすがだ。




■ミシェル・ヨーの単独インタビュー。
アジアン・ビューティーで、大人のエレガントな女性の美を凝縮したようなミシェル・ヨー。
本当に美しい…。



カンヌ映画祭では、以前審査員メンバーとしても活躍。
インタビュー中に、中国での地震の話になり、ボロボロっと大粒の涙が溢れ出してしまうと言うハプニングもありました。
本当に素敵な女性です。






「VIVAカンヌ映画祭2008」
6月18日(水)深夜2:30
詳しくは番組紹介にて
お楽しみに!







【蔵出しレポート】クロージング作品『What Just Happend?』記者会見の模様

2008年06月13日 | 現地レポート

映画祭でクロージング作品として上映されたハリウッドのプロデューサーを主人公にした風刺コメディー『What Just Happend?』!本日は、その記者会見の模様を蔵出し。

以下は『What Just Happend?』記者会見の模様。

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左から、ロバート・デ・ニーロ(Robert De Niro) 、監督のバリー・レヴィンソン(Barry Levinson)、プロデューサーのアート・リンソン(Art Linson)、プロデューサーのトッド・ワグナー(Todd Wagner)

映画祭最終日、しかもコンペ作品ではないので、記者会見に集まっているプレスの顔触れも普段と違うような光景。どうみてもデ・ニーロのファンが集まった様子でした!ハリウッド業界内で負けている強者たちが巧妙に描かれていました。ハリウッドにとっても、カンヌ映画祭がどれだけ大事な位置にあるのかなども良く理解できました!





質問:
ハリウッドを揶揄することについて

アート・リンソン:
これは、絶望やイカサマなんかに関する映画なんだ。これが、ハリウッドに対する、"F○ck-you movie"だって?全然違うね。 僕自身、普段馬鹿にしているような人たちよりもさらにもっと馬鹿だったしね。僕たちの意図するところは、極まじめな視点から、内部を良く知る人間の目で、どれくらいこの業界が笑えるかってことを示したかったんだ。

質問:
自分自身のイメージを冷やかす事を出演俳優に承知させたことについて

バリー・レヴィンソン:
俳優の方も積極的だったよ。例えば、ブルース・ウィリス(Bruce Willis)。参加したがったし、自分のイメージを馬鹿にする事や、自分を悪く見せる事を喜んでた。趣旨と、ロバート・デ・ニーロが参加するって事や、アート・リンソンの本に基づいてっていうことを説明してシナリオを送ったんだ。翌日には、彼から電話がかかってきてね、すごいいいよ、絶対したいって言ってきた。契約訴訟手続きを起こすってエージェントに連絡なんかしなかったよ。参加する事をすごく喜んでいたんだ。それは、ショーン・ペン(Sean Penn)も同じだよ。



質問:
カンヌが映画産業を代表している事について

バリー・レヴィンソン:
カンヌは、映画が世に出るための糸口として知られているんだ。プロデューサーやスタジオ、監督にとってここは特別の場所なんだ。だから、プロデュースするとき、カンヌで終わるようにする。カンヌ映画祭はアメリカで注目されている。だから、アート・リンソンはカンヌを出したんだ。映画は国際的なものだ。アメリカだけで満足するようではいけない。映画はいろんな国で見られる必要があるんだ。だからカンヌは大切なんだ。国際市場へと広がるからね。人間関係の上でもカンヌはまた特別だよ。カンヌで評価を得るということは大変な価値があるんだ。

質問:
演技について

ロバート・デ・ニーロ :
彼はこの役に長い間ついてきたからね。僕はただ、シナリオにアート・リンソンが吹き込んだリズムだけが気になってた。アート・リンソンは、タイミングとコメディーのセンスがすごくあるんだ。このリズムを守らなきゃってそのことに必死でね。ちょっとデイヴィッド・マメット(David Mamet)のイメージだよ。彼の台本には独特の手法があってね、役者は何をするのか絶対に知っておかないといけない、台詞を完璧にしておかないといけないんだ。同じ事をこの撮影でも感じたよ。ちょっと即興だけど、結果的に正確であることを要求されていたんだ。



質問:
カンヌについて

ロバート・デ・ニーロ :
もっとゆっくりしたいもんだ。
他の映画祭で審査員の経験もあるんだがなあ。いつカンヌからお声がかかるかって期待してるんだけど!




■『What Just Happened?』
監督:バリー・レヴィンソン
出演:ロバート・デ・ニーロ、ショーン・ペン、ブルース・ウィリス、ロビン・ライト・ペン




「VIVAカンヌ映画祭2008」
6月14日(土)午前10:00
6月18日(水)深夜2:30
詳しくは番組紹介にて
お楽しみに!





【蔵出しレポート】『Synecdoche, New York』記者会見の模様

2008年06月12日 | 現地レポート

『エターナル・サンシャイン(Eternal Sunshine of the Spotless Mind)』、『ヒューマン・ネイチュア(Human Nature)』、『マルコヴィッチの穴(Being John Malkovich)』等の脚本家として名高いチャーリー・カウフマン(Charlie Kaufman)の初監督作品として注目されてる『Synecdoche, New York』!本日は、その記者会見の模様を蔵出し。

以下は『Synecdoche, New York』記者会見の模様。

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すっごく面白いけど、空腹時に試写に行ってしまい、頭の中がグルグルになり、大変な目に遭いました…!しかし、チャーリー・カウフマンの世界観は淡い色なのに強烈、といのが凄いです。


左からチャーリー・カウフマン監督、キャサリン・キーナー(Catherine Keener)、フィリップ・シーモア・ホフマン(Philip Seymour Hoffman)、サマンサ・モートン(Samantha Morton)、プロデューサーのスパイク・ジョーンズ(Spike Jonze)

質問:
テーマについて

チャーリー・カウフマン:
僕は自分の頭の中で考えてる事を脚本に反映させるんだ。
結果的に、老衰、死、病気になってしまった!

質問:
タイトルについて

チャーリー・カウフマン:
僕は、ちょっと込み入った、あんまり内容を明かさないようなタイトルが好きなんだ。前回の映画は『Eternal Sunshine of a Spotless Mind』っていうタイトルにした。ちょっと覚え難いっていう理由からね。自分でもちょっとの間思い出せなかったよ。時間が経つと最後には思い出してね、そうしてそれは観客も同じ事だって気付いたんだ。今回の映画のタイトルで、観客は新しい言葉を発音することを覚えるよね。悪くないんじゃないかな。



質問:
まだ経験の浅い監督に指導される事について

フィリップ・シーモア・ホフマン:
チャーリーにはびっくりさせられるよ。撮影初日から、既にすごく考えていたし、良く勘が働いていたし。ときにはすごくまじめだし、ときには、とっても軽いときもある。この役は難しくてね、チャーリーが手伝ってくれたんだ。チャーリーは友達だし、友達は困難を乗り切るために手伝ってくれる。チャーリーは撮影の間、僕のあらゆる面を突き破ったと思うよ。あんまり気持ちのよいものではなかったけどね。

質問:
初監督ということについて

チャーリー・カウフマン:
あんまり不安はなかったね。もちろん、すごく記念すべき事だよ。100人を超える役者、舞台装置があるわけだし。でも、一つずつ障害を乗り越えていったんだ。もちろん、困難もあったさ。でも実際に、役者と働くのが僕は好きだし、役作りに関する必要な細かな事柄を話すのがすきなんだ。…書いているときは、きちんとした目標はなかった。アイデアがあって、面白いと思って、もっとそれを深めようとしたんだ。書く事と監督するという事の違いは、たくさんの人がそのプロジェクトに参加しているってことだ。それを生かさないっていうのはつまんないよね。僕は絶対に、僕みたいに行動するように指導したりはしないよ。だから役者と相互に話し合ったんだ。特にフィリップとはね。共同作業だよ。こうやって役柄ができていったんだ。シナリオがあって、役者と話し合ってということから作中人物が生まれていったんだ。

質問:
脚本家としてのチャーリー・カウフマンについて

スパイク・ジョーンズ:
彼のシナリオはとても明確だ。『マルコヴィッチの穴』では、毎日新しいアイデアを出す必要はなかったよ。でも撮影中はいろんなことを試した。テキストを尊重したけど、時には、それっておもったときには自由に行動もしたんだ。時々、会話がどうなったかって聞いてね…。でも彼は臨機応変でね。技術的問題で撮影できないこともあるって知ってるしね。

質問:
監督としてのチャーリー・カウフマンについて

スパイク・ジョーンズ :
『Synedoche, New York』はすばらしい映画だ。チャーリーは物語の問題を解決するのに、アーティスティックな部分や意図は完全に残しながら持っていたアイデアを潔く捨てたしね。神父のシーンがその例さ。僕の好きな場面の一つだよ。


■『Synecdoche, New York』
監督:チャーリー・カウフマン
出演:フィリップ・シーモア・ホフマン、ミシェル・ウィリアムズ、サマンサ・モートン、エミリー・ワトソン、キャサリン・キーナー




「VIVAカンヌ映画祭2008」
6月13日(金)午後4:00
6月14日(土)午前10:00
6月18日(水)深夜2:30
詳しくは番組紹介にて
お楽しみに!





【蔵出しレポート】木村佳乃さん単独インタビューに成功!

2008年06月06日 | 現地レポート

フェルナンド・メイレレス(Fernando Meirelles)監督『ブラインドネス (Blindness)』に出演した木村佳乃(Yoshino Kimura)さんにインタビュー!
撮影の裏話や演技に対する思いなどを話してくださいました。



質問:
『ブラインドネス』の役作りはどうしたんですか?

木村佳乃: 
大変でしたよ!目の見えない役を演じるのは初めてだったので、カナダで二週間くらいワークショップがあって、毎日アイマスクをしたまま車で知らないところに連れて行かれ、その建物の中を歩き回ったりとかしてました。リハーサルもたくさんしたし、全てが初めての経験でした。


質問:
オーディションを受けられたとお聞きしましたが…

木村佳乃: 
オーディションが変わっていて…。とても緊張して行ったんですけど、話しただけ帰されたんです。それで不安になっていたら電話をいただきまして、次の日また来てくれと言われました。その時お芝居をしまして、役をいただきました。



質問:
他のキャストのみなさんと共演なさっていかがでしたか?

木村佳乃: 
みなさん本当にプロで、協力し合うことができました。みなさんオープンで、ある意味楽でした。上下関係も国境もキャリアも性別も超えた関係だったので、すごくやりやすかったです。ジュリアン(・ムーア)みたいな大スターでさえすごくフランクで。ほんと楽しかったんです、クリエイティブで。



質問:
演技に興味を持ったきっかけは?

木村佳乃:
中学時代、アメリカに住んでいたんですけど、夏目漱石さんの小説が大好きだったんです。『三四郎』『こころ』『それから』が大好きで、松田優作さんと藤谷美和子さん出演、森田芳光監督の映画『それから』を観た時にすごく衝撃を受けたんです。アメリカで観たんですけど。そこからですね、日本の映画に興味がわいたのは。


質問:
映画に対する思いとは?

木村佳乃:
自分が演じる役柄にリアリティを持たせようといつも心がけているんです。それが「わーやだな」でも「素敵だな」でも何でも良いんです。何かを感じていただけて、少しでもその観てくださった方の人生の糧になればいいなって思ってます。そういう風に思っていただけたらこれほど幸せなことはないと思うんですね。なので自分の演じる女性像には全体力を注いでいます。

このインタビューの模様は番組で!


■『ブラインドネス』
監督:フェルナンド・メイレレス
出演:ガエル・ガルシア・ベルナル、ジュリアン・ムーア、マーク・ラファロ、伊勢谷友介、木村佳乃


11月全国ロードショー

「VIVAカンヌ映画祭2008」
6月8日(日)午前11:00ほか
詳しくは番組紹介にて
お楽しみに!




【蔵出しレポート】カンヌ恒例「CINEMA DE PLAGE」にクリント・イーストウッドが登場!!

2008年06月06日 | 現地レポート
カンヌ恒例「CINEMA DE PLAGE」にクリント・イーストウッド (Clint Eastwood)が登場!本日は、そのイベントの模様を蔵出し。

以下は「CINEMA DE PLAGE」のイベントの模様。

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カンヌ映画祭公式上映プログラムの中には、「CINEMA DE PLAGE(ビーチのシネマ)」と言う上映があり、名前の通り、カンヌのビーチでの野外上映です。ビーチ・スクリーンの前にはビーチ・チェアが置かれ、贅沢な映画鑑賞ができます。しかも、横は市営ビーチなので、映画関係者でない一般人でも砂浜に寝転んでみる事ができます!




その中で一番の話題は、『ダーティーハリー(Dirty Harry)』の上映でクリント・イーストウッド (Clint Eastwood)が舞台挨拶をするという、Warner Bros.の85周年を記念したイベント。

クリント・イーストウッド:
皆さん、ありがとうございます。波がやってくるから、早くすませないとね。今日は、37年前に僕がドン・シーゲル(Don Siegel)監督と作り、また僕の俳優人生で非常に大きな意味をもった作品を上映します。5.1サウンドになおされています。もしかしたら、この映画では僕が誰なのか、よくわからない人がいるかもしれない。この映画で僕の髪はまだ焦げ茶だしね!この場にいられて非常に嬉しいです。ではよい映画を!




クリント・イーストウッドは、コンペティション作品『The Exchange』でカンヌ入りをしていたので、そのついでのボーナスという感じでした。

このイベントの模様は番組で!


「VIVAカンヌ映画祭2008」
6月8日(日)午前11:00ほか
詳しくは番組紹介にて
お楽しみに!







【蔵出しレポート】『Linha de passe』記者会見

2008年06月06日 | 現地レポート

サンドラ・コルベローニ(Sandra Corveloni)が主演女優賞を獲得した、ウォルター・サレス&ダニエラ・トマス(Walter Salles & Daniela Thomas)監督の、『Linha de passe』の記者会見模様。




この作品は、『モーターサイクル・ダイアリーズ』を監督したウォルター・サレスと、ダニエラ・トマスが共同監督し、役者はサレス監督の『セントラル・ステーション(Central do Brasil)』で主演を演じたヴィニシウス・デ・オリヴェイラ(Vinícius de Oliveira)以外は、一般人の中からキャスティングしているんです。

長編映画初挑戦で、今回のカンヌ国際映画祭主演女優賞をとった43歳のサンドラ・コルベローニ(Sandra Corveloni)は、お腹の子供を亡くしたばかりでカンヌには来れませんでした。

記者会見には、ヴィニシウス・デ・オリヴェイラと、父親違いの兄弟役を演じた映画初出演の、João Baldasserini、José Geraldo Rodrigues、最年少のKaique Jesus Santosが参加しました。


ヴィニシウス・デ・オリヴェイラ(左)、ウォルター・サレス(右)


João Baldasserini


José Geraldo Rodrigues


Kaique Jesus Santos


現代の映画監督の中でも、一番繊細で人間的だと思えるウォルター・サレス監督。
毎回彼を観察していて感銘するのですが、例えばこのような記者会見場などでは、会見の後でジャーナリストや映画関係者が、監督や役者達にどっと押し寄せてサインや写真をとったり、映画について話を続けたりします。そういう要望に最後まで応対するのは、このカンヌ映画祭でウォルター・サレス監督だけと言っても過言ではないのです!




『Linha de passe』も、こんなに、繊細で、人間愛に満ちたパーソナリティーだからこそ生まれたんだなあ、と思える、なんとも心の洗われる作品です!父親違いの四人の子供達を母親一人で育ててる貧困な家庭の物語なのに、なぜか、見終わった後、子供が欲しいなあ、って思ってしまったのが不思議!!!これぞ、ウォルター・サレスマジックなのでしょうか!!愛情を感じられる作品なのです!




質問:
この映画のインスピレーションはどこから得たのか。

ウォルター・サレス: 
Kaiqueの演じた役は、ブラジルで4、5年前、本当におこった事をモデルにしたんだ。映画は、事実に即して作られているんだ。若者と、自己を再発見する人々を描く映画を作りたかったから、僕はダニエラ・トマス(1995年に『Foreign Land』を共に監督した)と一緒に、裕福な日常生活をまず捨てたんだ。そうして今まで映画に出演した事がない俳優たちを集めた。この映画に出演している俳優たちの99パーセントが映画初出演なんだ。俳優だけじゃない、技術陣もだよ。




質問:
二人で監督する事について

ダニエラ・トマス:
ウォルターはとっても寛大な人間でね、私にこんなすばらしい経験を一緒にさせてくれるなんてほんと気が違ってるわよね。私達二人が作る映画って言うのは、ウォルターが一人で監督するときの映画とは全く違うんです。二人で居ると、10にも12にも20にもなる。どっちが上とかそういうことはまったくなく、スタッフみんなで作り上げた作品と言えるでしょう。俳優、技術、皆うちとけていて、カメラの後ろでは話が弾んでいました。すごく開放的で、なんでも話し合ったし、皆気持ちよく仕事ができた。大きな一つのファミリーみたいなものでした。みんなこの家族の一員でいることを喜んでいたわ。

ウォルター・サレス: 
二人で監督するって言うのは、集団で行う冒険っていう映画のアイデアにちょっと回帰するものだね。
時々こういうことを実験するっていうのは僕にとって興味深い事なんだ。こういうことは、いつもいつも行うのは難しい、でも、何本か一人で撮ってみて、集団って言う映画のエッセンスに帰ることができる、他者の視点によってさらに豊かになる映画について考える、そういうことは、とってもインスピレーションを生むし、ただこのプロジェクトを豊かにするだけではなくて、他のプロジェクトも豊かにするんだ。例えば、ダニエラと一緒に撮影するとき、結果は、自分一人で監督するときよりも、ざらざらとした粗野な感じになるような気がするんだ。でも僕はこの危険な感じがすきなんだ。二人でするときは、いつもより行動的だし、即興的だ。俳優たちをシーンに束縛しないし、俳優を追うよう心がける。カメラは、俳優の手助けのような役割をしているんだ。絶対にしないといけないというようなものはなくて、まったく予測していない事がおこる事がしょっちゅうだ。映画中の25~30パーセントがシナリオには書かれていない。とても自由で面白い。僕には時々こうした冒険が必要なんだ。


ウォルター・サレス(左)、ダニエラ・トマス(右)


質問:
サンパウロでの撮影について

ダニエラ・トマス:
サンパウロの町は、台本と同じくらいこの映画にとって重要。巨大都市で、逃げ場がないのです。リオと違ってね。リオは大きい町だけど、海がある。だから逃げ出すという可能性をまだ持っています。でもサンパウロにはなにもない。通りと、建物と、トンネルと、橋があるだけ。サンパウロって言う町は、世界の果てみたいな町。脚本を書き始めるにあたって、私たちはサンパウロに行きました。私はこの映画に登場する地区をまだ全部は知りませんでした。そこでまず町に溶け込んで、現状を理解しようとつとめました。映画に登場する地区は、シナリオを書き始めたときに選んだのです。理論的だったり、抽象的だったりといった場所ではないのです。私たちはこの地区の人々がどんな暮らしをしているのか知った上で書いたのです。


質問:
シナリオについて

ダニエラ・トマス:
劇的な展開が必要だったのです。あと、複数の登場人物間の移行もね。彼らが会うから移行するっていうんじゃなくて、川で言うと支流が本流に流れ込むような、そういう感じで話が進んでいく。彼らの物語がお互いに交わってゆく。映画は、交わり合い、またさらにとけ込んでゆく物語がまるで三つ編みにしたひもみたいになるように考えられています。それぞれの物語は独立したものではない。


質問:
父親の存在がないことについて

ウォルター・サレス: 
最近ブラジルにおいてある統計が発表されてね。それによると、父親の居ない家庭がおよそ25~28パーセントを占めるそうだ。統計学上驚くべき数字だよ。父親のいない家庭はどんどん増えていっている。その結果、母親一人で子供を育てる家庭、母親が父親と母親の役割を一度にしないといけない家庭、母親が戦わなければならない家庭というのにぶちあたる訳だ。僕にとって、母子家庭の母親って言うのは、精神的抵抗者という存在だね。この映画をみればよく分かるようにね。




ウォルター・サレス(左)、ダニエラ・トマス(右)


■『Linha de passe』
監督:ウォルター・サレス & ダニエラ・トマス
出演:ヴィニシウス・デ・オリヴェイラ、サンドラ・コルベローニ、Ana Carolina Dias




「VIVAカンヌ映画祭2008」
6月8日(日)午前11:00ほか
詳しくは番組紹介にて
お楽しみに!





【蔵出しレポート】ガエル・ガルシア・ベルナルの単独インタビューに成功!

2008年06月05日 | 現地レポート
『ブラインドネス(Blindness)』ガエル・ガルシア・ベルナル(Gael Garcia Bernal)フェルナンド・メイレレス(Fernando Meirelles)監督の単独インタビューに成功!本日は、そのインタビューの模様を蔵出し。

以下はガエル・ガルシア・ベルナルとフェルナンド・メイレレス監督の単独インタビューの模様。

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■ガエル・ガルシア・ベルナルの単独インタビュー
質問:
日本の役者と共演してみて?

ガエル・ガルシア・ベルナル:
木村佳乃(Yoshino Kimura)伊勢谷友介(Yusuke Iseya)は最高!人として素敵で知的だし、友達になった。



質問:
出演者が家族のように仲良くなったそうですが、日本の文化を教えてもらったりした?

ガエル・ガルシア・ベルナル:
色々教えてもらったけど…二人には僕が日本を訪れた時に体験した話をしたりしたよ。次回はあの二人と一緒に行きたいな。
5年前旅行者として行った時とはまた違った体験が出来ると思う。

質問:
今まで観た映画で影響をうけたものは?

ガエル・ガルシア・ベルナル:
ダンボ



質問:
カンヌへ来る若い監督へのメッセージは?

ガエル・ガルシア・ベルナル:
まず最初に作品を持ってくる時に大切なのは、とにかく作り終える事。そして、最初の作品は次回作の助けになる程度で終わるかもしれないということを心得ておく事。一つ目の作品は、“次こそは頑張るぞ”と思う為に存在するようなものなんだ。またこの映画祭は、作品の規模や裏事情関係なく、公平に判断されるということ。良い作品であれば、その噂は入ってくるもん。



質問:
原作でのこの役はもっと怒りに満ちていたように思えますが、なぜ違った演じ方をしたのですか?

ガエル・ガルシア・ベルナル:
本だともっと説明ができるから。映画だとそこまで説明できない、ただ見せることしかできないからね。




■フェルナンド・メイレレス監督の単独インタビュー
質問:
日本人のキャストや製作陣について

フェルナンド・メイレレス監督:
佳乃は友介よりも日本的な人だと思う。友介はイタリア人のような男だよ。ハグしてくるし、そんな彼が大好きさ。二人とも他のキャストやクルーと凄く仲良くなっていた。彼は日本的じゃないよね。記者会見で興味深いことを言っていたよね。感情表現がストレートな英語のほうが、楽だって。



質問:
人生を変えた映画は?

フェルナンド・メイレレス監督:
ブラジルの映画。
今まで4作しか作ってないけど、今回はパーソナル作品となった。
次回は、もっと軽い作品にしたい。



質問:
若いフィルムメーカーへアドバイスは?

フェルナンド・メイレレス監督:
今までの人生、リスクを覚悟で映画を撮ってきた。『シティ・オブ・ゴッド(Cidade de Deus)』も馬鹿だけど自分の金をつぎ込んで、無名の人間を使い、皆が目をつむりたがるブラジルの貧しい所にあえて焦点を当てたのもリスキーだった。この映画『ブラインドネス』も、とても複雑で大変だったけどね。私は常にリスクを負う事を恐れず進んでいるんだ。次回作はコメディだしね。



このインタビューの模様は番組で!


■『ブラインドネス』
監督:フェルナンド・メイレレス
出演:ガエル・ガルシア・ベルナル、ジュリアン・ムーア、マーク・ラファロ、伊勢谷友介、木村佳乃


11月全国ロードショー

「VIVAカンヌ映画祭2008」
6月8日(日)午前11:00ほか
詳しくは番組紹介にて
お楽しみに!






【蔵出しレポート】ジャック・ブラックの単独インタビューに成功!

2008年06月04日 | 現地レポート
『カンフー・パンダ(Kung Fu Panda)』の主演ジャック・ブラック(Jack Black)の単独インタビューに成功!本日は、そのインタビューの模様を蔵出し。

以下はジャック・ブラックの単独インタビューの模様。

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質問:
カンヌの印象は?

ジャック・ブラック:
カンヌは取り乱した感じだよね。写真を撮ろうと必死なカメラマンに、劇場に入れないお客さん…で大変なことになっている。僕はスターよりもカメラマンの数に毎回驚くよ。



質問:
あなたの魅力とは?監督があなたがいたからこそこの作品が実現したとおっしゃってましたが。

ジャック・ブラック:
僕に聞かないでよ。僕が言ったら、偉そうな奴みたいだもん。

質問:
その成功の秘訣は?

ジャック・ブラック:
何だろうね。でも、人を笑わせるのは元々好きなのが良かったのかね。言葉を大袈裟に発音する所も良かったりするのかも。ピエロのテクニックを若い頃取得したんだ。得意だったのでそこに力を入れたのさ。



質問:
アンジェリーナ・ジョリー(Angelina Jolie)の魅力は?

ジャック・ブラック:
彼女の独特な話し方は人々の心に響くんだと思う。彼女の言葉には重みがあるのさ。声も誠実さが滲み出ている。素晴らしい才能だよね。彼女の豊富な人生経験が深みとなって表れているんだと思う。人生が仕事にも生かされているんだよね。

質問:
最後に、日本のファンの皆さんへ

ジャック・ブラック:
日本のみんな!「カンフー・パンダ」見て頂戴、俺が出てるぜ。



このインタビューの模様は番組で!


■『カンフー・パンダ』
監督:マーク・オズボーン&ジョン・スティーヴンソン
出演:ジャック・ブラック、ダスティン・ホフマン、ジャッキー・チェン、ルーシー・リュー、アンジェリーナ・ジョリー



7月26日(土)全国拡大ロードショー

「VIVAカンヌ映画祭2008」
6月8日(日)午前11:00ほか
詳しくは番組紹介にて
お楽しみに!