WOODBASE BLOG.

普通の主婦が製材所の事務員さん始めました。

吉野材の魅力・山の現実

2009-08-23 | ⇒ その他
奈良町物語館で行われた、住まいのセミナーに参加してきました。
テーマは、「魅力発見!吉野の杉と桧」です。

物語館の1階の座敷で、みんなで輪になり川上の材についてのお話を聞きました。

500年の歴史を持つ始まる吉野の林業や土倉翁のお話などに始まり、手をかけて育てられた川上村産材の特徴などを、わかりやすくお話してくださいました。

中でも興味深かったのは、川上村の林産組合の方のお話の中にあった、山からの木材の出材量のお話です。
年間、15,000~16,000㎥ほどの出材量があるそうなのですが、実は山にはまだ10倍ほどの供給量があるのです。
長い年月をかけて育てられた吉野杉。250年生であっても、間伐をして本当なら出材の時期を迎えた木がたくさんあります。
しかし、ヘリでの高い出材コストや木材の価格の低迷などが原因で、採算が合わなくなり、山には良材の木が余るほどあるのに、山から木が出せないという現状です。





こちらは、十分な山の手入れ・集材ができず間伐をしないまま放置し、林で立ち枯れを起こした桧の写真(右手前)。

写真のように残っているのは桧の赤身の部分で、赤身のまわりのし白太が朽ちている様子です。
枯れても風雨にさらされてもなお、腐らない赤身の部分は、建物の土台の部分に使用してもしっかり腐らず建物を支えてくれることを教えてくれました。

ほかにも強度にも優れ、住むほどに味の出る、など吉野杉・桧の魅力をたくさん発見したのですが、良材を育てる山が手入れが昔ほど十分に行えなくなっている現実についも改めて考えさせられました。

「木を使う」ということが「山を育てる」ということにつながるということを実感した日でした。

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M’09

2009-08-20 | ⇒ 製材日記
川上村・木匠塾。

今年も近畿の7つ大学の学生さんたちが8月7日~13日にかけて、村内で制作ワークショップを実施しました。
今年はなかなか天候にめぐまれず、雨に悩まされ作業するのも大変だったそうなのですが、最終日にはお天気にも恵まれました。
わたしも村内に制作物を見学をしてきました。

材料はすべて川上村産の杉の間伐材。
丸太の形を活かした制作物を自分たちの手で加工しています。





『コミュニケーションツール』と呼ばれるベンチやテーブル。
接合に使ったボルトがポイントのようで、場所や使い方によって
テーブルの形やベンチの組み合わせを自由に変えることができます。





数年前に制作されたパーゴラの修復や、白川渡オートキャンプ場に作られた遊具たち。
なかなか限られた時間の中でこれだけのものをつくろうと思うと、大変だった、間に合うか不安でしょうがなかったという感想を聞きました。
また、丸太一本一本大きさや曲がり方も違うので、組み立てのときの微調整も大変だったと。

講評された方の中からは、「制作物を作って終わりではなくて、そのあとのメンテナンスをすることが大事」といったことや「モノをつくる、ということだけでなく、そのモノを通した交流することがこれから必要、ハード面だけでなくソフトな面が欠けているのでこれからの課題にしたい」といった声も聞かれました。

本当に、こんなに大勢の学生たちが村にきて生活をし、制作に取り組む、なかなかないことだと思います。村内外の人たちとも、もっと交流が深まればとわたしも思いました。

また川上村に遊びにきてください^^


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木の学校

2009-08-18 | ⇒ 製材日記
お盆も終わって、昨日からウッドベースも仕事はじめです。

お盆のあいだ、キャンプ客など、吉野川もとても賑わっていました^^
川上村でも、木匠塾が開かれ、多くの学生さんが訪れました。

活動拠点となる「木匠館」という建物が家の前にあるのですが、数年前までは「TONTON工作館」という名で子供たちが工作を楽しむための施設、さらにそのもっと前には、私の父も通っていた川上村の中学校となっていた建物でした。


ちょっとボケていますが^^;



外観とるの忘れちゃいました;
ちっちゃいころからよく遊んだ建物。
階段や廊下を歩くと、鳴る、「キシキシ」という木の音がたまらなく大好きでした。
はだしで歩くと気づく、使い込まれた感じの木のすりへったデコボコの感じ。

こんな学校、今でもあったらいいなぁと思いました。

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羽根建祭りでした!

2009-08-10 | ⇒ EVENT
土曜・日曜と行われた、大阪の(有)羽根建築工房さん主催の羽根建祭り@ポリテクセンター、大盛況でした



ウッドベースの展示コーナー、杉をはじめ、ブナや栃、欅、タモなどの板の展示。
また、今回は吉野の樽丸づくりのことや、桶、杉の間伐材を使ったおもちゃなどの展示もしました^^
展示物を置いている台は、長さ5mの杉の耳付き板!
存在感大でした。

お隣(右手前に見えるかわいい椅子たち)は大阪で国産材の家具を作っている、ZOOさんのブース。



『年輪を数えてみよう』では、樹齢140~150年の杉丸太の年輪を粘り強く数えるお客さんの姿も。
年輪の細かさに、数えるのが一苦労でした。






おなじみ、『吉野杉でお箸を作ろう!』のコーナー。
親子連れでお箸づくり^^
今回はお土産に杉・桃・桜で作ったお箸置きも用意しました。

初めて触るカンナ。
お父さんに教えてもらいながら、木を削る感触を楽しんでいました。
「こんないにちっちゃいカンナがあるの!」と驚かれる方も。







1.5坪ハウスの棟上げや丸太切り、土塗りやめずらしいヤリ鉋やちょうな、などなど、イベントも盛りだくさんで、お客さんもめいっぱい土と木に触れ合えたと思います


本当に、ご来場いただいたお客様、羽根建築工房のスタッフの方々、業者の皆様、ありがとうございました。


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お箸づくり体験します^^

2009-08-07 | ⇒ NEWS
告知です☆☆


明日・明後日と、大阪の(有)羽根建さん主催の羽根建祭りに参加します^^


鉋削り体験や、丸太切り体験、土壁塗り体験などさまざまな催しものが行われるこのお祭り。
家づくりのことが体験しながらわかるとても楽しいイベントです。

ウッドベースからも、以前行った『吉野杉でお箸をつくろう!』のコーナーを出します^^
木材・板や吉野杉の樽・桶などの展示もしますので、ぜひお越しください。



羽根建祭り
2009年8月8・9日場所 ポリテクセンター関西

詳しくは、 (有)羽根建築工房 さんのホームページでご確認ください^^



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『伐り旬というものがあるのですよ。』

2009-08-07 | ⇒ その他
ということを学びました(タイトルの通りです)。

家の近くに落ちている桜の小枝で箸置きを作ろうとしました。
(枝を折ってきたんじゃないですよ!)

すると。。。



すっぽり!
皮がキレイにとれてしまいました

春先~の枝は、ちょうどやわらかい夏目が皮の下にいるので、めくれやすいのです。



↓ こちらは、ご近所、「大東木材」さんからいただきました桜と桃の枝です。



ちゃんと冬の間にとってきた枝だそうです。
冬の間に育った枝は、皮とかたい冬目がくっついています。

「伐り旬」というものをちゃんとわかっておかないと、と学んだ一日でした。
ありがとうございます><



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樽丸作りを見学してきました。

2009-08-03 | ⇒ その他
先週、地元・川上村で樽丸作りをしていらっしゃる春増さんを訪れました。

「樽丸」とは、吉野杉から作った「クレ」と呼ばれる酒だるの側面の板を、運搬のために竹の輪の中に詰め込んだ束のことです。
吉野杉の持つきめ細かな年輪と香りの良さが好まれ、酒造が盛んだった兵庫県の灘や伊丹などで使われる酒樽のために製作が始まりました。

できあがった酒樽が、こちら!


四等樽、と呼ばれる大きさで一升瓶で40本分のお酒が入る量の樽です。
側板は、お酒がこぼれることのないように、竹でとっても強い力で締められています。



ちょうど作業場の横で、樽丸を乾かしているところでした。
季節によって調整は必要ですが、2か月ほど乾かすそうです。



樽丸を作る時に使う道具たち。。。
「外セン」「内セン」といってちょっと刃の曲がり具合がちがっています。
なんでこんな形なのか・・・
また作業の様子は、後日、ブログに載せたいと思います^^



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