『ヒューゴの不思議な発明』
(2011年 マーティン・スコセッシ監督)
これはもう映画万歳!と言わんばかりの、最初から最後まで「映画愛」に溢れたファンタジーであった。古い映画を偏愛し、修復や保存といった文化活動に取り組んでいるというスコセッシ監督の情熱が、全編に渡って伝わってくる。
過去の映画への愛。いや、それだけではない。精密な時計やからくり人形のような、人間の叡智が詰まった機械たち。書 . . . 本文を読む
『ラ・ジュテ』
(1962 クリス・マルケル監督)
観た映画について、ここのところツイッターでつぶやいてばかりでブログに掲載するのをサボッてたので、とりあえず大学の講義『映像論B』で扱っているものだけでも記録しておこうと思います。
今年の講義テーマは「映画の中の写真」。第1回には、さっそく変化球というか、映画の中の写真ではなく「写真で作られた映画」として有名な本作を選んでみた。
【物語】 . . . 本文を読む
Twitterは即時性が強みな分、すぐにニュースを消費してしまう感がありますな。
忘れないように、ここに残しておきましょう。8月20日頃、突如として大反響を呼んでいた映像。
マイケル・ジャクソン/スーダラ節
あまりのシンクロっぷりに、ツイッター界にRTが飛びまくってました。映像と音楽のマッシュアップ!
同じスーダラ節がこっちにも…↓
雨にスーダラ節
こういう「遊び」は動画サイトに、 . . . 本文を読む
『インセプション』
(2010年 クリストファー・ノーラン監督)
あまりにリアルな夢から醒めた時、しばらくの間「さっきの世界が夢なのか」「起きてる今が夢なのか」混濁してわからなくなる…そんな経験は誰しもあるはず。
本作は、他人の夢に入り込んでその記憶を盗む作業のプロフェッショナルが、逆に記憶を植え付ける作業(インセプション)を依頼される、という物語。単に「現実と夢の境界」に関する映画なら、 . . . 本文を読む
東京の日中最高気温が36度を超えたそうで。
体温以上って!
そんな暑さを吹き飛ばす、こんな映像はいかがでしょう。
Flash Mob in City Hall Park
昼休みの日比谷公園あたりでサラリーマンやOLがこんなダンス始めたら最高ですよね。ちなみにこれ、一見フラッシュモブ(示し合わせて公共の場で大勢が何かおっ始めるイベント)みたいだけど、最後のクレジットでわかる通り Mali . . . 本文を読む
昨年も紹介したカンヌ国際広告祭 FILM LION(コマーシャルフィルム)部門 今年の受賞作も決まりましたね。
まずは今年のグランプリ作品。
Old Spice "The Man Your Man Could Smell Like"
「君(女性視聴者)の彼氏を俺みたいにカッコよくするには、このフレグランスを使うしかないぜ!」的な内容を延々しゃべり続けるだけというアホアホなCMだけど、その間 . . . 本文を読む
ツイッター経由で知りました。高橋酒造株式会社の米焼酎「しろ」の広告。
SHIRO Cheers System
ガ~リ~ッ!
ちょっと"UNIQLOCK"を最初に観た時のような、なんとも軽やかな空気を感じました。
「米焼酎」というどちらかと言えば「オヤジ寄り」な商品を、透明ですっきりしたスマートドリンクとして、実にライトに見せてくれてます。流れはいわゆる「ピタゴラスイッチ」系なんだけど、厳 . . . 本文を読む
『アウトレイジ』
(2010年 北野武 監督)
「全員悪人」まさにこのコピーが全てを表してる。同じヤクザの世界を描いた『ソナチネ』よりさらにハードに、不条理な暴力の連鎖を描いた作品。
殴る蹴る銃で撃つは無論、ナイフで顔を斬りつけるわ指は詰めるわ首は締めるわ…と流血しまくりで、激痛感は今までの北野映画でも一番。そして登場人物たち、とにかく二言目には「バカヤロ」「ンだコラ」「このガキャ」の連発 . . . 本文を読む
息子にアニメ観せてたらTVからこのCMが流れてきて驚きました。
(日清カップヌードル)
ここここれってジャミロクワイ「Virtual Insanity」そのまんま!しかも日本語で歌ってるし!(歌は本人なのだろうか?)
Jamiroquai "Virtual Insanity"
ジョナサン・グレイザー監督1996年の作品。シンプルなアイディアながら妙に心に残る画角のMVでしたが。今頃 . . . 本文を読む
『冷たい雨に撃て、約束の銃弾を』
(2009年 ジョニー・トー 監督)
香港映画…それも男たちが裏切り、絆を結び、血で血を洗うノワール映画というジャンルに話を限ろう。レイト80'sの映画狂どもを痺れさせたのがジョン・ウーだとしたら、00年代は間違いなくジョニー・トーの時代だ。どんだけ撃つんや!とツッコミを入れたくなるほどド派手で、なおかつ一々ひねったガンアクションの演出。隅々まで行き届いた画 . . . 本文を読む
ハートロッカー
(2009 キャスリン・ビグロー監督)
イラクに駐留するアメリカ軍の爆発物処理チームが主役。際限なく続く爆弾や爆破事件や自爆テロと、それに対峙する兵士たちの日々を描いた作品。
…と、要するにこれだけのストーリーなのだが。
いつ炸裂するかわからない爆弾ってものがそもそもハラハラドキドキせざるをえない存在なわけで、主人公たちが「処理」を続ける間、失敗して爆発しちゃうんじゃな . . . 本文を読む
インビクタス ‐負けざる者たち‐
(2009 クリント・イーストウッド監督)
まあとにかく何というスタミナなのだろうか、イーストウッド監督。このハイペース。明らかに生き急いでるぞ。というか「このメッセージを届けるまでは死なぬ!」という気合いすら感じる。
メッセージは、前作『グラン・トリノ』から一貫している。「人種差別・憎しみ・怒り・暴力といった負の感情や力を、人はどうやって乗り越えられる . . . 本文を読む
そしてもう1人のお気に入りキャラクター、それは 女パイロットのトゥルーディ!
ミシェル・ロドリゲス、おいしい役すぎる!
タンクトップにレイバンのサングラスかけ、ガムをくちゃくちゃやりながら軽口を叩く戦闘機乗り。大佐の部下でありながら、大量殺戮を命じられて「やってらんないよ!」と反旗を翻す熱血女子。捕われた主人公たちを救い出し、どたん場で空から助けに来るニクい奴(スターウォーズ第1作のハ . . . 本文を読む
というわけで話題の『アバター』観てきました。
友人に「ストーリーはベタだけど、3D映画というメディアの技術史上エポックメイキングだから、とにかく観とくべき」って煽られて。行ったら、いや良かったーっ! とにかく悪役のキャラクターが気にいったのである!
マイルズ大佐!
主人公ら新兵を集めて第一声「この惑星パンドラは最悪な場所だぞ。もし地獄があるとしたら、諸君はそこで休暇をとりたいと願うだ . . . 本文を読む
昨年の『映像メディア論』で「今年いちばん気に入ったMV」として紹介した、この作品。
SOUR "日々の音色"
講義の後でもタイトルを質問に来る学生が何人もいたりして、かなり反響があったけど、さすがというべきか、今年の文化庁メディア芸術祭エンタテインメント部門で見事、大賞獲得。
文化庁メディア芸術祭 受賞一覧
ツイッターが象徴するように、今やデジタル・コミュニケーションはいよいよ新次元に入 . . . 本文を読む