イヨ、サラバ

一日一生〜胃なし生活の記録〜

一日一生

2018年10月10日 | 術後9年~

毎朝‘ぼんこ’の体操着の襟に漂白剤を塗りながら
‘ちょん’の体操着はちゃんと見てあげていなかったな…と思う。

今日、‘ぼんこ’の制服のシャツのアイロンをかけながら
‘ちょん’のシャツは全然アイロンしてあげていなかったな…と思う。
襟汚れも見てあげていないまま、三年間着ていたな、と。

‘ちょん’の中学&高校生時代の私は
体調も食事もなかなか思うようにならず、余裕のない毎日だった。
洗濯は干す&たたむを‘ちょん’にやってもらっていたので
体操着やシャツの襟汚れを気にしてあげることもなく
季節の変わり目に‘ちょん’が自分で手洗いをしたり、漂白に浸けたり。
三年間使って役目を終えたとき
あぁ、こんなに汚れていたんだ、と気付いて心が痛んだ。

自分で色々できるようになって欲しいと思っていたし
家事が身に着いたことは良かったと思う。
でもそれは私が病気になったことを何かしら肯定したいという
私の自己満足なのかなとも思う。

あのときやっぱりもっと色々やってあげればよかった。
真っ白い体操着とシャツを着せてあげればよかった。
可愛そうなことをしてしまったと思う。

心身ともに落ち着いている今、‘ぼんこ’の世話を焼いていると
‘ちょん’にも同じことをしてあげられなかったことを後悔する。
勉強には口出しせず、自主的にやらせよう
もう中学生なんだから、と本人任せにしてきた。
‘ちょん’も多分、体調の優れない私に気を遣って
あれこれやって欲しい、宿題を見て欲しいなどと言うことはなかった。
でも今考えれば、お節介だろうと、鬱陶しいがられようと
私からもっと声をかければよかったと思う。
実際そんな余裕はなかったが
自分の体のことよりも、もっと娘たちのことを見てあげればよかった。

‘ちょん’にしてきたことを、‘ぼんこ’にも同じようにしてあげようと思う。
でも、今‘ぼんこ’にしてあげていることを
‘ちょん’に同じようにしてあげることはもうできない。
それでも、これからでもできることはやってあげようと思う。

普段はあまり過去のことは悩まない性質。
過ぎてしまったことは、いくら悔やんでもどうにも変えられない。
だから次は同じ失敗を繰り返さないようにしようと思う。
自分のことはそれでいい。
でも相手がいることは、時間が経ってもいつまでも後悔がつきまとう。
だからこそ
一日一日を、一瞬一瞬を精一杯生きなければならないと思う。
一日一生、毎日が新しい人生。

‘ちょん’は明日の校外研修に備えて友だちのところへお泊り中。
帰ってきたら写真を見せてもらおう。