藤娘的 2

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ウィーン美術史美術館所蔵 静物画の秘密展

2008-10-06 | 美術館・展覧会
 11ヶ月間のお休みがようやく終わった宮城県美術館で会員の特典で一足お先にウィーン美術史美術館所蔵 静物画の秘密展を見てきました。
 静物画の中に描き込まれた毛虫や蝶々や鳥や動物、風俗画の散らかった部屋に落ちてる色々なものを見つけるのは面白かったですが、下世話なものが大好きな私の好みからすると今回の展覧会はタイトル通り静物画がメインなのでお上品過ぎて肩が凝っちゃいました。

 常設展で一番面白かったのは長谷川利行と藤田嗣治の裸婦。
 利行の絵はモデルと「ねぇ、ポーズってどうしたらいいの?」なんて話しているうちにザックザックとあっという間に描き上げてしまったような感じで、モデルに「油断しすぎ!」って声をかけたくなっちゃう絵。藤田の絵のモデルは対照的に「今、自分は絵に描かれている」って自覚してそうなポーズで、背景もモデルの肌の色も同じような色で仕上げていてシンプルそうに見えて実は肌の質感の出し方、刷毛目であらわした髪の毛の生え際や毛束感なんかがすごく計算されている感じの絵。藤田の裸婦を見てからもう一回利行の裸婦を見直すと「やっぱり油断しすぎだろう(モデルも画家も)」って余計に笑えてくる。

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