藤娘的 2

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瀬戸内寂聴展

2008-11-09 | 仙台
 仙台文学館に「作家生活50周年 源氏物語千年紀記念 瀬戸内寂聴展 ~生きることは愛すること~」を母と見に行ってきました。入場料ですが65歳以上は半額とのことで、母は免許証を見せて350円で入館。
 寂聴さんの現代物・時代物・伝記物は大好きでわりに読んでいるほうだと思うのですが、展覧会のタイトルに付いている源氏物語は寂聴さんの現代語訳を読んだきりで、他にも寂聴さんは源氏物語についてはたくさん書いているのですが、ほとんど読んだことがありません。それと仏教関係のものも。。。
 逆に母は、仏教関係のものと源氏物語関係のものが好きで、岩手県浄法寺町の天台寺に寂聴さんの法話を聴きに行った事もあったりと、同じ作家が作り出す世界でもそれぞれ好みが違ったりしています。

 展示室を入ってすぐ、京都の寂庵の書斎を再現したブースでは写真撮影が出来るのですが、母の様子を見ていたら、次回おばちゃん好みの展覧会で撮影可ブースを設けるときは作家の等身大写真パネルを用意するともっとおばちゃんたちに喜ばれると思いました。
 寂庵の門のレプリカをくぐり次の展示室へ。横尾忠則の「寂庵ポスター」がすごくかわいい♪横尾忠則らしさはあってクドさは無くて、ポスターの中央に使われている寂聴さんの写真がまたいい味出してる。
 それにしても法衣姿の寂聴さんって、サンリオキャラクターにいそうな可愛らしさ。チケット売り場横に展示してあった、専属カメラマン斉藤ユーリの食事をする寂聴さんの連作なんか、めちゃくちゃ可愛い。伝記小説の硬い雰囲気や現代物の恋愛小説の暗い雰囲気なんて感じさせない、余裕の有る人なんだなぁ。
 
 奥に進むと小説「おだやかな部屋」を書くきっかけとなった四谷シモンの「おだやかな部屋」が展示してあります。たしかに物語の最後、主人公が夢で"男"の部屋を訪れるとそこは人形師部屋だったという場面がありますが、このコルセットの少女と半そで短パンの少年の人形から既婚男性との恋愛小説物語を作り上げてゆく作家の感受性や物を作り出す能力を目の当たりにした感じがしました。
 それと、この小説の中には今回展示してある「私小説」の表紙にもなっている熊谷守一の裸婦の事ではないかと思われる絵の話も出てきます。 

 書簡の展示では平野啓一郎からの手紙のチョコレートのくだりとかラブレターみたいで素敵でした。(自分だったら小田仁二郎からの「aitai!aitai!aitai!」よりか、こっちのほうがもらいたいな)

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