ウィッシュ研究所

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人を活かすキーワード(3)

2009-01-07 | 産業カウンセリング
使命感
使命感とは、自分自身内からの欲求・行動ではなく、自分の外にあるもの・・地域社会、隣人、神などからの求めに応えることに“生きがい”を感じることです。何が求められているかを問うもので、義務的な苦痛につながることもあります。「希望」についての当ブログ(2008.1.5)で取り上げました心理学者V.E.フランクルはこの「使命感」を最も重視しています。それは、生きる意味を求めてやまない“人間”が実は「人生からの問いに答えることを求められている存在」ということに気づいたとき「心のむなしさ」を超える生き方ができるとし、まさにそれが「使命感」といえます。フランクルはこれを「意味への意志」とし、「どんな時にも人生には意味がある、なすべきこと、充たすべき意味が与えられている。」としています。これは、フロイトの「快楽への意志」やアドラーの「権力への意志」と並ぶ人の生きる力の原動力となるのです。この使命感につながるフランクルの説いた人生の意味は「創造価値」~何か行うこと・・活動し創造することによって実現される価値。「体験価値」~何かを体験することによって実現される価値。「態度価値」~自分に課せられた運命をどう引き受けるかに生きる意味を見出す、態度で価値を生み出し、これが人間として無比の業績となる。・・・があり、これらが人生に重要であるとしています。詳しくはフランクルの心理療法「ロゴセラピー」に関する多数の著書や世界で歴史上読まれたベスト10にはいるといわれる「夜と霧」をお読みください。
 なにはともあれ、人への最も強い“動機づけ”にもつながるこの「使命感」は人を活かす強力な“キーワード”といえましょう。


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