
高知出張に一年ぶりに来た。昨年は宇和島から中村経由で高知に来るスケジュールだったが、今回は中村と高知のみの移動スケジュールだった。

高知駅から特急列車に乗り中村に向かった。ちょうどお昼時だったので、駅弁を食べることにした。高知名物のかつおのたたき弁当1100円を買った。とても新鮮なカツオで弁当の想定を越える内容だった。

お昼過ぎに中村駅に到着した。一年ぶりだったが、何も変わってなくて、長閑な雰囲気がとても良かった。昨年も晴天に恵まれ、今回もいい天気だった。

仕事が終わってホテルから撮った中村の景色。何もない街だが夕焼けがとても綺麗に見えた。

18時にクライアントの人がホテルまで迎えに来てくれて、車でお店まで移動した。お店の名前は「元屋」。四万十市役所の近くにあった。

こちらは本日のお刺身メニュー。一番上の「活〆ビリビリ清水サバ」と「ハガツオ」の刺身を注文した。「ビリビリ」とは四万十の地元でゴムのように弾力のある食感を言うらしい。清水サバは高知県土佐清水市で水揚げされるゴマサバのことで、足摺岬周辺の水深200メートルまでの大陸棚域に生息するゴマサバを立縄漁という独特の漁法で一匹ずつ釣り上げ生け簀に入れて港まで持ち帰り、当日のものを刺身にしてくれるようだ。

刺身を待っている間に最初に出てきたのが、四万十川で獲れる「川エビ」の素揚げ。いきなりメチャクチャ美味い!!独特の甘みと香ばしさが一つ一つのエビに凝縮されていてかなり美味しかった。

続いて、こちらも四万十名物の「あおさ」の天ぷら。こちらは天ぷらのやり方がイマイチだったのか、そこまで美味しいとは思わなかった。

そしていよいよ本日のメインメニューのお刺身。上段の2列が「ビリビリ清水サバ」で一番手前が「ハガツオ」。どちらも飛び上がるほど美味かった。サバは本当にビリビリで、これがサバなのかと思うくらいの歯ごたえと旨味があって、土佐の刺身醤油のみでワサビやその他の薬味は逆に不要だと思うくらい、魚自体に相当の美味さが詰まっていた。一方、ハガツオは食感はサバのように弾力はないが、味はこちらもこれがカツオなのかと思うくらいの新鮮さと旨味が凝縮されていて、醤油のみで頂いた。

こちらは定番のカツオのたたき。とても美味しかったが、刺身とお酒を相当やってから出てきたので、感動がやや少なかった。

翌朝、7時に高知に向けて中村駅を出発した。

お昼過ぎに仕事が終わったので、帯屋町の商店街に明神丸がお店を出していたので、そこでカツオのたたき定食を食べた。考えたら、昨日のお昼からずっとカツオを食べていた。明神丸は、初めて高知に来た時にひろめ市場で藁カツオを食べてその美味さに感動したお店だったが、今回の藁カツオは焼きがやや甘かったのか、藁の香がちょっと足りなかった。

今回、四万十の人達と食事ができたことは本当に良かった。食事が抜群に美味かったというのもあるが、高知の人柄というものが感じられる出会いだった。かつて北海道で出会った人達もそうだったが、訪れる人を「もてなす」という思いが強い土地柄とそうでないところがあると思う。僕が今回会った人はみんなずっと高知に住んでいる生粋の土佐人で、温かみのある土佐弁と性格が、楽しい時間を過ごさせてくれた。また、四万十の町に訪れたいと思う。